どんな競技でも、突き詰めていけば成功する確率の高い選択を繰り返し、アベレージを上げていくのがトップ選手への最短ルートと考えられている。ただし、プロ雀士・佐々木寿人(連盟)はまるで違う。かつては「麻雀攻めダルマ」、最近では「魔王」という異名が定着した男は、プロ麻雀リーグ「Mリーグ」の2020シーズンにおいて、500ポイント近いプラスを叩き出し、個人MVPに輝いた。「やっぱりスカッとしてもらいたい」と、相手を完膚なきまでに叩きのめすようなファイトスタイルは、多くのファンの胸を踊らせる。その戦い様には、長年のライバルからも麻雀牌の常識を破壊したと、高く評価されている。