アイドル時代には叶わなかったものが、卒業後に叶うのだから、何がきっかけになるかわからない。2020年10月で人気アイドルグループ・乃木坂46を卒業した中田花奈。現在はタレント業を続けつつ、麻雀カフェのオーナー店長を務め、かつプレーヤーとしてもプロ雀士となり、今年9月からはプロ麻雀リーグ「Mリーグ」BEAST Japanextのメンバーとして戦っている。麻雀を軸に、多方面で活躍している中田のもとにやってきたのが、TVアニメ「ぽんのみち」のオープニングテーマだ。乃木坂46時代、ソロ曲を持つことができず、またグループという特性上、1曲通して歌い切ることもなかった本人にとっては、驚くようなオファーについて、話を聞いた。

【映像】Mリーグでは仲間の応援にも全力の中田花奈

 乃木坂46の1期生として活躍してきた中田は、頭の回転の速さやキレのあるダンスなどで支持されてきた。選抜入りを逃す作品も少なくなかったが、それでも懸命に約9年間、活動を続けると、2020年からのレギュラー出演をかけた麻雀対決で勝利し、自身初の冠番組「乃木坂46中田花奈の麻雀ガチバトル! かなりんのトップ目とれるカナ?」をゲット。さらに2018年に発足したMリーグについては度々、選手を応援したり、ABEMAのニュース番組「熱闘!Mリーグ」で取材したりと、麻雀に関わる仕事が増えていった。2020年10月に乃木坂46を卒業すると、翌年3月に日本プロ麻雀連盟のテストに合格してプロ雀士に。さらに6月には自身で経営する麻雀カフェ「chun.」をオープンした。今や麻雀ファンの中で、乃木坂46の他のメンバーを知らなくても「中田花奈」を知らない者はいないほどになったが、ここでアニメのテーマソングというオファーが飛んできた。

 中田花奈(以下、中田) お話をいただいたのは、一昨年末の頃です。卒業してからまた歌えるとは思っていなかったので、びっくりでした。アイドルを卒業して歌の世界に関わることはないだろうと思っていたので、もう1回関わらせていただけるのは、すごくありがたいです。

 アイドル時代の中田は、決して順風満帆というわけではない。他の人気メンバーが選抜入りし、ソロ曲を出す者もいたが、中田は選抜落ちした経験も多くソロ曲もない。それだけに、今回の楽曲「ポンポポポン」(中田花奈 feat. ぽんのみちオールスターズ/2月28日(水)CD発売、1月5日(金)先行配信)は、新鮮なことだらけだった。

 中田 今まで1人でレコーディングしたことがなかったのと、曲を1人で全部歌うというのが初めてで、とても新鮮でした。全部1人で歌えるなんて、想像以上の状態になっちゃっていますね(笑)。

 2024年1月5日からMBS/TBS/BS-TBS“アニメイズム”枠にてスタートしたTVアニメ「ぽんのみち」は、広島県尾道市に住む女子高生・十返舎なしこが、家を追い出され困っていたところ、父親が昔経営していた雀荘が今は空き家になっていることを知り、みんなで集まれる場所に作り直すことを決めるところから始まる、女子高生たちの日常を描いたオリジナル作品。スタッフには人気作を手掛けた面々が揃う注目作だ。

 中田 何かがヒットする時、アニメからということも多いですよね。麻雀があまりわからない方でも楽しめる作品になっていると思います。麻雀が少しでも身近になる作品になるのかなと、楽しみにしています。

 麻雀と関わりを持ったことで、一度は引退も考えた芸能の世界で輝き続ける中田花奈。次はどんな夢を叶えるか。

【映像】Mリーグでは仲間の応援にも全力の中田花奈
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