少数与党として難しい国会運営を迫られる石破茂総理大臣。「103万円の壁」の引き上げを巡っても板挟みになるなど、多くの課題を抱えています。
【画像】就任後初のお国入り 石破総理、開口一番「お騒がせしております」
■総理と鳥取・平井知事が面会「地方で一般財源を確保しながら…」
石破総理
「お騒がせしております」
総理就任後、初めての“お国入り”となった石破総理。参加した会合では、地元鳥取から万雷の拍手で迎えられました。
石破総理
「39年目でございます。一度も原稿を読んだことってないです。自分の言葉でしゃべろうかなと思ったら、いやいやあなた、政府を代表してしゃべるので、きちんと原稿を読んでください」
石破総理は看板政策に掲げる「地方創生」に力を入れることをアピール。
石破総理
「地方から人も出る、金も出る、首都に全部集まっているのは、明治以来国家としてやってきた国策です。わざと作った政策は、わざと変えていかなければ国は変わりません」
男女の賃金の見直しや育児休業の推進など、「魅力ある働き方や職場づくり」を地域ごとに取り組んで欲しいと訴えました。
その後、石破総理は鳥取県の平井伸治知事と面会。平井知事といえば、「103万円の壁」についてこのように発言していました。
平井知事
「『子育て予算』の半分がすっ飛んでしまう。それほど大きな一般財源へのインパクトがあることなので、財源について国がちゃんと考えろということを、我々は言いたい」
全国知事会で語気を強めて発言していました。先月29日の所信表明演説で、「103万円の壁を引き上げる」と述べた石破総理に改めて「税収の補填」を訴えました。
平井知事
「103万円の壁と、就業の条件づくりの議論が進んでいますけど、地方で一般財源を確保しながら、大胆な政策を進めていただけないだろうか」
■企業・団体献金の議論 「来年以降に持ち越し」か
地方の要望を受け止めながら、「103万円」からの上げ幅や財源確保など課題が山積みの石破総理。
政治ジャーナリスト 田崎史郎氏
「国民民主と地方自治体との間のせめぎあいの中で、板挟みにあってるように見えるんですけれども、今の少数与党政権だっていうことでは、石破さんが何か解決できる問題ではなくなっている。103万円の壁をどうするかは、自民党と公明党と国民民主党3党の、税制調査会、税制の担当者の協議に委ねられているわけです」
2日からは臨時国会で本格論戦が始まります。野党の理解なしに、今国会では予算案や法案は成立させられません。
田崎氏
「問題は立憲民主党が求めている、企業・団体献金をどうするか。廃止を行うのかどうか、この点についてはおそらく来年以降に持ち越しになるんじゃないかなと思います」
(「グッド!モーニング」2024年12月1日放送分より)