人気小説家・西尾維新(にしお いしん)氏の代表作にして、9タイトルものアニメが制作され、現在最新シリーズ「オフ&モンスターシーズン」が配信中の「〈物語〉シリーズ」。しかし、そんなに数が多いと、どんな順番で視聴すればいいのかわからない、という人もいるのでは?
▶︎アセロラ姫、全裸にお面の斬新なstyleで登場【忍物語3】
▶︎真宵、びしょ濡れ滝行姿に「これはお恥ずかしい」【忍物語2】
▶︎「手ブラで街ブラ」の破壊力!ブルマ一丁の撫子【撫物語2】
そこでこの記事では、アニメ「〈物語〉シリーズ」のおすすめ視聴順を詳しく解説していきます。各シリーズのあらすじや見どころにも触れていきますので、初見の方や見返したいという人は参考にしてください。
目次
- アニメ「〈物語〉シリーズ」を放送順に視聴!
- アニメ「〈物語〉シリーズ」を時系列順に視聴!
- 50分でシリーズの見どころを知る方法
- アニメ「〈物語〉シリーズ」のあらすじ&見どころ
- まとめ
アニメ「〈物語〉シリーズ」を放送順に視聴!
2024年9月時点で、アニメ化されている「〈物語〉シリーズ」の作品は計10タイトル。それを放送された順に並べると以下の通りになります。基本的にはこちらの放送順で見るのがおすすめです。特に、初めて視聴するという方は、まずは放送順で見てみるといいでしょう。
1:「化物語」(ばけものがたり)2009年7月アニメ化
↓
2:「偽物語」(にせものがたり)2012年1月アニメ化
↓
3:「猫物語(黒)」(ねこものがたり くろ)2012年12月アニメ化
↓
4:「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」2013年7月アニメ化
↓
5:「憑物語」(つきものがたり)2014年12月アニメ化
↓
6:「終物語」(おわりものがたり)2015年10月アニメ化
↓
7:「傷物語」(きずものがたり)2016年1月8日アニメ化
↓
8:「暦物語」(こよみものがたり)2016年1月9日アニメ化
↓
9:「続・終物語」(ぞく・おわりものがたり)2018年11月アニメ化
↓
10:「〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン」2024年7月よりアニメ配信中
アニメ「〈物語〉シリーズ」を時系列順に視聴!
基本的におすすめなのは放送順ですが、実は放送順視聴は物語中の時系列がバラバラになるという問題があります。それが気になるという人のために、各エピソードを時系列で並べなおすと以下の順になります。時系列順で視聴すると、キャラクターの隠された心情や張り巡らされた伏線がわかりストーリーをより深く楽しめるのですが、放送順と比べると極めて複雑。そのため、時系列順での視聴は2周目向け……すでに一度見ている方におすすめします。
1:「〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン」ex話「残酷童話 うつくし姫」※600年以上前(原作小説「業物語」)
↓
2:「〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン」7〜8話「あせろらボナペティ」※約600年前(原作小説「業物語」)
↓
3:「傷物語」※3/25~4/6
↓
4:「暦物語」1話「こよみストーン」※4/11
↓
5:「猫物語(黒)」※4/29
↓
6:「化物語」1~2話「ひたぎクラブ」※5/8(原作小説「化物語・上」)
↓
7:「暦物語」2話「こよみフラワー」※5/9
↓
8:「化物語」3~15話「まよいマイマイ」※5/14「するがモンキー」※5/22(原作小説「化物語・上」)「なでこスネイク」※6/11「つばさキャット」※6/13(原作小説「化物語・下」)
↓
9:「暦物語」3話「こよみサンド」※6月中旬
↓
10:「暦物語」4話「こよみウォーター」※7月某日
↓
11:「偽物語」1~7話「かれんビー」※7/29
↓
12:「暦物語」5話「こよみウインド」※8月上旬
↓
13:「偽物語」8~11話「つきひフェニックス」※8/14
↓
14:「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」7~10話「まよいキョンシー」※8/20(原作小説「傾物語」)
↓
15:「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」1~5話「つばさタイガー」※8/21(原作小説「猫物語(白)」)
↓
16:「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」17~20話「しのぶタイム」※8/21(原作小説「鬼物語」)
↓
17:「終物語」7~12話「しのぶメイル」※8/23(原作小説「終物語・中」)
↓
18:「暦物語」6話「こよみツリー」※9月下旬
↓
19:「暦物語」7話「こよみティー」※10月某日
↓
20:「終物語」1~6話「おうぎフォーミュラ」※10/24「そだちリドル」※10/25「そだちロスト」※10/27(原作小説「終物語・上」)
↓
21:「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」12~15話「なでこメドゥーサ」※10/31(原作小説「囮物語」)
↓
22:「暦物語」8話「こよみマウンテン」※11/1
↓
23:「暦物語」9話「こよみトーラス」※12月某日
↓
24:「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」21~26話「ひたぎエンド」※1/1(原作小説「恋物語」)
↓
25:「暦物語」10話「こよみシード」※1月中旬
↓
26:「憑物語」※2/13
↓
27:「暦物語」11話「こよみナッシング」※2月下旬
↓
28:「暦物語」12話「こよみデッド」※3/13
↓
29:「終物語」TVスペシャル「まよいヘル」※3/13「ひたぎランデブー」※3/14「おうぎダーク」※3/14(原作小説「終物語・下巻」)
↓
30:「続・終物語」※3/16
↓
31:「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」27~31話「するがデビル」※4/9~4/21(原作小説「花物語」)
↓
32:「〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン」9〜14話「しのぶマスタード」※4月~期末考査前(原作小説「忍物語」)
↓
33:「〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン」1話「つきひアンドゥ」※夏(原作小説「愚物語」)
↓
34:「〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン」2〜6話「なでこドロー」※「つきひアンドゥ」以後(原作小説「撫物語」)
50分でシリーズの見どころを知る方法
見る順番はわかったものの、「量が多いのでとりあえず話の雰囲気を知りたい」という方や、「全話視聴しているので見どころだけおさらいしたい」という方もいるでしょう。そんな方には、2024年5月3日に公開された〈物語〉シリーズ特別総集編「ココカラ始メル物語」の視聴がオススメです。シリーズ作品の見どころが50分のダイジェストになっており、無料で見ることができます。
アニメ「〈物語〉シリーズ」のあらすじ&見どころ
それでは、各シリーズそれぞれのストーリーや見どころを、放送順に紹介していきましょう。
■「化物語」(TVシリーズ+配信、全15話)
あらすじ
怪異とは――世界そのものなのだから。生き物と違って――世界と繋がっている。同級生である戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ)の抱える秘密を知った阿良々木暦(あららぎ こよみ)。そして問題解決のために協力を申し出る暦。実は暦もひたぎ同様、人に言えない秘密を隠していたのだった…。それをきっかけに暦は、怪異に出遭った少女たちを助けるために次々と奔走することになる…。
西尾維新アニメプロジェクトの第1弾として企画された作品。第1話から第12話ではTVアニメとして放送されましたが、第13話~第15話はTVでは放送されず、公式サイト上で期間限定の無料配信が行われました。「斜め77度の並びで~」など、何の意味もないセリフまで原作を忠実にアニメ化した結果、2010年11月時点でBlu-ray Discのみの累計売上枚数が33万枚以上を記録する大ヒット作品となっています。
■「偽物語」(TVシリーズ、全11話)
あらすじ
蟹、蝸牛、猿、蛇、猫。直江津高校周辺に現れた怪異に関わった5人の少女の事件が解決し、文化祭を終えた夏休み。阿良々木暦の妹で、栂の木二中のファイヤーシスターズの異名を持ち、正義の味方を自称する阿良々木火憐(あららぎ かれん)と阿良々木月火(あららぎ つきひ)。火憐が対峙する、「化物」ならぬ「偽物」とは? 月火がその身に取り込んだ、吸血鬼をも凌駕する聖域の怪異とは? 青春は、ほんものになるための戦いだ。
主人公・阿良々木暦の2人の妹にスポットを当てた、「〈物語〉シリーズ」のアニメ第2弾。前作「化物語」から方針を変え、必要以上にキャラクターのアップを拾う、あざといカットを入れるといった演出が目立つようになりました。なかでも第8話で妹の歯磨きに丸々1話使うなどの大胆な展開は話題となり、オリコンBlu-ray週間ランキングでシリーズ初の首位を獲得するなど好評を博しました。
■「猫物語(黒)」(TVスペシャル、全4話)
あらすじ
美しき吸血鬼に出会った春休みの後、空から女の子が降ってくる少し前。ゴールデンウイーク最初の日、主人公・阿良々木暦は委員長・羽川翼(はねかわ つばさ)とともに車に轢かれた、尾のない猫を埋葬する。些細でありふれたはずの出来事。しかし、ここから“悪夢の九日間”が幕を開ける。知らぬまに、落ちているのが初恋だ。
「化物語」に収録されている「つばさキャット」の前日譚とも言うべき作品。2012年12月31日にスペシャル番組として、TOKYO MX、BS11、ニコニコ生放送にて同時放送・配信されました。ヒロインの1人にして作中屈指の重要人物である、羽川翼の人となりを知る上で非常に重要なエピソードと言ってもいいでしょう。オリコン週間Blu-rayランキングとDVDランキング、双方でアニメ部門1位を同時達成したことでも知られています。
■「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」(TVシリーズ+TVスペシャル、全28話+過去作品総集編3話)
あらすじ
蜂の怪異が去り、不死鳥の怪異は難を逃れた夏休みが終わり――新学期を迎えた阿良々木暦と少女たちのまわりには、ふたたび怪異、あるいは、それ以上の脅威が忍び寄っていた。羽川翼、八九寺真宵(はちくじ まよい)、神原駿河(かんばる するが)、千石撫子(せんごく なでこ)、忍野忍(おしの しのぶ)、そして戦場ヶ原ひたぎ。彼女たちの独白と告白- そして別れ。あらたな6つの〈物語〉が、いま始まる。
原作小説6冊からなるセカンドシーズンをまとめてアニメ化したことから、ボリュームはアニメシリーズ9作品中最大。そのせいか続けては放送できず、総集編3話を含んだ第26話までが2013年7月から12月にかけて放送され、作中の時系列が大きく異なる「するがデビル」の全5話は2014年8月16日に一挙放送されています。「化物語」に登場したヒロインたちに忍野忍を加えた6人の、新たな一面が見える物語となっています。
■「憑物語」(TVスペシャル、全4話)
あらすじ
貝木泥舟(かいき でいしゅう)の暗躍で、千石撫子の一件が解決した2月。受験勉強に追い込みをかける阿良々木暦の身体には“見過ごすことのできない”変化が現れ始めていた。これまでの報いとも言える、その変化とは!? 青春に、別れの言葉はつきものだ。
「〈物語〉シリーズ」ファイナルシーズンの第1弾。TOKYO MX、BS11、ニコニコ生放送の3メディアで、2014年12月31日にスペシャル番組として一挙放送されました。「偽物語」に登場した斧乃木余接(おののき よつぎ)がメインに据えられている一方で、暦の身体に起きた重大な変化が明かされる話となっています。このエピソードから、物語のクライマックスに向けて重要なファクターが次々と明らかになっていきます。
■「終物語」(TVシリーズ+TVスペシャル、全19話)
あらすじ
高校3年の10月、阿良々木暦は神原駿河から転校してきた1年生の忍野扇(おしの おうぎ)を紹介される。暦に相談があるという扇。直江津高校の図面を作成したところ、不思議なことがあると言い出した。それをきっかけに、暦の高校生活を決定づけた、このまま語られるはずのなかった物語が明らかになる……。これは、阿良々木が「何」でできているのかを知る物語。これは、すべての「始まり」を知る物語。
「終」の文字からわかるように、ファイナルシーズンのクライマックスを締めくくる物語。原作小説では上中下の3巻となっていて、そのうち上中巻に当たる「おうぎフォーミュラ」「そだちリドル」「そだちロスト」「しのぶメイル」は2015年10~12月にTOKYO MXほかでTV放送、下巻に当たる「まよいヘル」「ひたぎランデブー」「おうぎダーク」は2017年8月12・13日にTOKYO MX、AbemaTVで同時放送・配信されました。
■「傷物語」(劇場版3部作)
あらすじ
それは3月25日―― 春休みのある日のこと。私立直江津高校に通う高校2年生・阿良々木暦は、偶然に学校一の優等生・羽川翼と知り合う。彼女の口から飛び出したのは、最近出没するという「金髪の吸血鬼」の噂だった。普段人との関わりを避けているものの、気さくな翼のことを好ましく思う暦。その夜、暦は噂の吸血鬼と遭遇する。“怪異の王”キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。金髪金眼の彼女は、四肢を切断され、
周囲に血を撒き散らしながら、暦に助けを乞う。求められるままに、キスショットに自分の血を与える暦。次に目覚めたとき、彼は彼女の眷属に生まれ変わっていた。戸惑う暦に、キスショットは告げる。「ようこそ、夜の世界へ――」と……。
「〈物語〉シリーズ」初の映画作品。物語すべての始まりとなる、春休みに起きた暦と吸血鬼との出会いを描く作品で、「I 鉄血篇」が2016年1月8日、「II 熱血篇」が同年8月19日、「III 冷血篇」が2017年1月6日に公開されました。また、2024年1月12日からは、劇場版3部作を総集編として再構成した「傷物語 -こよみヴァンプ-」が上映されました。
■「暦物語」(公式アプリ配信、全12話)
あらすじ
怪異に曳かれつづけた阿良々木暦の一年間。これまでの”物語”と”物語”の間でひそかに生まれていたいまだ語られていないエピソードたちを、一月に一話からなる十二篇の短篇連作で巡る。
高校3年生の1年間を暦が振り返る体裁で描かれた、12本の短編集。1話の「こよみストーン」が4月、12話の「こよみデッド」が3月といった具合に、毎月1本の形でこれまで語られていなかった事件に触れています。1話につき11~15分程度のショートストーリーが公式アプリで配信されましたが、2024年5月現在、Abemaなどの配信サイトで全話視聴できます。
■「続・終物語」(TVシリーズ、全6話)
あらすじ
阿良々木暦の物語は終わった。地獄のような春休みから始まり、いくつものめぐり合わせを経て、阿良々木暦の高校生活最後の1年間は終わった--かに思えた。だが卒業式を終えた翌朝、思いがけない事態が起こる。暦は、鏡の世界に迷い込んでしまっていた。これは、高校生でもない、大学生でもない、そんな時期に阿良々木暦が体験した、終わりの、続きの物語。
2019年5月から6月にかけて放送された、ファイナルシーズンの最終エピソード。「〈物語〉シリーズ」のストーリー自体は「終物語」で完結していて、この「続・終物語」は暦の高校卒業式の翌日を描いたサイドストーリーとなっています。過去作品で1話限りの登場を果たし、去っていったサブキャラクターたちが総登場する、シリーズ最終エピソードならではの裏面的な展開が見どころとなっています。
■「〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン」(ABEMAにて独占見放題配信中)
あらすじ
西尾維新による小説をシャフトによりアニメ化した〈物語〉シリーズ。2021年までに刊行された「オフシーズン・モンスターシーズン」のアニメ化が決定。新たな〈物語〉が始まる。
「愚物語」
中学三年生になった阿良々木月火は、今日も変わらぬ日常を過ごしていた。月火の監視を続けている斧乃木余接だったが、少しの油断から、初めて重大なミスを犯してしまう。事態を解決するべく余接が向かった先は、千石撫子の家で――。
「撫物語」
中学三年生になった千石撫子は、自身の将来のためにひたすら絵を描く毎日を送っていた。そんな撫子に、突如タイムリミットが告げられる。状況を打開するために彼女のとった方法は「四人の千石撫子」を描き上げることだった――。自分さえ、手に負えないのが青春だ。
「業物語」
決死にして必死にして万死の吸血鬼デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターは前代未聞の食糧難に見舞われる。その原因は、とある少女の「美しさ」だった――。怪異殺しの怪異の王は、いかにして誕生したのか。地獄のような春休み、その前日譚。
「忍物語」
直江津高校の女子生徒が次々と木乃伊化してしまう事件が発生。大学一年生になった阿良々木暦は専門家・臥煙伊豆湖(がえん いずこ)とともに事件の真相を探るべく、あの頃の「僕」が過ごした地を駆け回る。捜査線上にあがった容疑者、その名前は、デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターだった――。青春は、眩しいだけだと思ってた?
2024年7月から配信中のアニメ「〈物語〉シリーズ」最新エピソード。原作小説のうち「愚物語」「撫物語」「業物語」「忍物語」と計4冊の映像化が予告されていますが、そのほかにもオフシーズンには「結物語」、モンスターシーズンには「宵物語」「余物語」「扇物語」「死物語(上・下)」があり、これら原作小説6冊分のアニメ化はいまだに発表されていません。今後さらなるアニメ化発表があるかもしれませんので、続報を見逃さないように注意しましょう!
まとめ
以上、アニメ「〈物語〉シリーズ」のおすすめ視聴順を放送順・時系列順にまとめました。新作アニメ「〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン」も配信中なので、シリーズ作品を1本も観たことがないという人や、見ていない作品が複数あるという方は、この機会にぜひ「〈物語〉シリーズ」を通して視聴してみてはいかがでしょうか。
(C) 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト