人生でも一大事の出産。ネットではさまざまな情報があふれているが、一体どれが正しい情報なのか、一般人が判断することはとても難しい。
SHELLYが番組MCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース』では、「信じちゃいけない!妊娠・出産・子育ての都市伝説」をテーマに、出産にまつわる噂話・都市伝説の真相に迫った。
(産婦人科医の丸田佳奈さん)
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自然分娩、無痛分娩、和痛分娩……それぞれの違いは?
出産にまつわる都市伝説の一つ「お腹を痛めて産まないと、子どもに愛情を持てない」。分娩の方式は大きく分けて2種類存在し、下から産む『経膣分娩』とお腹を切って出産する『帝王切開』だ。
番組に出演した産婦人科医の丸田佳奈さんは「自然分娩は医学用語ではなく、正式には『経膣分娩』と呼ぶ」と説明。経膣分娩は、膣を通して分娩することをいい、分娩する際に麻酔を使って痛みを取り除く無痛分娩も含まれている。
さらに丸田さんは和痛分娩についても言及。「和痛分娩も医学用語ではない」と続け、無痛分娩と和痛分娩の違いについては「麻酔の量の違い」だと話した。出産する際にはいきむ必要があるが、無痛分娩で痛みが分からないと陣痛が弱くなり、いきめずに失敗してしまう確率が高くなるため、和痛分娩という方法があるという。「お腹を痛めて産むことによる愛情の違いはない」と断言した。
(ニュースサイト「ウートピ」編集長の鈴木円香さん)
丸田さんの説明を受け、働くアラサー女性向けニュースサイト「ウートピ」編集長で2歳の子どもがいる鈴木円香さんは、自身が利用した病院は自然分娩を勧めていたために自然分娩で出産したと告白。「21世紀に自然分娩をやるのは人権侵害だと思う。自然がいいなら歯も麻酔なしに抜けばいい。それをやらずに、なぜ技術の整った時代に妊婦だけがあの痛みを味わって産まなければいけないのか」と怒りをコメント。
丸田さんは「無痛分娩自体は賛成だけど、日本で無痛分娩がきちんとカバーできているかというと厳しい。日本の無痛分娩は整っていないと思う」と主張。その理由について、産科医と麻酔科医師の不足を挙げ、「麻酔科の先生がいなくても開業医の先生が(無痛分娩を)やって成功する例もある。けれど失敗例もある」と説明した。
現在9カ月になる子どもを自然分娩で出産した丸田さん。「私はセンターにいるので危険度の高い妊婦さんが運ばれてくる。無痛分娩の失敗例を見ているから、自分が無痛分娩を選択しなかったのもそれが理由です」とした。医療行為には必ずリスクも伴い、無痛の処理をしなければそれに対するリスクもゼロだ。
無痛処理をした段階で、必ず無痛におけるリスクが発生する。丸田さんは「リスクを知らずに無痛分娩にする人があまりにも多い。危険性が認識されていない。医療の体制ができていない」と指摘した。
(AbemaTV/『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』より)
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(ライター/小林リズム)