場内は熱気ムンムン!セクシーから清涼へ、対照的な楽曲を立て続けに披露
FANTASY BOYSは、ソウル、カン・ミンソ、イ・ハンビン、ヒカリ、リンチ、ユ・ジュンウォン、ヒカル、キム・ウソク、ホン・ソンミン、オ・ヒョンテ、キム・ギュレ、ケイダンからなる12人組ボーイズグループ。華やかなビジュアル、そして韓国出身メンバーが7人、中国出身と日本出身が2人ずつ、アメリカ出身が1人という多国籍な顔ぶれも特徴的だ。
6月8日に放送された番組のファイナルにて、見事デビューを掴み取った12人。東京国際フォーラムという大舞台で行われたファンコンサートには多くのファンが詰めかけ、生配信でも全国のファンが見守った。なお残念ながらビザの関係でリンチは欠席となり、11人での出演となった。
開演前から場内は熱気に満ち、メンバーの名前を叫ぶ人も。そしてオープニング映像が流れると、シースルー感あるブラックのセクシーな衣装をまとったメンバーがステージに現れた。まずパフォーマンスされたのは、ファイナルステージで披露された楽曲『Gesture』。赤いライトが魅惑的に瞬く中、11人は妖しげな表情を浮かべながら、新人らしからぬパフォーマンスを見せた。
雰囲気が一変し、さわやかなサウンドが鳴り響くと、オーディションの課題曲として使用されたWINNER『Really Really』へ。メンバーは明るい笑顔を浮かべてファンを虜にし、末っ子組のギュレ、ケイダンはフレッシュなラップを披露。ダンスブレイクではソンミンとヒョンテが難易度の高いペアダンスで魅了し、一気に会場をサマームードで包み込む。
ソンミンは「やばい」を使っておけばOK?ソウルの最愛のメンバーは?
ここでMCのNICE73が登場してトークコーナーへ。11人は手を振りながらハイテンションに登場し、順に自己紹介をしていく。ヒカリは得意のフェンシングのジェスチャーを披露。ハンビンは金髪、ギュレは銀髪と、髪色がハイトーンになったメンバーは新鮮な印象を残し、フレッシュなムードを漂わせる。FANTASY BOYSというグループ名に込められた思いについて、ジュンウォンは「皆さんのファンタジーを叶える12人の少年たち、という意味が込められています」と説明した。少し緊張している様子で、覚えた日本語の言葉がおぼつかなくなると、日本人のヒカルとヒカリがすぐさまサポートする姿も。終始チームワークの良さを漂わせていた。
今回で日本に初めて来たのはヒョンテ、ウソク、ケイダン、ソンミン、ハンビン、ギュレ。おいしかった日本食を問われたウソクは、聞き間違えたのか「カッコいいです」とサムズアップしながら答えて笑いを呼んでいた。ヒョンテはプリンを食べたと嬉しそうに報告。日本出身のヒカルとヒカリは日本凱旋に感無量の様子で、「ただいまー」と手を振った。
Q&Aコーナーでは、ファンから質問が寄せられた付箋をメンバーがセレクトしていく。ヒカルは「アイドルにならなかったらなりたかった職業は?」と聞かれて「漫画家、映画監督、俳優」と回答し、「漫画がすごく好きで。一番好きだったのは『NARUTO』です」と紹介。続いてハンビンが「一番可愛がっている弟は?」という質問を読み上げると、背後のギュレ、ミンソから激しいアピールが飛ぶ。ハンビンが「みんなかわいいですが、最近僕のことをすごく慕ってくれていて、今回のホテルの部屋も一緒のギュレくんです」と答えると、MCから「普段のギュレさんはどんなふうに愛嬌を振りまいているのか、ハンビンさんに実演してほしいです」とリクエストが。ハンビンが照れながら手でハートマークを作り「ギュレ、愛してるよ〜」と笑顔を向けると、黄色い悲鳴が起こった。
最近覚えた日本語を問われたソンミンは「やばい」と即答。「どんな状況でもこの一言を使えば大丈夫って覚えました」と微笑みながら語る。また好きなポケモンを聞かれたヒョンテは「コイキングです。ちょっとおバカさんな顔をしているからです」とキュートに回答。ソウルは質問者の名前を、なぜか『少年ファンタジー』参加者のハ・ソクヒと読み間違えてしまい、メンバーをざわつかせた。ソウルは「最愛のメンバーは誰ですか?」という質問に「可愛がっている弟はケイダンとギュレですが、最愛はまた別で、ヒカリです。僕は自分のことを信じてくれる人が好きです」と解説した。またジュンウォンとウソクはリクエストに応えて鍛え抜かれた腹筋を披露し、大きな歓声が起こる。それぞれのキャラクターを存分に発揮したQ&Aコーナーは、大盛り上がりとなった。
また出演できなかったリンチからは、ビデオメッセージが到着。日本に来られなかったことを残念そうに語り、「一生懸命努力して、もっと成長したリンチをお見せします」とファンに約束した。
セミファイナルの4曲を新鮮な組み合わせで披露「本当にオールラウンダー!」
そして再度ライブパートへ。『少年ファンタジー』のセミファイナルで使用された4曲を、少人数ユニットで披露していく。『SPACEMAN』はソウル、ハンビン、ヒカル、ソンミン、ヒョンテ、ギュレ、そして途中から加わったケイダンがはつらつとパフォーマンス。『SNACKS』はジュンウォン、ウソク、ケイダン、ヒカリ、ミンソがキレよく踊り、ソンミンはチケットを咥えるパフォーマンスを交えながら堂々とラップを披露して「本当にオールラウンダー!」と配信画面のコメント欄を沸かせた。
『뛰어 (RUN) 』を担当するのはウソク、ソンミン、ヒョンテ、ヒカル、ジュンウォン、ケイダン。中盤ではヒカルが華麗にアクロバットを披露し、終盤にはハンビンも加わる。『꽉잡아 (Hold Tight) 』はヒカリ、ミンソ、ハンビン、ギュレ、ソウルが歌い上げ、そしてヒカルも一部ラップに参加。ダイナミックなダンスを繰り広げながら、メンバーは切なげな表情を交えて、楽曲の世界観を存分に表現した。
ゲームコーナーでは、くじ引きによって、マシッソチームはソンミン、ハンビン、ヒョンテ、ミンソ、ケイダン、ウソク、モシッソチームはソウル、ヒカル、ジュンウォン、ヒカリ、ギュレという2チームに分かれてゲームに挑戦。90秒の間に、スプーンにピンポン玉にピンポン玉を乗せて1周し、2人で風船を抱き合って割り、ペットボトルを回して立て、縄跳び三重跳びを3回、レモンのかけらを食べて口笛を吹くというミッションを順番にクリアしていく。マシッソチームはすべて順調にこなし、54秒を残してクリア。モシッソチームも健闘するも48秒を残す結果となり、マシッソチームが勝利した。罰ゲームとしてモシッソチームはセクシーなダンスとキュートなダンスを披露するが、なぜかマシッソチームにまで飛び火。ケイダンとソンミンもセクシーなダンスを披露して会場を沸かせる。そして11人のサイン入りチェキの抽選会も行われた。
ラストはやっぱり『FANSTASY』!別人のように成長した姿
客席と記念撮影を楽しんだあと、本編は終盤へ。息ぴったりに、終始楽しそうにファンとの時間を過ごしたメンバーは、1人ずつ感謝の思いをコメントしていく。ヒカルはリンチが来られなかったことを残念そうに語り、「次は必ず12人の完全体で、もっと練習して練習して、いい姿をお見せします。それまで待っててくれるよね?」と呼びかけた。ケイダンが英語でスピーチをする横ではミンソが流暢に韓国語に訳し、グループの国際色豊かな一面をアピール。ソウルはファンと会えた喜びを語りつつ、「いつも言っていますが、僕たちのことを愛する前に、皆さん自身をちゃんと愛してくださいね。愛してるー!」と真摯に伝える。
ウソクは「大切なファンの皆さんにお会いできてとても幸せです」と流暢な日本語を交えて挨拶。ヒカリは「正直日本にどれだけファンがいるのか、予想ができなかった」と帰国前を振り返りつつ、「でもこうしてたくさんのファンの方々を目の前にして、頑張ってきた甲斐があったなと、さっきメンバーで話していました」と感慨深そうに語っていた。
そして11人は、ファイナルステージで披露された『Shut Off』をパフォーマンス。まだファイナルから1ヶ月しか経っていないとは思えないほど成長した姿を見せ、日々多くの鍛錬を積み重ねていることをうかがわせた。
メンバーとの別れを惜しむように、客席からはアンコールの拍手が鳴り響く。そんなファンの想いに応えるように、メンバーが1人ずつハンドマイクで「있을게(I’ll be)」を歌いながら登場。明るいグレーの制服風衣装でそろえた11人は、感情をたっぷり込めてバラードを歌い上げ、感動的な光景が作り出される。頻繁にアイコンタクトを交わし通じ合う姿には、メンバー間の絆を感じさせた。そして「歌ってない曲がまだありますよね?」と観客に尋ねると、ファンは声を合わせて「FANTASY!」と叫ぶ。この声に応えるように、シグナルソング『FANTASY』へ突入。原点に帰ったようなムードを醸しつつ、今後のグループの飛躍への期待も大いに抱かせられた。11人は最後まで何度も手を振り、「愛してるー!」と叫びながら笑顔でステージを後にした。
なおこの公演の模様は「ABEMA PPV ONLINE LIVE」で配信され、2023年7月15日(土)23:59まで見逃し視聴が可能だ。
テキスト:岸野恵加
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