YouTuberやインフルエンサーを“憧れの職業”として挙げる人がいる。有名になることで、その後の人生に思わぬリスクを及ぼすこともある。

 SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース』(AbemaTV ※毎週土曜21時から放送中)では、『有名人という底なし沼』をテーマに、当事者らが体験を語った。

 激太りや奇抜な行動で“お騒がせアイドル”の呼び名がついたこともある、元グラビアアイドルの小阪有花さん。芸能事務所からのスカウトをきっかけに芸能界デビューし、2004年にミスマガジングランプリを受賞した。

「本当に死んじゃおっかな」死亡説が出た元グラドル、社会復帰できず悩んだ過去
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 「当時はグラビアブームだった。賞をいただいたことで仕事がどんどん決まっていった」と振り返る小阪さん。同期の有名人には、南明奈さんや手島優さんがいる。

 デビュー後の小阪さんは多忙を極めた。深夜に神奈川県の実家に帰宅し、始発で仕事に出る日も多かった。ドラマやバラエティの仕事が同時に入り、「自分でもどこにいて何の仕事をしているのか分からなかった」と小阪さんは話す。そんな小阪さんだが、芸能界に入って仲良くなった友達と遊ぶうちに大きく道をはずれてしまった。

「遊ぼうって誘われて行った場所に、怪しいおじさんや男性が集まっていた」

 男性たちから口説かれたため、小阪さんが断ると「いくら払ってると思ってるの?」と聞かれた。何の話か不思議に思った小阪さんが問い詰めたところ、パパ活に強制的に参加させられていたことが発覚。小阪さんが参加することで、友達にお金が入る仕組みだったのだ。友達に利用されていたことが分かった小阪さんは「もう誰と一緒にいたらいいのか分からない」と思い悩むようになった。

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 芸能人という理由で友達から利用されたり、週刊誌に嘘を書かれたりと苦しみながら過ごしてきた小阪さん。芸能界に入って5年が経つ頃には、テレビ画面に映る自分に対して怒るようになっていた。

「自分に向かって『なんだお前』とか『ばかやろう』って言っていて、完全に頭がおかしくなっていた」

 事務所にも相談し、精神的に仕事ができる状態ではないと判断された結果、小阪さんは芸能界を引退。

 しかし、一度有名になってしまった小阪さんは芸能界をやめたあとでも「注目されないといけない」「爪痕を残さないといけない」と思い悩むようになる。占い師に相談すると「すごいデブになったらニュースになる」とアドバイスされた。

 小阪さんは言われた通り、食べ続け見事激太りに成功。ニュースにとりあげられた。しかし、再び注目されたことにより、精神的に極限状態に陥ってしまう。家族の情報まで世の中に出てくるようになり「自分の存在が身内にまで被害が及んでいる状態で、生きている価値なんてない」と思うようになった。

 薬物中毒説や死亡説まで出たことで「本当に死んじゃおっかな」と思った小阪さんは、実家で荷物の整理を始めた。すると、卒業アルバムを見つけた。中を開くと将来の夢として「アイドル、パン屋、ケーキ屋、幼稚園の先生」が書いてあった。

「パン屋とケーキ屋もアルバイトで経験したんですよ。知らない間にやりたいことを自分で選んでいたんだなって感動して。やりたいことを選ぶ人生を歩んでいたのに、命を断とうとするのは違う」

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 そう思った小阪さんは、唯一やっていなかった幼稚園の先生をやろうと決意。しかし、本名で活動していたため、なかなか雇ってもらえない。

 「これでは仕事が決まらない」そう思った小阪さんは、経歴を隠して面接をし、保育園で働き始めた。しかし、ここで保護者にタレントの小阪有花だということがバレてしまう。「隠していたことはちゃんと謝罪したのですが、クビになって。有名になって(芸能活動を)やめたあとは、社会復帰もさせてもらえないんだって大変だった」と思い悩んだ小阪さん。

 その後、小阪さんは自身で保育のコンサルをし、2015年にはウィズママ保育園を立ち上げた。「元アイドル」と肩書きをつけたことによって批判を浴びたが、小阪さんはめげなかった。

「元アイドルを一生背負っていく覚悟があったから、つらかったけど過去のようにメンタルは崩れなかった。背負う覚悟があるかないかで、今後の人生が変わってくる」

(AbemaTV/「Wの悲喜劇 ~日本一過激なオンナのニュース~」より)

(ライター:小林リズム)

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