将棋の「囲碁将棋チャンネル 第74期ALSOK杯王将戦七番勝負」第5局が3月8・9の両日、埼玉県深谷市の「旧渋沢邸 中の家」で指され、挑戦者の永瀬拓矢九段(32)が藤井聡太王将(竜王、名人、王位、王座、棋王、棋聖、22)に敗れた。シリーズ成績は1勝4敗で、王将初奪取には届かなかった。
藤井王将がプロ入り後公式戦で初採用した“新手”の登場に沸いた決着局。新機軸が志向されたとあり心を躍らせたファンに対し、ただ一人肝を冷やすことになったのが永瀬九段だろう。
シリーズ開幕前に、後手番で“新手”を指す可能性を示唆していた藤井王将。1月12、13日に行われた第1局は振り駒で後手番となったこともあり、その2手目に大注目が集まっていた。しかし、開幕局を含めて並行して行われていた公式戦でも現れることはなく、藤井王将の研究下で温められ続けていた。
そしてシリーズ5局目にして登場した2手目の“新手”。目の当たりすることになった永瀬九段は、「開幕戦辺りは意識していたんですけど、本局だと意識が抜けてしまっていた。やりたい形もなく、準備不足だった」。棋界屈指の研究家としても知られる永瀬九段が口にした「準備不足」の言葉は、あまりにも重いものだった。
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