11月にヴォーカルのEXILE ATSUSHIが勇退し、現在、EXILEは14人体制となった。新たな門出を迎える2021年、新生EXILEには、並々ならぬ思いをAKIRAもTAKAHIROも抱えている。グループを力強く牽引し、屋台骨として支えるふたりに、これまでとこれからの思いを、独占インタビューした。
14人体制となったEXILEの決意表明「新しいEXILEを作って、新しい時代を創りあげていく」
――14人体制となった新生EXILEについて、様々な反響があったかと思います。今までの活動を振り返るとともに、新しくスタートを切ったことへのお気持ちを聞かせてくれますか?
AKIRA: HIROさんを筆頭に、EXILEという歴史を築き上げてきた本当に大きな柱であるオリジナルメンバーの5名が勇退されて、14人体制になり、自分たちも、「いよいよ新しい時代に突入するな」という気持ちでもありました。実質、これからが本当の意味でのEXILE第二章かな、と感じるんです。自分たちの築き上げるEXILEの指針が、これからのLDHの新たなエンタテインメントの創造と未来につながっていくんだろう、と思っています。
この14人は、ただダンス&ヴォーカルグループの新しいスタイルを表現するだけでなく、これからの未来を担うJr.EXILE世代や、EXILE TRIBEの仲間、LDH全体につないで切り拓いていく、とても大きな役割を背負っています。先を見据えて、メンバーひとり、ひとり、ものすごく気合いは入っていますし、全員が一丸となっている状況です。
TAKAHIRO: AKIRAさんがおっしゃったように、本当にここからがまた正念場という気がしています。これまでのEXILEの歴史や、EXILEという名に恥じない僕たちのスタイルで、NEW EXILEを作っていかないといけない。長い年月、ともに歌わせていただいたATSUSHIさんが勇退されて、そのATSUSHIさんにも誇りに思っていただけるようなEXILEを作っていきたいです。
――これまでのヴォーカルの枠組みとは異なり、NESMITHさんやSHOKICHIさんが楽器を披露されたりする中、真ん中でTAKAHIROさんが歌うのは、心持ちも違うものなのでしょうか?
TAKAHIRO: ヴォーカルとして、みんなの気持ちや思いを代弁して一生懸命歌うのは、変わらない部分です。各メンバー、兼任グループや個人活動の中で培ってきたもの、強みとなった部分を、今一度EXILEという場で花開かせるチャンスのときなのかな、と思っています。ファンの皆さんに期待していただいた以上のものを見せていかないといけない、というプレッシャーや気持ちは変わらず初心のまま持ち続けてはいますが、いい意味で、裏切っていきたいです。また新しいEXILEを作って、新しい時代を創りあげていけるように。
何度でも這い上がって、不死鳥のごとく舞い上がり、また日は昇ると信じて――
――2021年、新たな幕開けにふさわしい1月1日リリースの新曲『RED PHOENIX』は非常にメッセージ性の強い、グループとしての決意表明のような意気込みが伝わる作品です。込めた思いも、聞かせてください。
AKIRA: 今回は(白濱)亜嵐とSHOKICHIが楽曲を手掛けてくれたのもあり、久々にEXILEメンバー一丸となって作り上げた作品だと思います。来年のテーマである「RISING SUN TO THE WORLD」(日本を元気に。そして、日本の元気で、世界を元気に。)のシンボルマークには「PHOENIX」の柄が入っているんですね。というのもあり、自分たちの背負っている責任感、意気込みが、すべてタイトルから出ているかなと思います。何度でも這い上がって、不死鳥のごとく舞い上がり、また日は昇ると信じて。そのメッセージは今の時代に向けてもですし、僕たち自身も、ものすごく奮い立つ楽曲なので、幸先のいいスタートを切りたいです。
――「日本を元気に」は、2011年から変わらず掲げられているテーマですよね。
AKIRA: そうですね。「日本を元気に」というテーマは、すごく大きなテーマであるゆえに、逆に美化されやすいワードかもしれないんですが、自分たちが大きなテーマを掲げて、みんなで一致団結してものすごい力を発することで、多くのファンの方々に、その思いとともに希望や夢がリアルに届くのかなと思っているんです。あえて大きなテーマを掲げることで、自分たち自身も奮い立たせて前進していきたいですし。今一度、一丸となって盛り上げていきたいと思っています。
――TAKAHIROさんは作詞も手掛けていらっしゃいますが、曲に込めた思いなどは、いかがでしょうか。
TAKAHIRO: 『RED PHOENIX』は、これからのEXILEの歴史の中に、ひとつ色濃く刻まれるターニングポイントとなる楽曲になるイメージもあったので、僕らのこれからの夢、目標、思い描く未来像を、皆さんにお伝えしたいなという想いを込めて書きました。EXILEは、「歌って踊って楽しいエンタテインメントを繰り広げるアーティスト集団」というだけではなく、もっともっと皆さんの心を元気にできるような存在でいたくて。僕らなりにできることをして、メッセージを届けていきたいと思っています。僕たち身内の思いと、世の中に対するメッセージ、ダブルミーニングで歌詞を書きました。聴いていただく皆さんそれぞれの想いや環境、日常に投影して、皆さんなりの楽曲になればいいなと思います。
――EXILEというグループの大きさや、圧倒的な存在感を改めて思う1曲にも感じます。
TAKAHIRO: 本当に。EXILEが再始動するまでの間、メンバーひとりひとりが、いろいろな活動をしてきました。僕もソロ活動をしてきて、またEXILEに戻ってくると、EXILEの迫力や規模感、改めて内から感じられる感謝の思い、初心にかえれる思いもあったりします。点と点を線にしながら、いろいろな活動をEXILEにつなげていきたいと思います。そういう意味で、第四章で加入した5人もフルパワーで駆け抜けてこられたかというと、これまでそうでもなかったと思うので、5人のみならず、みんなでEXILEというフィールドで燃えていきたいですね。
AKIRA: 今回、面白かったことがあって。14名になって、フォーメーションや見せ方はこれまでとは全然違うんですけど、MVや歌番組を見ていただいたファンの方に「待ってました!」とか「これぞEXILE!」というお声を多くいただいたんですね。どちらかというと、変化への驚きよりも、「EXILEって、これだよね!」と、賛同してくださる意見が多かったんです。EXILEってトレンドや形、ナリじゃなくて、自分たちの醸し出すスタイルや姿勢こそが、EXILEなのかなと思いました。すごく伝わったものがあったのかな、という発見があって、面白かったんですよね。
――思いが伝わっている表れのお話ですね。『RED PHOENIX』はMVも非常にスケールが大きく、見ごたえがあります。撮影秘話なども教えていただきたいです。
AKIRA: スケールの大きいMVは、過去にもいろいろ撮ってきたんですけど、今回はひとりひとりの意気込みが、また違ったのかなと思っています。シチュエーションとしては、火のシーン、立体的なシーン、滑走路のシーンと3シーンくらいなんですが、ひとりひとりの意気込みとエナジーが同じ方向に向いているからこそ、よりスケールが大きく見えるような、すごく強いエネルギーを感じるのかなと思います。とてもいいスタートを切れたと思います。
TAKAHIRO: 14人全員の「燃えていきたい!」という思いを反映するかのように、MVでもあれだけの火の量を使っているのですが、あれ、……めちゃくちゃ、熱くて。
AKIRA: 熱かったねー!!
TAKAHIRO: 焼き鳥になった気分(笑)。みんなの気持ちが前面に表れたのは、炎からちょっとでも逃げたいっていうのもあったんだと思います(笑)。
――(笑)。AKIRAさんのパートに関して言えば、岩田剛典さんと対になってパフォーマンスするシーンが、特に印象的でした。
AKIRA: あのパートは「テーブルを使ってアクションをしてほしい」と監督がアイデアを出して下さり、更にそこに何か意味のあるシーンに出来たらと思いました。また、何か感じていただけるシーンにしたいなというのが、自分とガンちゃんの中ではありました。裏テーマですけど、大変な状況下で、闘いの中にいるけれども、「ともに手を取り合って、この時代を生き抜いていこう」という思いで、あのテーブルダンスを入れました。EXILEで言う「継承」の意味合いも込められています。
約15年の特別な絆、継承していく使命「ともにくらって、成長して、走ってこられた」
――AKIRAさんとTAKAHIROさんの関係について。AKIRAさんの著書『THE FOOL: 愚者の魂』では、TAKAHIROさんへの特別な思いも綴られていました。改めて、おふたりの絆は強く、特別なもの、ですか?
TAKAHIRO: もう、事あるごとにというか、本当に大事なときにはふたりで食事に行くことが多いですね。よくいろいろな話をするんです。
AKIRA: 何か大切なときに、ごはんを食べながら話をしていると、落ち着いたり、やる気が出たり、初心にかえれたり、奮い立ったりしますね。TAKAHIROとは、唯一、激動の時代を共にしてきたというか。僕たちが加入した時期って、オリジナルメンバーの方々がいらして、全てが成立した中で入ったのではなく、実はEXILE・LDHを築き上げるタイミングだったんです。そこの時代を一緒に感じられたのは、ものすごく大きいのかなと思っています。TAKAHIROとは年齢は違いますけど、ほぼ同期じゃないですか。同期って、僕、TAKAHIROしかいないんです。あの激動の時代を感じて、ともにくらって、成長して、走ってこられたのは…言葉を交わさずして分かり合えるものがあるんですよね。僕にとって、すごく大切な相方です。
――およそ15年ご一緒してきて、お話できる範囲で、TAKAHIROさんが思い出すAKIRAさんとの一番濃いエピソードは何ですか?
TAKAHIRO: 僕がEXILEに加入した頃、本当に大変なことがたくさんありましたし、とにかくがむしゃらでした。苦しい、辞めたい、きついとかは1回も思ったことはなかったですが、どこかでストレスを抱えたりしていたときもありました。そのときはAKIRAさんにいろいろ相談もしましたし、話す中で、分かち合う部分がたくさんありましたね。…1個、これはバカバカしい話ですけど、当時、お互いを励ますための面白画像を送り合ったりもしていました(笑)。ツアーのとき、各々の部屋からふざけた写真を送り合って笑う、っていう。
AKIRA: 送り合ったね~(笑)。あのときは、エネルギーがありあまっていたんですよね。体は疲れているんですけど、毎日全力で突っ走っているからアドレナリンも出ているし、「このエナジーの捌け口、どうしよう!」みたいな(笑)。
TAKAHIRO: もう…青春ですね。
AKIRA: うん、青春です、本当に。あのときにTAKAHIROやオリジナルメンバーの皆さんと出会えて、ともに過ごせたのは、ものすごい青春だなと思いました。なんか、平成と令和って全然違うんすよね。
TAKAHIRO: 違いますね。そういう意味でも、これから新しいEXILEを作っていくにあたって、オリジナルメンバーの皆さんとともにいた空気や景色を知りながら、新しいものを築いていくことが出来るのは、僕らしかいないのかな、という気がしています。LDHが今までたどってきた轍や、スタッフの皆さんとの思い出も含めて、継承していく使命もあるのかなと。僕もヴォーカルチームをもっと温めたり、雰囲気をよくしていったり、もっとサポートしていきたいなと思っています。
『LIVE×ONLINE』の見どころは…「名曲を歌いつないでいきたい」「見なきゃ損かも」
――年内では29日に『LIVE×ONLINE BEYOND THE BORDER』が開催され、新生EXILEのライブが堪能できます。どのような内容になりそうですか?
AKIRA: ひとりひとりのストロングポイントを生かした形が今のEXILEなので、すごくいろいろな一面のEXILEを見てもらえるようになっています。その中で揺るぎないものも感じていただけるはずです。とにかく、突っ走っていますし、攻めまくっています!
TAKAHIRO: セットリストを見ただけで、震えるというか。
AKIRA: うん。「これぞEXILE!」みたいな。TAKAHIROを中心に、ヴォーカルチームはネッさん(NESMITH)とSHOKICHIが、パフォーマー勢と一緒に「今のEXILEだったら、どういうものが一番輝くか」を考えて構築しています。ものすごく面白いものができる予感がしていますね。あまり自分たちでこういうことも言わないんですけど…見なきゃ損かもしれないですね。本当に言わないんですけど、観なきゃ損かもしれません!!
TAKAHIRO: 2回言いましたね(笑)。
AKIRA: そのくらい(笑)。いい意味で、「あの曲がこんな風に!」とか「あの曲がそうなるのか!」とか、すごく楽しんでもらえる内容かなと思います。逆に今回の『LIVE×ONLINE』を見て、来年またライブが開催できる状況になったら、必ず皆様に来ていただけたらうれしいですね。今回の『LIVE×ONLINE』とつながっていくイメージもあるので。
――TAKAHIROさんの意気込みは、いかがでしょうか?
TAKAHIRO: 僕ももともとEXILEのファンだったので、チーム感、バラードや名曲など、EXILEの魅力はたくさんあると思っていて。新体制にはなりましたが、僕の中ではEXILEの歴史を重んじるという意味でも、EXILEのヴォーカリストとして、EXILEやLDHの看板を背負って、名曲を歌いつないでいきたいと思っています。なので…、そういった曲もあるかもしれないですね。
今年は、コロナ禍でライブもできず、すごくもどかしくもあり難しい1年ではありましたが、そんな中でも『LIVE×ONLINE』をはじめ、新たなエンタテインメントの可能性を自分たちで模索しました。HIROさんやスタッフの皆さんと一緒に、新たなものを創りあげられたので、またひとつ、自信につながったような1年にもなりました。これから世の中が明るくなっていくことを願うばかりですが、そんな中でも、この1年が無駄ではなかったと思えるような活動をしていきたいです。
取材・文:赤山恭子
ABEMA独占生配信『アベマLDH祭り「LIVE×ONLINE」EXILE』公演概要
出演:EXILE
配信:12月29日(火)よる8時
見逃し配信期間:番組放送後から1月1日(金)23時59分まで
配信&購入ページ:https://abema.tv/channels/payperview-1/slots/Ek4jxRKB3xg7Sw
※「Go Toイベントキャンペーン」対象のチケットは最新のアプリバージョンでのみ購入できます。
ABEMA独占生配信『アベマLDH祭り「LIVE×ONLINE」COUNTDOWN2020▶2021』公演概要
出演:EXILE、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE、FANTASTICS from EXILE TRIBE、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
開場:12月31日(木)よる8時30分
配信:12月31日(木)よる9時
見逃し配信期間:番組放送後から2021年1月3日(日)24:59
購入ページ:https://abema.tv/channels/payperview-1/slots/B9hMiYvxFfGoDR
※「Go Toイベントキャンペーン」対象のチケットは最新のアプリバージョンでのみ購入できます。
※EXILE メンバーの白濱亜嵐、関口メンディーの出演はございません。