『LIVE×ONLINE BEYOND THE BORDER』は、LDHが掲げる「現状を打ち破り、限界を超えていこう/2021年へ向けて 僕らは、ボーダーを超えていく/RISING SUNの光を力に変えて 世界へ届けよう/2021年、復活の想いを込めて」という力強いテーマのもと、行われたライブ公演。12月22日のTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEから始まり、23日にBALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE、24日に三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、26日にFANTASTICS from EXILE TRIBE、27日にGENERATIONS、28日にE-girls、Happiness、スダンナユズユリー、29日にEXILEが登場するスケジュールだった。本公演は、すべて無観客で行われたライブの生配信となり、ABEMA独占で配信された。

GENERATIONS×オーケストラ×DEEP SQUAD 規格外の音の厚みに「耳が幸せ」の声

 オープニング、天使がマイクを持っているオブジェが映し出される。ステージは教会のようなしつらえで、ピアノとオーケストラがスタンバイしていた。GENERATIONSのメンバーが円陣を組む。リーダーの白濱亜嵐は、「GENERATIONSの音楽をたくさんの人に届けましょう!」と気合いを入れた。マイクを通さなくてもしっかりと聞こえる白濱の声、メンバーの引き締まった表情が、これから始まるライブへの想いの強さを示すようだ。そして、ヴォーカルの片寄涼太と数原龍友が壇上にあがる。

 オーケストラのチューニング音が場内に響き渡り、コンサートの会場にいるような厳かな雰囲気があたりを漂う。片寄がそっとピアノの前に座り、鍵盤を弾き始めた。オープニング曲は『空』。『空』といえば、DEEP(※DEEP SQUADの前身)の『SORA~この声が届くまで~』をカバーしたバラードナンバー。今回、ゲストで参戦したDEEP SQUADも、なじみ深い本曲を美しいハーモニーで支える。1曲目からの贅沢感に、コメント欄は、「すでに泣きそう」、「生演奏はやばい」、「鳥肌モノ」、「音の厚みがすごい」、「耳が幸せ」という声が多くあがった。

 階段の下では、白の燕尾服を着た5人のパフォーマーが踊る。ブルーライトに照らされ、中務裕太、佐野玲於、関口メンディー、白濱、小森隼と、ひとりひとりにカメラが寄っていく。一寸の狂いもないパフォーマンス、コーラス、オーケストラの融合に、コメント欄には「どれだけ練習したんだろう」、「改めてダンスがうまいなって思う」と、ここまで高めてくれた彼らの努力をたたえる声が上がった。壮大な1曲目の空気を残したまま、2曲目へと続く。

 パイプオルガンのイントロ音で、『ヒラヒラ』が始まった。疾走感のあるビートに、テンポのよいバンドサウンドが特徴的な曲だが、キャッチーさは残したまま、オーケストラバージョンのアレンジの披露となった。その意外性に、視聴者は「すごい!!」、「最高かよ」、「こんなアップテンポな曲もオーケストラバージョンにできるんだ」、「このバージョンかっこいい~」と、支持する声ばかりが上がった。

 『ヒラヒラ』では衣装も黒色にチェンジ、楽し気に舞うパフォーマーに合わせ、カメラワークも“ヒラヒラ”横揺れする。ここでは、小森&中務によるアクロバットパフォーマンスも見られた。キレのあるダンスが特徴的な本曲、ツインヴォーカルだけでなく、ハモリを担当していたDEEP SQUADのメンバーも、全員でサビの振りを行ってみせ、目からも一体感が感じられた。

 蒼い光に包まれ、3曲目『One in a Million -奇跡の夜に-』が始まる。縦横無尽に歩くヴォーカルのそばを踊るパフォーマーという構図で、片寄&数原のよく通る声が曲を支える。時折聞こえるバイオリンが、音の層の広がりを持たせ、メロディアスに心に届く。視聴者も、「これが一度きりなんてもったいない」、「クラシックのワンミリもいい!」と、GENERATIONS×オーケストラという化学反応・融合の新しさを迎え入れていた。ほのかな色気も感じさせながら、笑顔でパフォーマンスするメンバーの表情にも注目が集まった。

 数原の美しい高音のイントロが特徴的な『Always with you』は、絆をテーマにしたEXILE TRIBEの思いが込められた1曲。「いつまでも仲間と共に歩き続けていく」という内容の歌詞、全身全霊の彼らのパフォーマンスは視聴者との距離を感じさせず、目の前にいる観客に向けて伝える臨場感があった。コメント欄も「言葉にならない」、「エモすぎる」、「みんな、いい顔してる」と多幸感にあふれた。最後、メンバーが一列になり腕を大きく横に振り、数原の「ありがとうございます」という笑顔の挨拶とともに、4曲のパフォーマンスが終わった。

冬の名曲『Lovers Again』、バラード調の『花』、カバー曲でも熱唱続く&中務の華やかなソロパフォーマンスも

 ステージは変わり、通路でDEEP SQUADメンバーによるコーラスがスタート。ここでは小森がひとり、街並みのセットの中、ひとりベンチにたたずむ。何かを予感させる…そう誰もが思った瞬間、EXILEの『Lovers Again』のイントロが流れた。言わずと知れた冬の名曲をGENERATIONSがパフォーマンスするとあって、歌唱前から「これはえぐい」、「ラバアゲやばい!」、「最高すぎて神」と期待が高まるコメントが並んだ。

 スモークがたかれ、初雪が降る寒い冬の季節感を出す演出で、片寄と数原が歌い出した。甘く艶やか、メロディラインにしっとり乗る歌唱力と表現力、そこにDEEP SQUADのハモリが加わり、視聴者も「数寄の歌声とバラードが合いすぎてる」、「DEEPさんのハモリがすごい」、「CDを聞いているかのように、ふたりとも上手だな…」とため息。パフォーマー勢も、ふたりを取り囲んで踊る、往年のEXILEダンススタイルを踏襲した。これまで放ってきたフレッシュさと勢いに加え、ブレない強さを宿したことの魅力が、今のGENERATIONSから感じられた。

 続く『涙』は、バイオリンの音色から始まる。スクリーンに投影されたのは、観覧車、東京タワー、夜景…と歌詞に連動した映像ばかり。涙で始まり、涙で終わる恋愛バラードソングの内容、高音パートや荘厳な雰囲気で踊るパフォーマーの姿が胸に迫り、「泣かせにきてる…」、「アレンジもいい!」、「切ない」、「なんて素敵な曲」という感想が目立った。

 7曲目の『花』は、GENERATIONS初のカバー曲だ。ORANGE RANGEの大ヒット曲をバラード調にアレンジしているが、今回はさらにひねりを効かせ、『涙』からパイプオルガンの演奏でつなぎ、さらには片寄のピアノの弾き語りからスタートした。ピアノの隣、ハイスツールに座る数原、その前にパフォーマー陣が立ち、彼らの周りには花々やグリーンが彩られていた。空間の演出も毎回趣向を凝らしたGENERATIONSの『LIVE×ONLINE』。これまでも鑑賞していた視聴者からは、「毎回めちゃくちゃ演出が素敵」、「いつも最高を超えてくる」、「どんどんグレードアップしてる」、「やるたびに素敵になっていく。すごく考えてくれている」と、メンバーの思いが届いていることが、コメントからも見受けられる。終盤、「雨上がり 虹架かり」のメロディからは、パフォーマーみんなでピアノを取り囲み、口ずさみながらひとつになる姿をカメラが捉えた。7人の笑顔に、コメントでは「みんなのキラキラがとまらない」、「歌いながら踊るの、めっちゃ好き」、「みんなの思いが伝わる」と、歓喜の言葉で埋まった。

 『Love You More』は、ヴォーカルとパフォーマーがペアで表現するパートに。まずは片寄&白濱、次に数原&佐野、片寄&小森、数原&関口と次々と魅せていく。中務はヴォーカルふたりの真ん中で踊り、その後はステージに戻り全員でパフォーマンス。大切な人を想う気持ちをストレートに歌ったラブソングは、そのまま幸せな気持ちにさせてくれた。9曲目『Star Traveling』は、数原の歌い出しがグッと心をつかむ。コメント欄でも「歌い始めの龍友くんが天才すぎる」、「まじで最高」、「たたみかけてくるな!」とシンプルに歌と踊りだけの構成で魅力を最大限に引き出すパフォーマンスに、感嘆の声が上がった。

 ところ変わり、「Lonely」というタバコのプリントが映し出されると、ヘッドフォンを身に着けた白濱がデスクにやってくる。デスクの上にはコロンとした旧型iMacが置かれていた。白濱がキーボードで、自身が作詞作曲を手掛けた「Lonely」を1語ずつ打ち込む。ステージにはスタンドマイク、そして白シャツ姿のメンバーが並んだ。『Lonely』では関口のラップも投入された。何でも器用にこなす印象の関口だが、本領発揮といった風情で堂々たるラップを行う。その多才さに、視聴者は「最高!!」、「メンさんのラップ好き」、「メンディー、色気も出てる」とノックダウン状態。最高が更新され続けるライブに、あえぐ息が聞こえそうだった。

 その後のInterludeでは、中務のソロダンスにバイオリンの単独演奏という、本公演でも随一の見どころといえるコラボレーションが披露された。赤いスポットライトのもと、情感たっぷりに中務が舞う。踊りがバイオリンの豊かで華やかな音を引き立て、そのメロディが中務のセンスあふれるダンスを引き立てる。余韻が残る中、『Stupid ~真っ赤なブレスレット~』が始まる。切ない楽曲が続く中でも、この曲は屈指のラブソングとなっており、コメントでは「大好きな曲」、「めちゃくちゃ格好いい」、「神曲ばかり」とGENERATIONSが持つ楽曲のよさにも注目が集まった。およそ4年前の2017年にリリースされた楽曲だが、「過去もよかったけど、比べものにならないくらい超えてきた」と感情のこもった歌とダンスに酔いしれていた視聴者も多かったようだ。続く『My Only Love』も、しっとりした曲調で、「聞き入ってしまう」、「本当に感情を込めるの、うますぎる」と讃辞が続いた。「バラードだと少しゆっくりだから、メンバーの表情に浸れる」と、普段のライブよりも視聴者側が気持ちを乗せることができた、そんなうれしい発見も『BALLAD BEST ~ORCHESTRA LIVE~』ならではだった。

『VBA』彷彿、DEEP SQUADとの歌唱コラボレーション&ソロパフォーマンス、アンセムソングも

 大盛況の前半戦が終わり、中盤戦が開始。スタートは、ゲストとして参加している6人組コーラスグループ・DEEP SQUADのパートから。昨年末放送されていた、テレビ東京による話題のドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』のエンディングテーマとして大反響の『Good Love Your Love』歌唱とあり、視聴者も湧いた。サビの「Good Love Your Love」を「グラユラ」と歌う、遊び心あふれたサウンドはGENERATIONSファンの心もがっちりつかんだ。

 続く『君じゃない誰かなんて~Tejina~』は、DEEP時代に発売された楽曲。白を基調に大理石のような模様があしらわれたスーツを着た片寄&数原が、オリジナルメンバーのTAKA、YUICHIRO、KEISEIの3人とともに歌う。この日一夜しか見られない贅沢なコラボレーションに、コメント欄では「全員美声」、「声レベチ」、「DEEPとのコラボはあつい」、「キュンです」とにぎわった。また、この5名といえば、「VOCAL BATTLE AUDITION」と「VOCAL BATTLE AUDITION2」の参加者でありファイナリスト。オーディションを受け、切磋琢磨してきた同志が立つ夢のステージとも化した。

 DEEPの3人から、DEEP SQUADに新加入した宇原雄飛、杉山亮司、比嘉涼樹の3人にバトンタッチし、『片思い』へと流れる。歌詞の繊細さとあいまって、ヤングチームに合う選曲だ。ハモリとコーラスが絶妙に重なり合い、視聴者は「ライブ、というかコンサートですね」、「いい歌」、「本当に最高すぎる」と重厚感に浸る。コラボレーションの終わりが近づくと、「もっとコラボ見たい!」、「DEEPさんにハマりそう」と多大なる貢献を果たしたDEEP SQUAD に、GENERATIONSファンから熱い声援が飛び、早くもコラボの第2弾が期待されていた。

 16曲目からは、ヴォーカルとパフォーマーがそれぞれ組んで歌うメドレータイムへ。『Fallin'』は、1日の始まりを思わせるベッドルームのセットからスタート。素足にパジャマ姿の佐野が朝の光を受け、気持ちよさそうにパフォーマンス。眼鏡姿もチャーミングな、佐野の素が覗けるような設定にファンからのうれしい悲鳴が並ぶ。『Into You』を担当した白濱は、街中の電話ボックスから登場。軽やかなステップと笑顔が白濱の良さを引き出し、「らんらん、キレッキレ!」、「尊い」と、佐野と同じく讃辞であふれた。

 後ろ姿の中務をカメラが追う曲は『ECHO』。振り返って踊る中務のしなやかなダンスは、永遠に見ていられる気高ささえ持つ。「ダンスがうますぎる」というコメントがひしめく中、選曲にも注目が集まり、「昔の曲最高!」、「この曲が聞けるなんて…」と感激の声も。『Tell Me Why』を担当した関口は、赤い光に照らされながら切ない振りを披露。最後にはテーブルの上に置いてある指輪のボックスを手にし眺めた後、そのまま置いていくパフォーマンスで魅了した。

 『Rainy Room』は小雨が降るような演出が入り、シックな小森の姿が映し出された。黒い傘を広げてさしたり、ステッキ代わりにしたりと、アレンジをつけて動く小森の器用さが際立つ。踊りと交互には、ヴォーカルの歌う様子もスライドして見せられ、「映像が素敵」、「エモイの一言に尽きる」という声も。本曲にて、パフォーマーそれぞれのソロパートは終了。「ソロの演出、どれもいい」と曲とキャラクターのマッチングの妙について、ファンが喜んでいた。

 全員椅子に座り、7人がそろってパフォーマンスした『何もかもがせつない』。緩急のきいた名曲は、オーケストラとの親和性も高く、『BALLAD BEST ~ORCHESTRA LIVE~』だからこそ披露できた1曲に仕上がった。椅子に座ったまま踊るパフォーマーも、ヴォーカルの絞り出したような声の美しさも、すべてのピースが揃ったことで心をつかまれ、誰もが口ずさむアンセムのようだった。

メッセージをエネルギーとして交歓する唯一無二のアーティスト・GENERATIONS

 公演も終盤に差し掛かる頃、GENERATIONSがこれまで行ってきた『LIVE×ONLINE』のリハーサル&練習風景が映し出された。2020年を振り返る編集という思いがけない映像に、「泣きそう」、「こんなありがたいの、ある?」と感謝のコメントが綴られる。

 と同時に、各メンバーが『You&I』に込めた想いのコメントVTRが流れる。「『You&I』は自分の新たな価値観を気づかせてくれた1曲です」(白濱)、「大切な人の曲です」(片寄)、「僕の周りにいてくれる、すべての人たちです」(小森)、「僕と出会ったすべての人たちです」(関口)、「ファンの皆さんが、改めて僕たちの希望であることに気づかせてくれた楽曲です」(中務)、「GENERATIONSとあなたをつなぐ、自分の人生において大切な言葉になりました」(数原)、「YOU=皆さんは、僕のパフォーマンスする、表現する理由です。I=自分たちGENERATIONSは、自分の生きがいであり、夢をかなえてくれる仲間です」(佐野)。

 青空と雲がスクリーンに映し出され、7人の思いが詰まった『You&I』が始まる。メンバーの温かいコメントに感動した視聴者からは、「ジェネが生きがいです」、「大号泣」、「つらいときに助けられた曲」、「ずるすぎる、泣く」、「いつもありがとう」と共鳴する思いが、言葉が、連なった。

 ステージを照らすのは、明るい言葉と歌詞と表情。のびのび歌うヴォーカルのふたり、生き生きと踊るパフォーマー5人=GENERATIONSが、全員でアイコンタクトを取りながら『You&I』を届ける。メッセージをエネルギーとして交歓する唯一無二のアーティストのもとには、支持するファンが無数に集まり、大きな力へと変わっていく。『You&I』は間違いなく、GENERATIONSを代表する1曲になった。

 感動のステージは、次の瞬間、がらりとクールな空間に変わった。ここでは、関口のラップがおよそ1分間パフォーマンスされた。「明るいよりも目立つ暗いニュース、もう終わりにしよう、まだ僕らは白紙、描きたいもの描ける、持っている選択肢」と、関口が手掛けたラップ詞が、痛烈に沁みる。低いボイスを轟かせ、「うさぎと亀の“亀”でいい、笑われてかまわない。歩み止めることはない」という魂の叫びが、場をしっかりと持って行った。

 その後は関口も合流し、全員で『Hard Knock Days』を。アップテンポな曲調が初お目見えとなった本公演にて、視聴者は「絶対セトリにないと思ってた!」と、のけぞるリアクション。「アップテンポ、待ってたよ」、「ノリノリもうれしい!」とGENERATIONSの幅を持たす楽曲の虜になっていた。オールマイティーに歌い上げ、踊る7人の雄姿には、「今年、ジェネは一皮むけたね」と、一層の飛躍も見られたという視聴者の意見もあった。

 アップテンポの流れは続き、彼らの初期の代表曲『AGEHA』がついに登場。スピード感あふれるナンバーに、パフォーマー勢は、たった今ライブが始まったかのような激しいダンスを踊ってみせる。意外なセットリストの組み方には、「まさかの『AGEHA』!」、「急にかわいい~」、「盛り上がるね!」、「みんな楽しそう~」などのコメントが続いた。大事に歌ってきた『AGEHA』は、GENERATIONSのライブに欠かせない1曲として君臨している。

 数原の、「僕たちから皆さんに応援歌を送りたいと思います。聞いてください」という呼びかけからスタートした『Make It Real』。スクリーンには、ファンから募集した写真が次々と投影され、メンバーがうれしそうに眺め、リアクションを取った。そして、キャスト紹介へと移る。本公演で八面六臂の活躍を見せたDEEP SQUADは、最後まで、素晴らしいハーモニーを響かせた。

 26曲目の『DREAMERS』は、メンバーだけでパフォーマンスとなった。激しいダンスや、聞かせる楽曲など、しっかりと決めた後のゆるめる構成はGENERATIONSならでは。隙のないセットリストからは、完膚なきまでに本ライブをやり遂げる、そんな気合いも伝わった。このあたりから、GENERATIONSへの想いがあふれるコメントが次々と書きこまれた。「毎回、ジェネのファンでよかったと思わせてくれる」、「元気と夢と勇気をありがとう」、「大変だった今年の最後に、ジェネを見れて幸せ」、そして「ライブはファンとアーティストをつなぐ素敵な空間ですね」というコメントも。オンラインという隔たりを感じさせない、こちらとあちらがひとつになったGENERATIONSが目指す『LIVE×ONLINE』の形が具現化していた。

 そして、過去のライブの映像に乗り、手書きのメッセージが映された。

 「GENETATIONAを応援してくれている皆さまへ。今年は僕たち自身も予想していなかった出来事がたくさん起こり、試練でもあり、我慢の1年になりました。きっとそれは僕たちだけではなく、皆さんも同じだったと思います。本来であればライブで直接お会いできていたはずがオンラインライブという新しい形に変わり、戸惑いや不安もありましたが、皆さんの喜んでくださっている声に背中を押され、まさに皆さんとともに創り上げたエンタテインメントだったと感じています。本当にたくさんのご視聴ありがとうございました!まだまだ予断を許さない状況ではありますが明るい未来を信じ、ともに歩み皆さんのたくさんの夢がかなうことを願っています!同じ空を見上げて…GENERATIONS一同」

 本編ラストは『少年』。今回3度目の弾き語りとなった片寄が、ピアノの鍵盤をたたきはじめると、そばに数原が立つ。ブレることのない、ふたりのハーモニーが心地よく耳に届く。『少年』では、高校生の合唱とのコラボレーションにも挑戦しており、たくさんの高校生が画面に収まり、GENERATIONSと一緒に歌い上げた。思うようにいかないことの多かった2020年、高校生に少しでも思い出に残るシーンをと、GENERATIONSが提供した本パート。さながら即席の「GENERATIONS合唱団」とでも言えるだろうか。コメント欄にも「高校生とのコラボがいいね!」、「みんなの心に寄り添ってくれるジェネが最高」と、ファンを第一に思う7人への感謝の気持ちであふれていた。

誕生日間近の数原に、サプライズ企画!「本当に幸せです、ありがとうございます」

 アンコールパートでは、赤い傘をさすGENERATIONSの映像が流れた。2月10日にリリースされる『雨のち晴れ』のMVの抜粋だったが、本曲の初披露を待ちわびていたファンは、狂喜乱舞。スタジオにカメラが戻ると、赤い傘とリンクするような臙脂色の蝶ネクタイのスーツ姿で、パフォーマンスを始める7人がいた。誰もが抱えるコンプレックスや悩みを解き放ってくれるような、心温まるメッセージソング。視聴者は、「蝶ネクタイかわいい~」、「振りもかわいい」、「素敵でさわやか、ジェネらしい曲ですね」と背中を押してくれる曲だと感想をコメントしていた。

 歌い終わると、数原が、「それでは、僕たちのたくさんの思い出とともにこの曲を送ります。聞いてください」と、EXILEの『時の描片 ~トキノカケラ~』を紹介。片寄の澄んだ声が歌い出しを決め、全員が手を振るシチュエーションとなった。1番に入ると、全員で廊下に移動を始める。そこには、昔の懐かしい写真がたくさん飾られていた。視聴者は、「やばい!」、「目から水が」と、にくい仕掛けにやられた模様。

 メンバーたちも、ふざけ合いながら写真を眺めると、突然「HAPPY BIRTHDAY」と、翌日(28日)に28歳の誕生日を迎える数原の写真で飾られている一角がお目見え。「聞いてない、聞いてない!」と驚き焦りつつも、うれしさの表情が隠しきれない数原は、メンバーやスタッフが集めたコラージュされた自分の写真の数々を食い入るように見つめた。ステージに戻ると、メンバーからケーキとプレゼントの贈呈。曲間ということもあり、「歌いづらいよ~!」と照れながらも、数原はさすがの歌唱力で歌い上げた。さらには、歌詞の最後を「ジェネとの時間を」に代え、全員へのお礼の言葉にしていた。

 数原は、「リハーサルと違いすぎてびっくりするんですけど…(笑)」と驚き顔のまま感想を語り出す。「(数原の写真が飾られた)写真のところ、会議で本番はメンディーくんのふざけた写真ばかりにしようってなってたよね?どこに出てくるんだろうと思ったら…‥‥やりやがったな~(笑)」と、しっかりサプライズにはまったようだ。しかし、数原は「本当に幸せです。コメントもありがとうございます」とメンバーにも、スタッフにも、ファンにも感謝の言葉を伝えていた。

身を削って届けるエンタテインメント、「明日死んでもいいと思って踊っているから」

 MCなしで歌いつないできたこの日、アンコールパートの最後で、ようやくメンバーからのコメントの時間となった。最初にマイクを取ったのはリーダーの白濱。「皆さん、楽しんでますか?ついに本日、実質、今年最後のライブです。…4回やってきたけど本当に大変だったなって…。マジでめっちゃ大変だった」と言い、少し黙り、「本当にみんなに支えられながら…」と言い終わらないうちに、白濱の大きな瞳からは涙があふれた。EXILEと兼任し、DJパートや楽曲製作も担当している白濱にとって、年末の期間は根詰めた毎日だった。片寄は、「つらかったんやな、ほっとしたんやな。亜嵐くん、素敵やな」と白濱に寄り添う。涙を腕でぬぐいながら、「うぅ…もう何も言うことない!」と白濱が無邪気に本音を覗かせると、メンバーには笑いも起こった。そんな白濱の姿に、視聴者も「素敵な涙、素敵なリーダーだね」、「もらい泣きしちゃった」とコメントしていた。

 次に語り出したのは佐野。「今年はイベントができなくなって、毎回毎度言っていますけど、自分の生き方とか、いろいろなことをすごく考えるようになった。普通にダンスをやってたら食っていけなかっただろうな…ってリアルに考えたりもした。そういう意味でも、GENERATIONSに入れて自分がやってきたことが、1個1個自分を生かしてくれているんだなとすごく感じた」と、2020年の鬱積した想いを吐き出す。

 「もちろん自分はEXILEに憧れているし、LDHの生き方が好きで入った人間。その生き方を自分に投影して踊るのがダンサーとアーティストの違いだと思ってます。だから、毎回ステージに立つときは、明日死んでもいいと思って踊っています。アーティストとして皆さんにポジティブを届けて、皆さんにも死ぬ気で楽しんでほしい。リハーサルでひとり練習しているときも、どんなときもステージに立っていることを思い浮かべながら踊るし、自分のダンスに対する向き合い方に嘘はない。来年は『RISING SUN TO THE WORLD』で、先輩から若手まで総出で盛り上げます。ただのお祭りじゃなく、アーティストは皆さんに心から元気になってもらいたいと思って、毎日自分の身を削りながらエンタテインメントを届けています。なので、心から楽しんでほしいし受け取ってほしい。みんなの熱量は本当に半端ないので、期待して来年も待っていてください。これからも頑張ります。よろしくお願いします」。

 佐野の想いを受けるように、小森が続いた。「この1年は、正直ポジティブなことだけじゃなかった。すごくネガティブな気持ちもあった。つらかったし、不安もあったし、すごく焦っていた自分も心にいました。でも、周りを見渡すと、ひとりじゃなかったんだなって。一番近くにメンバーがいて、ありがたいことに、今年はいろいろと自分自身にチャレンジする場所があって、みんながいたから自分もいた。一歩離れて、大きく感じました。ネガティブだけじゃなくて、チャレンジとか新しい表現方法が見つかったりするのはすごくうれしいし、まだまだ頑張らないといけないなって、そう見返せる1年になりました」。

 しっとりしたムードを変えようと、関口は「一発、皆さん盛り上がってますかあ!」とはじけてみせたが、やはり真剣に思いを口にする。「コロナ禍の影響もあって、当たり前だった生活が今、新しい当たり前になって。今までとは違う生活が今はあります。そんな思いも今回、自分はラップコーナーでやりました。歌詞を書く中で、ウサギと亀の話をしたんですけど、自分は…亀だと思っています。皆さんの中でも、すごく悩んでいる人もいるかもしれないけど、自分のペースでいいと思います。こつこつやれば絶対にいいことあるし、誰かが見てくれている。前を向いて一緒に頑張っていきたい。背中をこれからも押し続けられる存在になりたいと思ってます」と、心を込めた。

 膨れ上がるメンバーの想いを聞いて、中務は「みんなの聞いてたら、泣けてきた、まじで」と涙をはらう動作をした。「今年は自分自身、いろいろ考えることも多くなり…存在意義がわからなくなったというか。みんなほど芝居ができるわけじゃない、歌が歌えるわけじゃない。自分はやっぱりダンスしかない。そのダンスを届ける場所がなくなったことで、GENERATIONSにいていいのかなって、すごく考えたりしたことがあった。そんな中でも、メンバーみんなが横を見たらいつも支えてくれて、『裕太くんのダンス、すごいよ』って言ってくれたりして。自分にはダンスしかない、ダンスを一生懸命届けていくことが、自分の使命なのかなと、改めてすごく感じました」と、こみ上げるものをグッととどめ、語り続けた。

 「普段、アホ太郎と呼ばれているくらいで、ダンスでしか自分を解放できない、そんな性格です。こんな自分を輝かせてくれる場所を、メンバー6人が作ってくれるし、スタッフさんもマネージャーも支えてくれて、自分がここに存在しているんだなと改めて感じることができました。7人で手を取り合って、こうして素敵なライブを作ることができました。玲於も言っていたように、明日死んでもいいと思うくらい本気でステージに立ってやっているので、ぜひ楽しんで見ていただけたらと心から思ってます。これからも7人で一生懸命届けていくので、よろしくお願いいたします」。

「最高で最強な7人、最高のグループ」GENERATIONSの言葉にならない想いが曲に乗る

 GENERATIONSからのメッセージは、長く続いた。片寄は、「今日は『BALLAD BEST ~ORCHESTRA LIVE~』で、オーケストラやDEEP SQUADの皆さんにも参加していただいて、新たな挑戦でした。GENERATIONSの楽曲が、こういったストリングスのアレンジとか、メロディックな雰囲気にも合うんだなと再発見できて、面白い可能性を見出せました。タイトルからハードルが上がっていた分、見てくださっている方の、どうか期待に沿えているライブになっていればと心から思っています。2021年も、少しでも成長した、少しでも元気になってもらえるグループを目指して、引き続き頑張っていきたいと思います。今日のライブもいい経験になったと思います」と、達成感をにじませた。

 数原は、「今年を振り返ってみると、本当に激動の1年でした。ライブがなくなって、自粛が続いた時期は、心に穴が空くとはこういうことだとすごく感じました。『LIVE×ONLINE』の新しい形に挑戦していくことで、自分の存在価値を見出せました。自分たちがやってることは、皆さんの人生に少しでも花を添えられるようなことなんだなと改めて再認識できる、たくさんのきっかけがあった1年でした」と心の変動と整理を語った。

 そして一呼吸置き、「ひとつだけお伝えしたいことがあります。どうしようかなと思っていたんですけど、話したいです」と、数原は自分の声帯にポリープができたことを告白した。2021年に手術をして回復に努めるということだが、この日のリハーサルでも思うように声が出ないときがあり、ケアをして臨んだことまで、数原は隠さずに話した。

 「今日、ステージに立って自分でも驚いたんですけど、向こうにたくさんの皆さんがライブを見てくださってると感じたとき、最近で一番、歌うことができました。心からメンバーとパフォーマンスができて楽しいと感じました。僕にとっても、僕たちにとっても、皆さんは太陽みたいな存在です。皆さんが元気にいてくれることは、僕たちの心を元気でいさせてくれる。一生懸命パフォーマンスすることができると実感しました。心配させるつもりもなく、ただ皆さんの応援がどれだけつらいことがあっても僕たちを突き動かす原動力という証明になりました」。

 GENERATIONSメンバーの言葉、最後の数原の言葉に感銘を受けた視聴者は、コメントで思いを返す。「太陽であるジェネが健康でありますように」、「伝えてくれてありがとう」、「無理しないでください」、「神様にお願いします」、「ゆっくり休んでね」、「本当に大好きです」、と数原の回復を願う声、さらには「最高で最強な7人」、「みんないろんな思いがあっての言葉だったんだね」、「最高のグループ」と、これまで楽曲を届けてくれたことへの感謝の気持ちで埋め尽くされた。

 オーケストラの演奏をバックに、アンコールのラスト曲として『いつか晴れ渡る空の下で』が響く。パフォーマーも踊らず、全員がハイスツールに座った状態で歌唱が始まった。ポリープがあることを微塵も感じさせない歌声で魅了する数原、神秘のボイスで包み込む片寄、観客がいるかのように前をやさしく見つめ、口ずさむ白濱、小森、関口、佐野、中務。神聖な時間が流れる。大サビに差し掛かると、感極まった数原が声を詰まらせた。後ろから静かに聞こえるオーケストラの音楽。片寄はスッと視線を下げ、ハモリのパートを心を込めて歌った。数原の隣に座る白濱と中務は、涙を流しながら数原の肩をそっとさすり、ほかのメンバーも涙目で前を向く。言葉にならない想いが曲に乗った。受け取った曲の力は、途方もないほど大きかった。

テキスト:赤山恭子

写真:LDH提供

【セットリスト】

ヒラヒラ

One in a Million -奇跡の夜に-

Always with you

Lovers Again

Love You More

Star Traveling

Lonely

Stupid ~真っ赤なブレスレット~

My Only Love

Good Love Your Love

君じゃない誰かなんて~Tejina~

片思い

Fallin'

Into You

ECHO

Tell Me Why

Rainy Room

何もかもがせつない

You & I

Hard Knock Days

AGEHA

Make It Real

DREAMERS

少年

雨のち晴れ

時の描片 ~トキノカケラ~

いつか晴れ渡る空の下で

ライブの一部を配信中【GENERATIONS「空」】
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ABEMA
ライブ後GENE生出演♡LIVE×ONLINE超最速振り返り
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ABEMA
三代目JSBもお祝い♡ちょっと早いGENE8周年SP!
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ABEMA