(NPO法人東京レインボープライド共同代表理事・杉山文野さん)
近頃、ニュースなどでLGBTという言葉が使用され、広まりつつある。その一方、バラエティ番組などで“オネェ”と呼ばれるタレントたちが笑いをとっているシーンを目にしたことはないだろうか。
AbemaTV(アベマTV)で毎週夜23時から放送中の『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』、第26回のテーマは『LGBT』。LGBTの渦中にいる当事者たちは、現状をどのように考えているのだろうか。
▶︎10月14日(土)夜23時からは「Wの悲喜劇again #7『増える40代の中絶 大人の性教育』」
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▶︎過去の「Wの悲喜劇 ~日本一過激なオンナのニュース~」はAbemaビデオで無料視聴できます。
なぜ“ゲイ疑惑”? 「犯罪者じゃないんだから……」
レズビアン(女性同性愛者)のL、ゲイ(男性同性愛者)のG、バイセクシャル(両性愛者)のB、トランスジェンダー(性別越境者)のTの頭文字からとられたLGBT。もともとアメリカで生まれた言葉であり、社会運動としてのチーム名だったという。
番組では日本のメディアがLGBTについて取り上げる際に「嫌だ」と感じた言葉についてのトークに。NPO法人東京レインボープライド共同代表理事であり、自身もトランスジェンダーで女性から男性へと変わった杉山文野さんは「『あっち』とか『そっち』という言い方かな」と過去に嫌だと感じた言葉を挙げた。杉山さんは「『俺はそっち系じゃないから』と、まるでLGBTが違う世界かのように語られる」と話す。
さらに、杉山さんはやめたほうがいい表現として「ゲイ疑惑」という言葉を紹介。「犯罪者じゃないんだから“疑惑”というのは間違い」と指摘し、LGBTに対して失礼であることを強調した。
(モデル・女優・DJなどで活躍する篠崎こころさん)
一方でモデルや女優、DJとして活躍中の篠崎こころさんは、バイセクシャル(両性愛者)を公言している。メディアにバイセクシャルについて「取り上げられること自体が少ない」としながらも、バイセクシャルを公言しているお笑い芸人のメイプル超合金・カズレーザーについて言及。
篠崎さんは以前、とある企画でカズレーザーがドッキリを仕掛けられていた番組を観たといい「居酒屋で男性と2人にさせたら恋愛に発展するかっていう内容だった」と説明。「動物をいっしょの檻に入れたら好きになるのかみたいな(内容だった)。私たちだってタイプもあるし、男性といたからって好きになるわけじゃない。それを見ていてバイセクシャルが誤解されるんじゃないかと思って嫌だった」という。
(『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』番組MCのSHELLY)
篠崎さんの話を聞いた番組MCのSHELLYは「雑な取り扱い方だけど(番組を)作っている人は女好き芸人にハニートラップを仕掛けるくらいの感覚だったと思う」とコメント。「(番組の)作り手側が本当に(LGBTに関しての)知識を知って、心得ていかないといけない」と話し、メディアの作り手に警鐘をならした。
(AbemaTV/『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』より)
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(ライター/小林リズム)