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 男子のラグビーワールドカップ2023の開幕が近づいています。今大会は2023年9月、フランスで開かれます。

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 2019年には日本で行われ、初めて8強入りと大躍進を遂げた日本代表は「ONE TEAM」というスローガンを流行語にしました。

 この記事ではラグビーワールドカップの歴史や概要をまとめまています。

目次

  • ラグビーワールドカップとは
  • ラグビーワールドカップの出場条件は?
  • ラグビーワールドカップの代表資格は?
  • 日本代表の活躍は?
  • まとめ

ラグビーワールドカップとは

 ラグビーW杯は、国際統括団体のワールドラグビーが主催する、4年に1度の世界大会です。

 第1回は、ワールドラグビーの前進である国際ラグビーボードが1987年にニュージーランドとオーストラリアで開催。オールブラックスと呼ばれるニュージーランド代表が優勝しました。

 第2回は1991年にイングランド、フランス、アイルランド、スコットランド、ウェールズといった5つの国・地域が共催。以後は1995年に南アフリカ、1999年にウェールズ、2003年にオーストラリア、2007年にフランス、2011年にニュージーランド、2015年にイングランドと、北半球と南半球の強豪国が持ち回りのような形で実施していました。

 変わったのは2019年。アジアで初めてのラグビーワールドカップが日本で開かれました。

 2009年に招致が決まった日本大会では、観客動員数は延べ170万4443人。もともとラグビーが盛んだった国の大会でなかったにもかかわらず、2011年のニュージーランド大会の約140万人を超すファンを集めました。

 決勝トーナメントでの最多観客動員は、イングランド対南アフリカ戦の7万103人。これは試合のあった横浜国際競技場(日産スタジアム)の歴代最多動員記録となります。

 もともとワールドラグビーは、競技の国際化を目指していました。アジアでワールドカップを開いたのはその意識の表れと言えます。また大会を成功させた日本は、やがて国際舞台での存在感を高めてゆきます。

メジャーリーグベースボール2023 注目映像
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ラグビーワールドカップの出場条件は?

 世界一を争うラグビーワールドカップの男子大会では、出場チームの多くが前回大会までに決まります。ここではラグビーワールドカップの出場チーム数、出場条件、2023年の出場チーム決定までの過程についてまとめます。

 ラグビーワールドカップには、2003年のオーストラリア大会以来、計20チームが出場しています。出場チームは5つずつ、計4組のプール(A、B、C、D)にわかれてリーグ戦をおこない、各プール上位2チームが決勝トーナメントに進めます。前回の日本大会では、日本代表が予選プールAで4戦全勝して1位通過。初の決勝トーナメント行きを決めました。

 ラグビーワールドカップの予選プールは、決勝トーナメント行きのほかもうひとつの権利を争う場でもあります。次回大会のシード権です。2019年の日本大会では、南アフリカ、日本、アルゼンチン、イングランド、アイルランド、ウェールズ、スコットランド、フランス、イタリア、ニュージーランド、オーストラリア、フィジーの12チームが、フランス大会行きの切符を手にしました。なお残る8枠は地区予選で決定しています。

 地区予選の枠にはアメリカ地区2、ヨーロッパ地区2、アフリカ地区1、オセアニア地区1、アジア/パシフィック地区1の7つに加え、最終予選優勝チームの枠がありました。

 アメリカ地区ではまず、南米で計2つの予選を実施しました。ウルグアイが、チリ、ブラジルとの争いを制し、北米2チーム中1位のアメリカ代表にも勝利。1つ目の枠を勝ち取りました。

 2枠目の争いでは、南米で2位になったチリが北米2位のカナダとの2連戦をパス。チリはアメリカとの第2代表決定戦を制し、出場権を手にしました。かたやアメリカ代表は、前述にある最終予選へ進むことになりました。

 ヨーロッパ地区では6カ国によるラグビーヨーロッパ選手権2021-2022の通算成績により、上位2チームのジョージア、ルーマニアが出場権を確保しました。3位のポルトガルが最終予選に回りました。

 オセアニア地区では、地区内シードを得たサモアとトンガが対戦。サモアが通過しました。敗れたトンガはクック諸島を破り、アジアの最上位チームとなった香港とアジア/パシフィック地区の枠を争いました。ここでトンガが出場切符をゲットし、香港が最終予選へ参戦することになります。

 アフリカ地区では、アフリカカップ2021覇者のナミビアが出場権を獲得しました。そして決勝でナミビアに敗れたケニアは、アメリカ、ポルトガル、香港との最終予選に参戦。最終予選を勝ち抜けて20チーム目の座についたのは、ポルトガルでした。

メジャーリーグベースボール2023 ハイライト
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ラグビーワールドカップの代表資格は?

 ラグビー日本代表の熱戦を見て、「なぜ外国人がいるの?」と思ったことが一度はあるのではないでしょうか? ラグビーには、国籍を持っていなくても代表選手になれるルールがあります。ここでは、ラグビーワールドカップに出るための代表資格についてまとめます。

 国際統括団体であるワールドラグビーは、代表資格に関する規定を定めています。当該選手が、他国で代表またはそれに準ずるチームの試合に出たことがなければ、下記のいずれかをクリアすれば代表資格を得られます。

「その国で生まれている」
「両親、祖父母の1人がその国で生まれている」
「その国の代表になる直前まで60ヶ月間(5年)連続で居住している(その間は一時的な国外滞在日数も定められている)」
「その国に通算10年以上、住んでいる」

 国籍の有無は問われないため、海外出身の選手が代表チームに名を連ねることも珍しくありません。

 ワールドカップ日本大会の日本代表31名中、日本にルーツを持たない選手は15名。そのうち7名は日本国籍を持っていませんでした(当時)。ちなみに勝利したアイルランド戦のゲーム主将は、南アフリカ人のピーター・ラブスカフニ選手でした。

 2015年のイングランド大会を制したニュージーランドにも、フィジー出身のワイサケ・ナホロという国外出身者が加わっていました。代表選手の国籍がさまざまである点は、ラグビーの特徴のひとつと言えます。

 さらに2022年1月になると、この既定がさらに変わりました。一度ひとつの国の代表チームでプレーした選手でも、ワールドラグビーに以下の条件を満たしたと認められれば、1回だけ別な国の代表入りへ挑めるようになったのです。

「最初の代表チームで最後に試合出場してから36か月間以上経過していること」
「選手が代表資格変更を希望する国で生まれている、または親や祖父母のうち誰かがその国で生まれていること」

 この変更により恩恵を受けるのは、他国に代表選手を多く輩出するフィジー、サモア、トンガの3カ国だと見られています。

 今度のフランス大会では、元オーストラリア代表のイズラエル・フォラウ選手、元ニュージーランド代表のセタ・タマニバル選手が、それぞれトンガ、フィジーとして出場するのではと期待されています。

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日本代表の活躍は?

 4年に1度のラグビーワールドカップが最初に開催されたのは1987年。当初の日本代表は世界の壁にことごとく跳ね返されてきました。顕著な結果を出せるようになったのは、最近になってからと言えます。ここでは、ワールドカップでの日本代表の活躍ぶりについてまとめます。

第1回大会(1987年)

 1987年の第1回大会では、オーストラリア、イングランド、アメリカに敗戦。強豪のオーストラリア、イングランドにそれぞれ23-42、7-60で大敗したうえ、必勝を期して臨んだアメリカ戦でも要所でゴールキックが決まらず18-21で涙をのみました。第1回大会の主将は「壊し屋」こと林敏之(はやし としゆき)選手。「ミスターラグビー」の異名をとる平尾誠二(ひらお せいじ)選手らがプレーしていました。

第2回大会(1991年)

 大会初勝利を決めたのは1991年の第2回大会でした。スコットランドに9-49と屈した日本は、続くアイルランド戦で16-32と惜敗もスリリングなトライを連発。特に吉田義人(よしだ よしひと)選手のランを起点にした後半18分の1本は、大会ベストトライとの呼び声もありました。

 待望の初白星は最終戦。日本はジンバブエを高速展開で振り回し、52-8で快勝しました。スピードとテンポで魅了するスタイルは、世界の記憶に残りました。高速展開で鳴らすスクラムハーフの堀越正巳(ほりこし まさみ)選手、堀越選手と定位置を争い後にフランスのプロ選手となった村田亙(むらた わたる)選手、日本代表歴代最多タイとなる4大会連続出場を決める松田努(まつだ つとむ)選手は、第2回大会で初出場しました。

第3回大会(1995年)

 もっとも苦しんだのは第3回大会。開催された1995年は、それまでアマチュア主体だったラグビーがプロ化へ舵を切った業界のターニングポイントでした。

 それに伴う競技レベルの高まりに対応できなかった日本は、ウェールズ、アイルランドに10-57、28-50と屈した上、オールブラックスことニュージーランド代表に17-145と後世に語り継がれる歴史的な大敗を喫しました。

第4回大会(1999年)

 ここから再建を託されたのは平尾誠二氏でした。日本代表の監督となり、初のアンドリュー・マコーミックを初の外国人主将として指名。当時の規定に倣い、第3回大会にオールブラックスとして参加していたグレアム・バショップ、ジェイミー・ジョセフも選出し、1999年の第4回大会に挑みました。

 しかし初戦では、サモア代表に9-43と圧倒されます。サモア代表には大会前のパシフィックリム選手権での対戦時に勝っていただけに、ワールドカップの恐ろしさを実感させられました。

 続くウェールズ戦では、大畑大介(おおはた だいすけ)氏が鮮烈なトライを奪いながらも15-64と大敗。アルゼンチン戦は12-33とノートライで落としました。

第5回大会(2003年)

 さらに2003年の第5回大会でも、1試合増えた予選プールで4戦全敗と結果を残せませんでした。スコットランド代表に11-32と屈した試合では、その勇敢な戦いぶりに「ブレイブブロッサムズ」の愛称を授かりましたが、続くフランス代表戦は一時接戦しながら29-51と大差をつけられました。

 中4日の強行軍で挑んだフィジー代表戦も13-41、勝利が期待されたアメリカ代表戦も26-39で落としてしまいます。なお、この大会で監督を務めた向井昭吾(むかい しょうご)氏は第1回大会に出場。主将を務めた箕内拓朗(みうら たくろう)選手は、次の大会まで2度連続で主将を任されました。

第6回大会(2007年)

 続く2007年の第6回大会へは、大会開催年に新しいヘッドコーチが就任するという突貫工事で挑みます。ジョン・カーワンヘッドコーチ率いるチームの、試合ごとにメンバーを大きく入れ替える作戦が注目を集めました。なおこれは、当時の日本代表が強いられていた過密日程を切り抜けるためのものでした。

 そして迎えたオーストラリアとの初戦を3-91で落とした末、必勝を期して臨んだフィジー戦は31-35と惜敗。その後のウェールズ戦では、長距離を鮮やかなパスでつなぐトライを披露しながらも18-72で敗北しました。カナダとの最終戦を12-12として連敗を13で止めたものの、勝利には届きませんでした。

 ちなみにカナダ戦では、ノーサイド直前のコンバージョンゴール成功でドローが成立。ベンチは歓喜に包まれました。ゴールを決めたのは、初出場の大西将太郎(おおにし しょうたろう)選手でした。大西選手と同期で、やはりこの大会で初めてワールドカップを経験した大野均(おおの ひとし)選手は、引退までに98キャップ(代表戦出場数)を獲得。その記録はいまだに歴代1位となっています。また第6回大会が初出場となるルーク・トンプソン(現トンプソン ルーク)選手は、2019年まで4大会連続出場を果たします。

第7回大会(2011年)

 多くのレジェンドを輩出した第6回大会に続き、2011年の第7回大会でもカーワン体制は継続されます。試合ごとのメンバーの入れ替えは、引き続き議論を招きました。

 大会2勝以上を目指して臨んだ初戦では、フランス戦に21-47と敗戦。続くニュージーランド戦を7-83と落として迎えたトンガ戦も、18-31と完敗しました。最終戦では前回と同じカナダに、23-23と2大会連続で引き分けました。

 この時、初出場した堀江翔太(ほりえ しょうた)選手、田中史朗(たなか ふみあき)選手は、この結果と内容に危機感を抱いて翌年以降の海外挑戦を決断。こちらもこの時が初のワールドカップとなったマイケル・リーチ選手(現リーチ・マイケル選手)とともに、長らく日本代表の屋台骨を支えます。

第8回大会(2015年)

 幾多の悔し涙、焦燥感が形になったのが2015年。チームを率いたのは、世界的名将のエディー・ジョーンズヘッドコーチでした。

 初戦で、過去2度優勝の南アフリカに34-32で勝利しました。献身的なタックルとキックを使ったプランニング、ノーサイド直前に逆転トライが決まる劇的な内容もあり、「ブライトンの奇跡」と賞賛を集めました。

 その後も白星を生みます。中3日で迎えたスコットランド戦こそ10-45で落としますが、続くサモア戦はボールキープ戦法によって26-5で制覇。アメリカとの最終戦も28-18と制し、合計3勝と過去最高の結果を残します。

 ラグビー日本代表は、国民からの関心を一気に高めます。ゴールキッカーの五郎丸歩(ごろうまる あゆむ)選手は時の人となり、出番のなかった元主将の廣瀬俊朗(ひろせ としあき)選手も相手の分析、練習後の片付けを率先しておこなう姿勢が注目されました。

第9回大会(2019年)

 初の決勝トーナメント進出へあと一歩と迫り、最高の結果が期待されたのは2019年。第9回大会は自国開催でもあり、重圧と期待感に包まれていたラグビー日本代表は、予選プール全勝と見事な結果を残します。

 ロシアとの初戦を30-10で終えると、大会前に世界ランク1位だったアイルランドにも19-12で勝利。続くサモア戦も38-19で終え、台風襲来を経て迎えたスコットランド戦も28-21で制しました。

 大会前は、第4回大会で日本代表を率いたジェイミー・ジョセフヘッドコーチのもと猛練習を敢行。トニー・ブラウンアシスタントコーチの唱える美しい連携攻撃を、「Wフェラーリ」こと福岡堅樹(ふくおか けんき)選手、松島幸太朗(まつしま こうたろう)選手らが見事に表現しました。

 アイルランドに組み勝つ強力スクラムを構築したのは、第4回大会から2度続けて出場の長谷川慎(はせがわ しん)アシスタントコーチ。最前列でその形を表現したひとりは、「笑わない男」の愛称で一世風靡の稲垣啓太(いながき けいた)選手でした。

 続く2023年の第10回大会も、ジョセフ体制で臨みます。前回以上の成績を残すべく、準備を開始しています。

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まとめ

 4年に1度行われるラグビーワールドカップは、世界トップクラスのスポーツの祭典。2019年にはアジア初の日本大会が成功裏に終わり、今年はフランスで第10回大会がおこなわれます。

 前回大会の結果でシードされた強豪国、予選を勝ち抜いた各国が4つのプールに分かれるなか、日本代表は2大会連続での決勝トーナメント進出を目指します。

 過去にはニュージーランドに歴史的な大敗を喫したこともありますが、2015年に南アフリカなどから3勝。19年には予選プール4戦全勝を決め、いまでは「ハイパフォーマンスユニオン」なる強豪国群に名を連ねています。

 今度のフランス大会ではイングランド、アルゼンチンなどの強豪とも対戦予定。日本が厳しい戦いを勝ち抜けるか、注目されています。

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