「新しい光景を届ける」YOASOBI、2.14初の配信ライブへの思い 紅白初出場で強まった互いの絆

 作詞・作曲・編曲を担当するAyase、ボーカリストのikuraによる音楽ユニットYOASOBIは、ソニーミュージックエンタテインメントソニーミュージックエンタテインメントが運営する小説とイラストを中心とした投稿サイト「monogatary.com」から派生した。2017年10月にスタートしたmonogatary.comは、日替わりの「お題」に合わせた小説を投稿できるサービス。投稿された作品をもとに、書籍化はもちろん、音楽、映画、アニメ、ゲームなど、幅広いジャンルのコンテンツに出来ることが、このプラットフォームの最大の特徴だ。そこで高い評価を得た小説『タナトスの誘惑』(星野舞夜)を原作とした楽曲が、YOASOBIの「夜に駆ける」だったというわけだ。

 2019年10月にミュージックビデオを公開、12月に配信リリースされた「夜に駆ける」は、SNS、ストリーミングを中心に驚異的な再生数を記録し、2020年を代表するヒット曲になったのは、ご存知の通り。軽やかでカラフルなサウンド、小説「タナトスの誘惑」にインスパイアされた楽曲、そして、物語のエッセンスを真っ直ぐに伝えるikuraのボーカルが共存した「夜に駆ける」にはYOASOBIの特徴が過不足なく込められている。

 “小説を音楽にする”YOASOBIの面白さ、難しさについてコンポーザーのAyaseは、「色んな角度から1つの作品を見ることができるので、奥行きが深くなっていくところに面白さを感じます。難しいところは、作り手としてただ説明するだけの楽曲になってしまわないようにバランスを取ることです」とコメント。シンガーのikuraは「面白さにも難しさにも共通して言えるのは、毎回楽曲ごとに変わる原作小説の主人公になりきって歌でそれを表現することです」と語っている。

「新しい光景を届ける」YOASOBI、2.14初の配信ライブへの思い 紅白初出場で強まった互いの絆

 また「夜に駆ける」は、香取慎吾をはじめ、手越祐也、宇野実彩子、川畑要(ケミストリー)など多くのアーティストのカバー、大きな反響を集めている。この現象について二人は、「音楽は、共有していくことも楽しみ方の一つだと思っているので、こうして色んな方に歌っていただいて反響があるのはとても嬉しいです」(Ayase)「自分が昔から聴いたり憧れたりしていた方々にこうして歌っていただけるのは本当に光栄で、自分自身が音楽からもらっていた力を共有し合えているような気がして嬉しいです」(ikura)とコメント。楽曲が共有され、広がることの喜びをしっかりと感じ取っている。

 さらにYOASOBIは、「あの夢をなぞって」(原作『夢の雫と星の花』/いしき蒼太)、「ハルジオン」(原作「それでも、ハッピーエンド」/橋爪駿輝)などの楽曲を発表し、物語と音楽が生み出すケミストリーを発展させていった。

「ありがたいことに色んな方と関わらせていただく機会が増えたので、自分の行動一つ一つに対してより責任感を持つようになりました。内面的に変わった部分だなと思います」(Ayase)

「お仕事の幅が広がって色んな経験をさせていただけるようになりました。自分以外の人が作った楽曲を歌うということが初めての挑戦だったので、その経験からボーカルとしての自分の引き出しを増やすことが出来たなと実感しています」(ikura)

 という二人の言葉からも、その充実ぶりを感じ取ってもらえるはずだ。

 そして2020年の大みそかには、第71回NHK紅白歌合戦に出演し、「夜に駆ける」を披露。角川武蔵野ミュージアム(埼玉県東所沢市)の「本棚劇場」から中継されたパフォーマンスは、プロジェクションマッピングなどの機材を駆使した映像(演出は「夜に駆ける」)、ikuraの伸びやかなボーカル、Ayaseを中心にした高精度のバンドサウンドを含め、驚異的なクオリティを実現。SNSでの反応もすさまじく、YOASOBIの創造性の高さを改めて証明した。

 紅白における印象的な出来事は? という質問に対して2人は、「本番前にikuraちゃんのご家族とビデオ通話で初めてご挨拶が出来たことと、本番後に思いが込み上げて涙が出てきたこと」(Ayase)「本番前にAyaseさんのご家族とビデオ通話で初めてご挨拶が出来たことと、本番が始まる前にAyaseさんと握手をした瞬間」(ikura)と回答。大舞台を通して、両者の結びつきもより強くなったようだ。

「新しい光景を届ける」YOASOBI、2.14初の配信ライブへの思い 紅白初出場で強まった互いの絆

 2021年に入ってからも、YOASOBIは精力的な活動を続けている。まず1月6日には、1st EP「THE BOOK」をリリースされた。配信限定でリリースされた6曲(「夜に駆ける」「あの夢をなぞって」「ハルジオン」「たぶん」「群青」「ハルカ」)のほか、新曲「アンコール」、インスト曲「Epilogue」「Prologue」を収めた本作は、YOASOBIにとって初のCD作品。「初めの一歩であり、今のYOASOBIの集大成といえる作品です」(Ayase)「楽曲ごとにその曲の主人公のことを思いながら1曲ずつ歌い方もこだわったりしているので、色んなikuraを楽しんでいただける作品になっていると思います」(ikura)という二人にとっても、大きなポイントとなる作品になったと言えるだろう。

 また2月14日(日)には、初の配信ライブ「YOASOBI 1st LIVE『KEEP OUT THEATER』」を開催。ライブに向けた意気込みをメンバーは「YOASOBI初のライブなので、オンラインならではのチャレンジと、生の演奏だからこその熱量をしっかり画面の向こうの皆さまに伝えられたらと思います」(Ayase)「YOASOBI初のライブなので、YOASOBIの音楽ならではの新しい光景をこのライブから届けられたらいいなと思っています」(ikura)と表現。紅白でのパフォーマンスをさらに発展させたステージが期待できそうだ。

 アーティストとしてのお互いの印象について「(ikuraは)すごく親近感が湧く歌声だけど唯一無二なところと、とてもストイックで、音楽や歌うことがすごく好きだという事が伝わってくるところです」(Ayase)、「(Ayaseに対して)曲が素晴らしいなというのはずっと思っていて、毎回まったく違うアプローチで楽曲を引き出せるところも尊敬しています」(ikura)と語り、自らの強みについては「音楽を聴くうえでまったく好き嫌いがないところと、色んな音楽が好きだからこそ決まった固定概念で楽曲を作らないところ」(Ayase)「音楽や楽曲と向き合うことにストイックだったり、根性があるところが強みかなと思っています」(ikura)とコメントする二人。Ayaseの楽曲、ikuraのボーカル表現から生まれる表現は今後、刺激的な進化を遂げることになるはずだ。

「YOASOBIの事をもっと深く知ってもらいたい。楽曲を飛び越えて、YOASOBIはもちろんAyaseとikuraそれぞれの事をもっと知ってもらう為に精力的に活動していきたいです」(Ayase)

「YOASOBIが皆さんを引っ張っていける1年にしたいです」(ikura)

 という2021年の展望を語る二人。“小説×音楽”を軸にしたYOASOBIのエンターテインメントは今年、さらに大きな注目を集めることになるだろう。

【詳細】YOASOBI初のオンライン・ワンマンライブ「YOASOBI 1st LIVE『KEEP OUT THEATER』」
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ABEMA TIMES
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