人生でも一大事の出産。ネットではさまざまな情報があふれているが、一体どれが正しい情報なのか、一般人がしっかり真偽を見定めることは難しい。
SHELLYが番組MCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース』では、「信じちゃいけない!妊娠・出産・子育ての都市伝説」をテーマに出産にまつわる噂話・都市伝説の真相に迫った。
(ニュースサイト「ウートピ」編集長の鈴木円香さん)
子育てをしていく中で「ミルクよりも母乳のほうが子どもの免疫力があがる」という都市伝説がある。働くアラサー女性向けニュースサイト「ウートピ」編集長で2歳の子どもがいる鈴木円香さんは「お母さんがいないとダメだという状況が嫌だった。最初から母乳で育てないと決めていた」と話す。しかし、出産した病院は母乳育児を勧める病院だった。
鈴木さんは「(産後で)身体が疲れているのに、夜中の12時、3時、6時に看護師さんが赤ちゃんを連れて『母乳の時間です』と起こしに来た」という。鈴木さんは「12時と6時の授乳は受け入れるけれど、3時はしんどいからミルクをあげて、自分を6時間寝かせてほしい」とお願いしたという。ところが、そのお願いをした後、看護師からのチェックが細くなった。「すごく(私が)要注意人物みたいな扱いになってしまって。看護師さんのチェックが細くなった。『この人は母性がない』って思われたのかな」と話し、母乳を拒否したことで母性がないと問題視されたのではないかと推測した。
(助産師の岡本登美子さん)
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鈴木さんの話を聞いた助産師の岡本登美子さんは「夜中に起こされるのを控えたいとか、私はこういう育児をしたいという希望がある場合は、お産をする前に、出産する病院に伝えたほうがいい」とコメント。バースプランの中に母乳やミルクについて記載しておくと、チェックされずに済むかもしれないと話した。
母乳とミルクに大きな差は出ない? 答えは「欲をいえば母乳がいいくらい」
(産婦人科医の丸田佳奈さん)
産婦人科医の丸田佳奈さんは「母乳、特に初乳にはIgA(免疫物質)や生体防御因子が含まれているので、それを赤ちゃんが獲得していくという意味では、母乳はとても大切」としながらも、「赤ちゃんに母乳をあげないことで、獲得できなくなるものではない。『欲をいえば母乳をあげたほうがいいよね』くらい。お薬を飲んでいて母乳をあげられないお母さんも世の中にいっぱいいる。産後うつになった人が母乳をあげようと頑張る必要もない」と説明。初乳を飲まなくても赤ちゃんは免疫力をつくっていくため、母乳育児とミルク育児に大きな差は出ないと話した。
また、精神疾患のある妊婦が母乳を赤ちゃんにあげたいがために薬を飲むことを拒否したエピソードも紹介。丸田さんは「精神疾患なので(薬を)飲まないとどんどん悪化していくんです。そうすると育児にも影響が出てくるのに、一切飲んでくれない。大変だった」と話し、“母乳信仰”によって困った経験を明かした。
(番組MCのSHELLY)
丸田さんの話を聞いた番組MCのSHELLYは、1人目の子どもを完全母乳で育てたと告白。SHELLYは「搾乳が大変で、仕事復帰をしても搾乳機を持っていって、常に何時間おきに搾乳して、それを持って帰って冷凍していた。次の仕事の間のおっぱいがないから。冷凍庫が母乳でいっぱいになって『旦那にミルクでいいじゃん。ミルクのがラクじゃん』と言われた」と振り返り、「母乳が出るのにミルクをあげるのは罰あたりな気がしてしまった」と、過去の経験を明かした。
(コラムニストの河崎環さん)
子育てのコラムを数多く執筆しているコラムニストの河崎環さんも「私もそうでした。結果的に母乳マシーンになっていた。あえて自分をワンオペにしちゃっているんですよね」と話し、母乳にこだわることで、ワンオペ育児を加速させてしまう事例もあると紹介した。
(AbemaTV/『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』より)
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(ライター/小林リズム)