タイでは近年、違法薬物の蔓延(まんえん)が社会問題となっている。また、日本をはじめ世界各地に密輸されていて、捜査当局は軍と連携し大規模な取り締まりを実施している。その現場に密着した。
画像】違法薬物捜査に密着 リーダー格男の自宅から1000万円以上の現金 元妻「麻薬との関係は知らない」
■薬物患者が増加 社会問題に
物々しい雰囲気で銃を構える捜査員たち。27日、タイ北部・チェンライで薬物を取り締まる特別捜査チームと軍隊が協力し、複数の場所で国際密輸グループの一斉捜索が行われた。
リーダー格の男の自宅にいたのは、元妻だという人物だった。
麻薬取締官
「麻薬取締官だ。私に見えるように手を上げなさい」
捜査員
「家を捜索した理由は分かるな」
女
「分かりません」
捜査員
「(男が)麻薬と関係していることは?」
女
「知りません」
部屋を調べたが、ヘロインなど薬物は見当たらず、自宅の金庫などから1000万円以上の現金が見つかった。
この日、捜査員と軍隊を合わせ200人以上が捜索した結果、現金、土地や建物など1億100万バーツ=およそ4億5000万円相当の資産を押収した。
その後も関係先など捜索したが、リーダー格の男の姿は見つけることができなかった。
タイ タウィー・ソットソン法相
「麻薬は大きな問題で国民の経済や社会の発展に悪影響を及ぼしています。(密輸は)国際犯罪であり、政府は麻薬の取り締まりを強化していきます」
今、タイ国内では密輸された麻薬や覚醒剤が蔓延し、薬物患者が増加するなど社会問題となっている。
特に、ラオスやミャンマーと国境を接する黄金の三角地帯=ゴールデントライアングルと呼ばれるエリアでは、薬物の密輸・密造が横行しているという。
麻薬統制委員会 パリン・メーカーナン氏
「薬物密輸ルートは(山と川の)2つがあります。川は長く、取り締まりが難しい状況です」
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年11月28日放送分より)