インバウンド消費が過去最高の9兆円に迫る今年。“最高のお土産”は何なのか？外国人70人に徹底調査しました。
【画像】招き猫30体を購入したメキシコ人「『友だちにも幸運を』と思って、たくさん買ってしまった」
日本刀を模した傘「兄へのプレゼント」
年末になり外国人でにぎわう成田空港。
メキシコから レティシアさん（47）
「円安でメキシコの半分くらいの物価なの、だから色々と買いすぎちゃった」
お土産を買いすぎて、スーツケースが3つになってしまったメキシコへ帰るカップル。中には、漫画などお土産がぎっしりと。その中でも…。
「私たちはこれが欲しかったの」
突然ですが、クイズです。2人にとって日本での最高のお土産とは何でしょう？ヒントは、手の形と動き。
正解は「招き猫」。しかも、その数なんと30体。幸運を招く猫だと知り、一目ぼれしたとか。
メキシコへ帰るアルバロさん（53）は「右手はお金、左手は人を招くなんて、素晴らしい猫だよ」と、ちょっと興奮気味です。
レティシアさん
「『友だちにも幸運を』と思って、たくさん買ってしまったわ」
帰国後の様子を送っていただきました。招き猫と笑顔の友人との写真が次々と。みなさん大喜びだったそうです。
外国人が選ぶ“日本土産”は実にさまざま。出発ロビーで見つけた、この男性、なんと背中に日本刀？
ニュージーランドから ダクシェイさん（30）
「これは刀じゃなくて傘なんだ。サムライの刀が傘だなんてびっくりしたよ」
手元はまさに日本刀、さらに生地は濡れると戦国武将の家紋が浮き出る“仕掛け”も。およそ2000円で購入したといいます。
「兄さんへのクリスマスプレゼントにぴったりだ。ニュージーランドで注目の的だね」
これから夏のクリスマスを迎えるニュージーランド。サムライ傘のプレゼント、お兄さん、喜んでくれるでしょうか？
日本の思い出が詰まったお土産
外国人の“日本土産”。多かったのが、やはり日本の思い出が詰まったもの。
イタリア人のマティアさん（20）がオンリーワンの宝物だというのが、自分の足で10カ所のお寺と神社を巡った御朱印帳です。
「僕は歴史が好きで、たくさんお寺に行った記録になるなって。しかも日本でしかできない体験だし、イタリアに帰ったら家族や友だちに見せたいね」
日本ならではの神秘的な体験と芸術的な御朱印のデザイン。まさに世界に一つだけのお土産。その中でも、特別な1枚があるといいます。
「上野でもらったんだけど、とてもラッキーだったよ」
黄金に輝く御朱印は、秋の神事の時にのみいただける限定のもの。タイミングよく、幸運にもいただくことができたそうです。
「とてもスペシャルな感じがして大切な一枚だよ」
帰国後、早速お母さんに見せ、土産話に盛り上がったそうです。
母
「私も行ってみたいな」
マティアさん
「今度一緒に行こう」
陽気なイタリア人2人組、ドンキーコングのパーカーがお気に入りのイアンさん（25）の最高のお土産は…。
「あのスーツケースのうち一つは全部日本のフィギュアだよ」
イアンさんの自宅の棚には日本のフィギュアがたくさん並んでいます。今回は、20体、4万円ほどのお買い物。
一方、アレハンドロさん（29）は…。
「これは中山道でゲットしたんだ。これが今回の旅の一番のお土産だよ」
1000円で購入したすげ笠ですが、特別な思い出があるといいます。
「目の前で、おばあさんが編んでいるのを見ることができたんだ。一つひとつ手作りなんだよ」
丁寧に一つひとつ手作りしている姿を見て思わず感動、さらに。
「手作りなのにとても安い。イタリアでは考えられないよ」
そのおばあさんとの時間は忘れられない思い出になったといいます。
「これは今回の旅で一番貴重な体験だった。おもてなしの心がヨーロッパと全然違うね」
でも、それにしても気になるのが…。
「（Q.ちょっと小さくない？）違うんだよ。これはかぶるんじゃなくて、壁とかに飾るデコレーションだよ」
あまりにも気に入ってしまったので、イタリアへかぶって帰るそうです。
引っ越しのような荷物のタイ人 最高のお土産は？
街中でも話を聞いてみると、人気はやっぱり日本ならではのもの。
オーストラリアから バーバラさん（49）
「浮世絵を買いに浅草に行くのが楽しみ。スーツケースに入れられるだけ買って帰る」
日本が大好きなバーバラさん。今回買った浮世絵は7枚で5万円。自宅の浮世絵コレクションに加えるといいます。
「色ごとに一つひとつ木版を彫っていく職人技。絵にかけるエネルギーが魅力的なの」
銀座で出会ったロシア人男性。その上着が気になって聞いてみると…。
ロシアから マークさん（32）
「コタツ」
彼が「こたつ」というのは、冬のこたつのお供「はんてん」です。
妻 ナタリアさん（31）
「日本の気温にびっくりしたんです。もうちょっと暖かくて過ごしやすいと思っていたので」
南の国だと思っていた日本は想像以上に寒く、急きょ浅草で1万円で購入したのが「はんてん」。結果的に、一番お気に入りのお土産になりました。
ナタリアさん
「きっとロシアに帰っても、どこでも着るんじゃないかしら」
成田空港で出会ったのは、引っ越しのような荷物を持ち、タイへ帰るナインさん。最高のお土産は何ですか？
「ガス。日本のガス」
「魚の真ん中の焼くところがタイにはない」
「真ん中の焼くところ」とは、魚焼きグリルのこと。およそ4万円。
日本の焼き魚のおいしさに目覚めたナインさんですが、タイでは魚は揚げたり煮るのが一般的で、日本のような魚焼きグリルはないとか。
「昔の焼く、それは煙が出る。臭い。洋服も臭い」
タイでも手軽に食べたいとのことでお土産に購入しました。
「（魚焼きグリルは）煙もない。焼くとおいしい」
