先月、評論家の西部邁さんが自ら命を断った。西部さんの生前の言動から、"自殺"ではなく"自裁死"という表現で一報を伝えたメディアもあった。「終活」や「エンディングノート」といった言葉が登場するなど、人々の間で自らの死への関心が高まる中、自らの死期を選択したいと望む人たちもいる。
 また、大ヒットドラマ『おしん』『渡る世間は鬼ばかり』を生んだ脚本家の橋田壽賀子氏も、「安楽死」したいと願う一人だ。去年出版した『安楽死で死なせて下さい』(文春新書)で橋田氏は「身の回りのことができなくなって、下の世話から何からしてもらって、迷惑をかけるなら、そうなる前に死なせてもらいたい。死に方とその時期の選択くらい、自分でできないかなと思うのです。やっぱり私は、安楽死がいいです」と説明している。