全国の15歳~59歳の男女36.9%が「たまに映画館で観る」

 全国の15歳~59歳の男女を対象に、「映画館で観る作品数はどれくらいですか?」というアンケートを実施したところ、最も多かった回答は「たまに映画館で観る」で36.9%だった。次いで、「年に1~2作品」が19.3%、「年に3~4作品」が10.9%で続いており、全体で約40%の人が少なくとも年に1作品以上を映画館で観ていることがわかった。また、22.7%が「映画館には行かない」と回答しており、その理由として「観たい作品がないから」、「他の人に気を遣うから」などの回答が得られた。 

女性は「年に1~2作品」と「年に3~4作品」、男性は「年に5~9作品」と「年に10作品以上」が最多

 男女別で見ると、「年に1~2作品」と「年に3~4作品」の回答率は女性が高く、「年に5~9作品」と「年に10作品以上」の回答率は男性が高くなった。年に1本~4本程度を映画館に観に行く人の割合は女性が多く、年に5本以上視聴するような映画フリークは男性が多いという傾向があるのかもしれない。また、「たまに映画館で見る」、「映画館には行かない」の回答率に男女で大きな差はなく、映画館に足を運ぶ人とそうでない人は性別にかかわらずハッキリとわかれるようだ。

少なくとも年に1作品以上を映画館で観ている人の割合は、若年層ほど高い 

 年代別で見ると、少なくとも年に1作品以上を映画館で観ている人の割合は、若年層ほど高い結果に。特に10代では約60%、20代では約50%の人が少なくとも年に1度は映画館に足を運んでいることが明らかになった。また、50代では映画館で年に1作品以上観ている人は約26%にとどまる一方で、「映画館にはいかない」と回答した人が31.5%にのぼっている。

 映画はサブスクリプションサービスを通じて、スマートフォンやパソコンでいつでも手軽に視聴できる時代になった。10代・20代はインターネットが常に身近にあるデジタルネイティブ世代だが、むしろ映画館に映画を観に行くという体験に新鮮さを感じている人が多いのかもしれない。その一方で、映画を観る手段が映画館やレンタルに限定されていた時代を過ごした世代では、サブスクという画期的なサービスの登場によって映画館を訪れる人が少なくなってしまったとも考えられる。

未婚・既婚別で見ると、「年に1~2作品」ではほとんど差はない

 未婚・既婚別で見ると、「年に1~2作品」ではほとんど差はないが、それ以上になると未婚者の回答率が既婚の人を上回った。映画は1時間半~2時間ほどの作品が多く、またサブスクなどでストリーミング視聴するのと違い、映画館で観る場合は好きな時に停止するといったこともできない。そのため、自分の趣味の時間を比較的確保しやすい未婚者のほうが頻繁に映画館に通っていると考えられる。また、「たまに映画館で観る」に注目すると、既婚者の回答率が未婚者を約7%上回っており、数年に1度ほどのペースで家族やパートナーと映画を観に行く人も多いようだ。