北朝鮮問題が目まぐるしく動きを見せる中、石破茂元防衛大臣に北朝鮮情勢、安全保障、そして意外な趣味についても話を聞いた。
石破茂元防衛大臣は、日本の防衛について「この人が大臣だからダメだったとか、この人が大臣だからうまくいったとか、そういうのは防衛に関してはまずい。私が大臣でいた時から、誰が大臣であっても、きちんとできる体制(を作ってきた)。今の大臣のことをどうのこうの言っているのではない」と話す。
さらに「メディアの方々が、『(空母の)カール・ビンソンが北朝鮮に向かっている。ミサイル駆逐艦も随伴している』という情報があった時に、それは本当なのか、衛星で日本政府は確認したのかを聞いてもらわないとガセネタに騙されてしまう」と情報確認の重要性についても触れた。
今の政府の有事への備えについては「今ある法律、装備、人員、日米の体制、その中でベストは尽くしていると思う」との認識を示し、安全保障と外交について、外野から色々なことを言うべきではないと強調した。
政府から国民への情報の伝え方については「国民を不安に陥れてはいけない。ただ過度に安心されても困る。パニックが起こってもいけない。その匙加減は難しい。だからこういう時ではなくて、普段から分かっていて欲しいというのはある。しかし、普段は聞く耳を持ってもらえない」と国民の防衛意識の難しさについて説明した。
北朝鮮問題については「全ての鍵は中国が握っている」とした上で「中国も北朝鮮を好きなわけではない。しかし中国にとって北朝鮮は緩衝地帯として重要」との見方を示した。実情は「朝鮮戦争の当事者たる中国、アメリカ、北朝鮮の問題」だという。また以前、防衛大臣を務めた経験として、「安全保障はできる限り悲観的に考える」という。「1番悪かったらどうしよう、と。楽観的に考えたらいけない。最悪の場合には、こういう法律を使って、こういう装備を動かして、こういうように自衛隊は動いて、被害を極小化させることを(政府は)考えているはず」と話す。
そして「1番やっちゃいけないのは、『日本人はミサイルが落ちないと目が覚めない』という人が時々いる。それは間違っても口にしちゃいけないことだと私は思っている」と危機感を煽ることは間違いだとの考えを述べた。
(AbemaTV/みのもんたのよるバズ!より)
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