熊本地震の被災地「炊き出し」に石原軍団とSMAP・木村拓哉(43)、TOKIO長瀬智也(37)、V6岡田准一(35)が訪れたことが多くのメディアから報じられたが、今回木村らは石原軍団の「炊き出しノウハウ」に驚いたという。
芸能事務所として一致団結している様を見た木村は、所属するジャニーズ事務所としても今後こうした震災があった時は炊き出しをやりたいという意向を話した。石原軍団がCMで付き合いのある京都の宝酒造発の10トン給水車が4台やってきたこと、巨大鍋、コンロ等を運んできたことに感銘を受けたそうだ。石原軍団の側は、万が一の場合はジャニーズに道具を貸すことを提案したという。
14日に生放送されたAbemaTVの芸能情報番組『芸能㊙チャンネル』では、番組MCの井上公造氏(59)が、石原軍団の炊き出しの歴史を語った。
同氏によると、元々ドラマ『西部警察』(テレビ朝日系)などのように、石原軍団がかかわっていたロケで、スタッフが用意した弁当がスタッフ用と役者用でレベルが違ったことがきっかけだという。スタッフ用の弁当は安かった。これを見た石原裕次郎がかなり怒り、「どういうことなんだ! 作品は一緒に作っているんだ! 裏方も役者も一緒だ! 食べるものが同じでなければ同じ気持ちになれない!」と主張したのだという。
しかし、役者が食べる高い弁当を全関係者で同じレベルにするとカネがかかるのは自明。だったら、自分達で作ればいいじゃないか――ということになり、カレーライスや焼きそばなどを自分で作ることになったのだそうだ。寸胴にカレーを入れて、裕次郎が自らかき混ぜ、渡哲也がよそい、取材陣もご相伴にあずかったのだという。これがそもそもの炊き出しの始まりなのだ。
地震や災害があった時はそのノウハウを持って現場に行き、困っている人の手助けになれば、ということで今に繋がっているのだ。
また、石原軍団は山梨県の石和温泉で裕次郎健在の頃はテレビや映画関係の人を呼んで接待をしていたそうだ。そこでは石原軍団の俳優が女装や歌のお披露目をするなど盛り上がりを見せる。そして、この会で最も盛り上がるのは、抽選会だ。この抽選会では、最初に、参加者の番号が配られ、裕次郎らが箱の中から番号札を引き、その番号が合致した参加者に賞品が当たる。
この時何年も参加していた井上氏が気付いたことがあったという。それは、外車や海外旅行券などが当たるのが裏方の人々ばかりだったというのだ。役者やマスコミ関係者に豪華賞品が当たることはなく、良い賞品は裏方に当たったのだ。
これは、井上氏によると裕次郎の「裏方がいるから俺らの仕事はできるから、裏方にいい景品を渡さなくては」という考えが基本にあり、裏方の番号を事前に把握して、それを彼らに宛てていたというのだ。
また、昨今芸能人の正月の過ごし方としては「ハワイ」が定番だが、これの元祖も裕次郎だ。
「裕次郎さんがハワイに別荘を持っていたからそこについていくというのが最初。石原軍団の取材ができるのであれば、ということで、ヨットの上でインタビューをしたりしていた。カレーとビールで、そのインタビューをしていたのですね」(井上氏)
また、日刊スポーツが「石原裕次郎賞」を作ったが、これは裕次郎が冬に軽井沢の別荘に行った際、ノーアポの日刊スポーツ女性記者が外に立っているのをみたことがきっかけ。「かわいそうだろ」と裕次郎は家の中に入れたところ、彼女を大層気にいった。その記者がいつしか映画担当となりある程度の地位になり、「石原裕次郎賞」を日刊でやることになったのだという。
このように、石原軍団にまつわる人情話は多数存在するのである。
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