将棋界の一時代を担い、日本将棋連盟の会長職も務めた米長邦雄永世棋聖。タイトル通算19期、棋戦優勝16回。69歳の生涯は、プロの世界にも7人の弟子を送り込んだ師でもあった。その弟子の一人が、タイトル経験もある中村太地七段(32)。「中川大輔八段とは同門なんですが、その弟子生活と僕の弟子生活は全然違いますね。年齢差だと孫みたいなものだったので」と振り返るが、その個性は弟子の目から見ても「オーラが出ている」と感じるものだった。