「だんだん広がって…」周辺の“雨水管工事”影響か 福岡・天神近くで道路陥没
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福岡市の繁華街・天神のそばで10日午前、道路が陥没しているのが見つかりました。現場の道路は通行止めになり、交通への影響も出ています。

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現場
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歩道から車道にかけてできた大きな穴。その周辺は少しへこみ、新しくできたものかは不明ですが、亀裂らしき線も見えます。陥没がさらに広がりかねない状況です。

現場
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現場は、JR博多駅から2キロほど離れた国道202号。繁華街・天神に近く交通量の多い幹線道路が200メートルあまりにわたって全面通行止めとなり、周辺の道路には車の長い列ができていました。

ドライバー
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ドライバー
「1日中ずっと渋滞みたいな感じ」
(Q.普段ここまでは混まない)
「もちろん全然混まないですね。週末とかは混むんですけど、今この時間帯とかはスイスイ行ける感じです」

目の前の飲食店
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目の前の飲食店は営業を取りやめました。

近くの飲食店オーナー
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近くの飲食店オーナー
「予約のお客様には連絡して。危ないので。実際、前を通られた方からのキャンセルもありましたし。営業は止めた方がいいと思っている。いったんは止めました」

崩れ落ちたレンガ
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地面に空いた大きな穴。これは、一気にできたわけではありませんでした。最初の異変は、歩道のレンガが崩れ落ちたことでした。車道側にも小さな穴が見えますが、すぐ横を歩く人もいます。

近くの飲食店オーナー
「最初は縁石の奥側が少し陥没しているくらいで。警察とかもいて交通整理している感じだったけれど、その後しばらくして道路側も陥没してきて、だんだん広がっていって。よく見ると全体も落ち込んでいる感じになっていました」

人的被害はなかったものの、一歩間違えれば命にかかわりかねません。

9年前の博多駅前
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福岡では9年前、博多駅前の道路が大規模に崩落。この時の原因は地下鉄の延伸工事でした。埼玉県八潮市をはじめ、道路の陥没がこのところ相次ぎ、インフラの老朽化が社会問題となっています。

ただ今回、原因は老朽化ではないようです。現場近くでは福岡市が浸水対策の工事を行っていました。

福岡市 高島宗一郎市長
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福岡市 高島宗一郎市長
「浸水被害も多いようなエリアだった。そこにたまった雨を雨水管に流す工事をしている。本線の管はもうすでにできていたが、新しくこのエリアからの側溝などから流れてきた雨水を本管につなぐための枝管をつける工事をしていた」

雨水管の整備
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天神周辺ではかつて浸水被害が相次いでいました。これを受け、福岡市が乗り出した対策が雨水管の整備です。現場付近では深さ10メートルほどの雨水管に雨水を流すため、管を通す工事が行われていました。雨水管には穴が開けられていて、その隙間から周辺の土が流れ込み、陥没につながった可能性があるといいます。

幹線道路の通行止めという大きな影響をもたらした陥没事故。調査した結果、陥没箇所の周辺にも空洞があるかもしれないことが分かりました。

福岡市 高島宗一郎市長
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福岡市 高島宗一郎市長
「大きな事故にはすぐつながらない空洞の可能性というレベルではあるが、3カ所そうしたポイントが見つかったので、やはりここは安全第一を考え、車線は10日夜は全面的に通行止めを続けさせていただきたい」

空洞を埋める復旧工事が進められていて、11日朝までの復旧を目指しています。

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