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 日本橋高島屋の展示販売会で、純金の茶わんを盗んだ疑いで逮捕された堀江大容疑者。容疑者は江東区にある貴金属店で金の茶わんを180万円で売却。さらにその茶わんは即転売されたが、金の茶わんは4日後台東区の買取店で見つかったことが判明した。

【映像】逮捕された堀江大容疑者(32)

 このニュースにネットでは「買い取り業者は容疑者の足元を見て買い叩いたってこと?」「180万円で買い取った日に速攻480万円で転売しているのが怪しすぎる。犯人とグルでは?」などといった憶測も飛びかった。

 しかし古物商経営のAさんは「このニュースの描きかた、そしてネットの声は我々から見ると大事な視点が抜けているんです」と金などの売買に詳しい買取側から見ると、1000万円の金の茶わんを180万円で買ったことは金売買業界の仕組みがあるのだと指摘した。今回窃盗被害にあった金の茶わんは、美術品としての価値も含めおよそ1000万円。しかし古物商のAさんによれば買取側が欲しいのはアート作品ではなく純金そのものだという。金の価格だけで計算すると、事件当日の金の買取価格は1グラム1万2577円。金の茶わんはおよそ380グラムで単純計算すると477万9260円となる。つまりアート作品としての金の茶わんは1000万円の価値があるが、買取側からするとその芸術性は不要なため、金の茶わんの価値はおよそ480万円となる。

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 さらに金の売買について、金の買取などをおこなう業者「リファスタ」の査定人・主代正美さんは「インゴットと呼ばれるものですと、レートが金の茶わんよりも高くなっています。どこの店でも高くなっています」と説明。

 インゴットとは精錬された金属を溶かした塊のこと。主代さんによると金のインゴットには純度やシリアルナンバー、重さなどが刻まれており世界共通のため取引にも非常に便利。しかしインゴットにする場合その費用が発生するため、買取側からするとインゴットに加工する必要がある茶わんの価値は480万円よりさらに低くなってしまうという。

 なぜ180万円で買い取ったのかについてはAさんは「税金的な視点から容疑者が180万円での買取を望んだ可能性は十分あります」と説明。金などの買取金額が200万円を超えると税務署に支払調書を提出する義務が発生するため、金の売買ではあえて金を200万円以下の価値に分割して売ることがあるそう。600万円のインゴットを売るときに200万円のインゴット3本に分けてくれる「インゴット分割サービス」は、税金対策としてかなり需要があるという。

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 元国税調査官の根本和彦さんは「あくまで180万円という販売価格が安すぎる」と指摘した上で「容疑者のメリットとしては200万円いかなければ税務署への報告はないから、みたいな話を言われて値段を引き下げられた、というのは一つの仮説として考えられます」と解説。

 根本さんによると支払調書が必要になるのはインゴットやコインを売買した場合のみ。今回の金の茶わんであれば本来、税務署への報告はいらないそうだが、容疑者がそこまでの知識があったとは考えにくいとして、あくまでも仮説だが180万円という破格の値段は証拠を残したくない容疑者が希望した可能性があると推理した。

 買い取り業者は盗品とわかっていても買い取ることはあるのか。主代さんは「お店の評判、信用がありますので。盗品、マネーロンダリングがありますので、そちらに加担したことになると、お店もそれだけで潰れてしまう」と説明。

 古物営業法によると、買い取り業者は不正品の疑いがあると認めるときは、ただちに警察官に申告しなければならないとなっており、持ち主から「返してほしい」と言われた場合、返すのが基本。Aさんによると、プロの古物商なら盗品だと知って買い取ることはリスクが高すぎてあり得ないという。

 今回、堀江容疑者から金の茶わんを180万円で買い取った業者はその日のうちに480万円で転売。自分の手元に残すことなく即手放したことに「犯人とグルだったのでは?」と疑惑が集まっているが、主代さんは「普通の、当たり前のことだと思います」と言い切った。金の相場は世界共通で乱高下すること、さらに盗難のリスクもあることから即日転売されるのが普通だという。また現金確保も理由の一つだとして「現金をお客さんに渡さないといけないので、すぐ売らないと次が買えなくなります。そのためにすぐ売ったというのもあると思います」と語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)

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