今年3月から5月にかけて行われる予定だった全国ドーム&アリーナツアー「RADWIMPS こんにちは日本 ~KONNICHIWA NIPPON~ TOUR 2020」は新型コロナウイルスの影響ですべての公演が延期に。今回の横浜アリーナ公演は、15周年のアニバーサリーを彩る唯一にして最大の機会となるはずだ。

 2005年にシングル「25コ目の染色体」でメジャーデビューを果たしたRADWIMPSは、洋邦のギターロック/オルタナティブロックを軸に、ファンク、ヒップホップ、ジャズ、エレクトロなどの要素を取り入れながら、自らの音楽世界を広げてきた。生命の循環、愛の本質といった普遍的なテーマを含んだ野田洋次郎(V/G/Pf)の歌詞、そして、肉体的な躍動感を帯びたバンドサウンドはすぐに音楽ファンの支持を獲得。00年代後半から浸透したロックフェスでも圧倒的な存在感を示し、瞬く間にバンドシーンの頂点へと駆け上がった。

 2016年以降は新海誠監督の作品「君の名は。」「天気の子」で主題歌、劇伴を手がけたことで、その知名度は飛躍的にアップ。いまや国民的なバンドになったことは、周知の通りだ。ここでは「15th Anniversary Special Concert」に先がけ、RADWIMPSのキャリア15年を改めて紹介。彼らの刺激的な進化、そして、タイムレスな魅力を放つ楽曲の数々を体感してほしい。

※画像はMusic Videoからの抜粋

■結成~メジャーデビュー~ブレイク


 野田洋次郎、桑原彰(G)、武田祐介(Ba)、山口智史(Dr)により、2001年に結成されたRADWIMPS。海外のインディーロックの影響を感じさせる音楽性、卓越したバンドアンサンブルによって注目を集めた。2005年11月にシングル「25コ目の染色体」でメジャーシーンに進出。翌年のアルバム「RADWIMPS3~無人島に持っていき忘れた一枚~」によって、それまでのバンドシーンにはなかった音楽的スタイルを提示した。ポストロック的なアプローチとJ-POP経由の親しみやすいメロディが融合した「セプテンバーさん」、緻密に構築されたリズム、煌びやかなギターフレーズ、解放感に溢れたボーカルが共存する「最大公約数」など、初期の代表曲が収められた本作は、00年代後半のシーンの在り方を決定づけたと言えるだろう。

 2006年に発表された「有心論」も、RADWIMPSの本質を強く感じさせる初期の名曲だ。アコギと歌で静かに始まり、鋭利なギターフレーズを伴いながら徐々にスケール感を増していくこの曲のテーマは、狂気と紙一重の純粋な愛。<この心臓に君がいるんだよ><今日も生きて 今日も生きて そして今のままでいてと><白血球、赤血球、その他諸々の愛を僕に送る>というフレーズは、単なるラブソングを超え、神話にも似た世界観を描き出している。“君と僕”の小さな世界を普遍的なテーマに結びつけたこの曲は、野田洋次郎のソングライティングの特徴を端的に示している。

「25コ目の染色体」「ふたりごと」「有心論」

■音楽性の進化とセールス力を兼ね備えたスーパーバンドへ

 2008年1月リリースのシングル「オーダーメイド」が初のオリコン1位、同年3月に発売されたアルバム「アルトコロニーの定理」で2位を獲得。セールス力、知名度を上昇させたRADWIMPSは、ライブ・パフォーマンスでも強烈なインパクトを放ち、00年代を代表するバンドへと成長した。背景にあるのは、ロックフェスの盛り上がり。「SUMMER SONIC」「ROCK IN JAPAN」などの大型フェスへの出演により、幅広い音楽ファンにアピールしたこともバンドをブレイクに導いた大きな要因だ。

 音楽性も激しく進化。ファンクの要素を大胆に取り入れ、高難度のギターフレーズと快楽的なダンスビートを融合させた「おしゃかしゃま」、ダークかつエッジ―な音像、パーカッシブなリズムとともに<なんだっていいんだ エンヤコラ やんのかこら>という歌詞が絡み合う「DADA」など、ギターロックバンドの枠を逸脱する楽曲を次々と発表し、圧倒的な独創性を証明した。

 そのクリエイティビティが最初のピークを迎えたのは、アルバム「×と〇と罪と」(2013年)。プログラミングされたビートとラップを交えたボーカル、“仏様が日本のシビアな状況を中継する”というテーマの歌詞が一つになった「実況中継」、エモーショナルなロックサウンドと“僕は君を絶対に許さない”という痛々しい思いがぶつかり合う「五月の蠅」などを収めた本作は、実験性とポピュラリティが高いレベルで共存した名盤だ。

「オーダーメイド」「おしゃかしゃま」「DADA」「君と羊と青」「実況中継」

■映画「君の名は。」以降~日本のエンターテインメントを象徴する存在へ

 2015年9月にドラムの山口智史が無期限休養を発表。サポートドラマーとともに初の海外ツアー、国内の対バンツアー(米津玄師、スピッツ、Mr.Childrenなどが参加)を乗り切ったRADWIMPSは、新たなフィールドへと踏み出す。そのきっかけは、新海誠監督の映画「君の名は。」の音楽を担当したこと。主題歌「前前前世」「スパークル」は映画の記録的ヒットとともに従来のファン以外のリスナーにも届き、RADWIMPSは日本のエンターテインメントを象徴する存在となった。また、劇伴を手がけたことで音楽性はさらに拡大。そこで得た多彩な表現は、アルバム「人間開花」(2016年)にも強く反映されている。

 2018年に発表された「ANTI ANTI GENERATION」には、Taka(ONE OK ROCK)、あいみょん、Miyachi、Tabu Zombie(SOIL & “PIMP” SESSIONS)がゲスト参加。オルタナR&B、トラップ、エレクトロなどを取り入れたサウンドと多彩なコラボレーションによって、バンドの枠を大きく超越した音楽世界を生み出してみせた。2019年には新海監督の映画「天気の子」の音楽を手がけ、主題歌「愛にできることはまだあるかい」をヒットさせた。

「前前前世」「カタルシスト」「そっけない」「愛にできることはまだあるかい」「大丈夫」「猫じゃらし」

■「15th Anniversary Special Concert」へ向け――

 このように既存のスタイルに捉われず、自らの表現欲求に従いながら、ジャンルを超えた音楽の世界を創造してきたRADWIMPS。海外のポップミュージックともリンクし、奔放な実験性と高いポピュラリティを兼ね備えた彼らの魅力は、(配信ならではの演出/ステージングを含め)今回のライブ「15th Anniversary Special Concert」でも存分に発揮されるはず。15周年のアニバーサリーを彩るイベントを、多くの音楽ファンとともに祝い、共有したい。


●Day1(1日券)

購入期間:11/04 00:00~11/22 19:00(現在販売中です)

視聴料金:3,250コイン ¥3,900(税込)相当

購入/視聴URL:https://abema.tv/channels/payperview-2/slots/8xAgufGjB6pA4f

●Day2(1日券)

購入期間:11/04 00:00~11/26 21:00(現在販売中です)

視聴料金:3250コイン ¥3,900(税込)相当

購入/視聴URL:https://abema.tv/channels/payperview-2/slots/ELuqeim67EaMn7

【Day1】11/22 RADWIMPS 15th Anniversary | 購入期間:11/04 ~11/22 視聴料金:3,250コイン ¥3,900(税込)相当
【Day1】11/22 RADWIMPS 15th Anniversary | 購入期間:11/04 ~11/22 視聴料金:3,250コイン ¥3,900(税込)相当
ABEMA
【Day2】11/23 RADWIMPS 15th Anniversary | 購入期間:11/04 ~11/26 視聴料金:3250コイン ¥3,900(税込)相当
【Day2】11/23 RADWIMPS 15th Anniversary | 購入期間:11/04 ~11/26 視聴料金:3250コイン ¥3,900(税込)相当
ABEMA