500万を超えるツイートに使われたハッシュタグ「#検察庁法改正案に抗議します」。これ以外にも、「#検察庁法改正案を廃案に」「#稲田検事総長を守ろう「#国民投票法改正案に抗議します」「#福山哲郎議員に抗議します」「#種苗法改正に反対します」「#種苗法改正見送りに抗議します」など、政治関連のハッシュタグのトレンド入りが続いている。

・【映像】"AIボット"Twitterでウソの論争も 

 政界もこうしたTwitterの動向を無視できない状況だが、同時に「トレンド入りはボットの影響だ」という主張も少なくない。ボット(bot)は、自動でツイートなどをするアカウントのことで、何者かがハッシュタグのついた大量の投稿を行った結果ではないかとの見方だが、2ちゃんねる創設者のひろゆき氏は「調べようと思えば調べられることで、#検察庁法改正案に抗議しますに関して言えば、大半の投稿はボットではなかったといえると思う」と話す。

 ただ、ITジャーナリストの三上洋氏は、AIを用いて、架空の人物に偽装したアカウントの登場の可能性を示唆する。日常的な投稿の中に政治的な主張も入れ込むことで、“ネット世論”の構築や、特定の人物を貶めるなど、様々な悪用も可能ではないか、というのだ。

 そんな中、Twitter社は先週、「ボットか否か、Twitterにおけるプラットフォームの操作について」というタイトルのブログを更新。「ボットを使ってトレンド入りさせる行為や、複数のアカウントを作って、議論が白熱しているように見せる行為などを禁止している」との立場を示し、「ボットがネット世論を操作しないよう、技術力を駆使して違法なアカウントを見つけ次第、永久凍結している」と説明している。

 慶應義塾大学の若新雄純特任准教授は「あくまでもTwitterは意見交換の一つの場だと思うので、それが“世論”だと事実上認められている状況に驚く。本当にパブリックな場として皆でより良くしていくべきものなのだろうか」との懸念を示すと、ひろゆき氏は「色々な人がいるので無理ではないか」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)