コメ価格の高騰が依然として続くなか、割安なベトナム産の日本米が注目されています。手がけたのは東京都内の銀行です。
【画像】「質より量」だったベトナムから来たジャポニカ米 販売前にクリアしなければならなかった問題とは
■国産に比べて2割も安い…その味は?
都内のアジア食材専門店。国際色豊かな商品が並ぶなか、店の中心に陣取っていたのはベトナム産のジャポニカ米です。
ジャポニカ米は、国産米と同じ日本人になじみのある粒の短いコメです。この店で販売されているベトナム産ジャポニカ米の価格は5キロで2590円(税込み)。
芽新小岩オーナー
チャン・フィ・ヴィエットさん
「(5キロの)ベトナム米と国産米だと、大体400円から500円安くなります」
国産に比べて2割も安いベトナム米。その味は、ほんのり甘さもあって言われないと分からないくらいです。本当においしいです。
味はおいしく、値段は安く。そんなベトナム産ジャポニカ米の輸入販売をサポートしているのは都内に本店を構える「きらぼし銀行」です。
きらぼし銀行 海外戦略部兼
きらぼしコンサルティング次長
蓑田光さん
「元々、日本とベトナムをつなげるという活動をしていまして、(その)サポートを銀行としてやっています」
マーケットの拡大を目指すベトナムの企業とタッグを組み、ジャポニカ米の輸入販売を先月から始めました。
■今後の展開は?欧米市場への進出も目指す
しかし、クリアしなくてはならない課題もありました。
きらぼしコンサルティング
チャン・ディン・ティエップさん
「ベトナムは昔からコメの生産国ですが、品質より量のほうが重視されていて、虫に強い農薬を結構まいていた。日本の残留農薬の基準をなかなかクリアできなかった」
残留農薬を減らすため、土壌や水を見直し、精米システムを効率化して、「基準をパスしたベトナム産のジャポニカ米」として初めて、日本で販売できるようになりました。
今後、国内で販路を拡大したうえで「日本で味や品質を認められたコメ」としてブランドを確立し、ヨーロッパやアメリカ市場にも打って出ることを目指しています。
蓑田さん
「日本以外ですと結構、世界各国に輸出しているというところもありますので。そのなかで初めて、日本マーケットに入ってくるというような形に。レストランとかメーカーさんとか、そういう業務米のほうにも提供しようと計画されています」
(「グッド!モーニング」2024年11月29日放送分より)