今年は新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえ、恒例のバースデーライブをオンライン配信で実施した乃木坂46。全体ライブに加え、期別ごとのライブも行い、4月には2期生、1期生が単独ライブを開催、今月8日は4期生が単独公演を実施した。9回目のバスラのトリを飾ったのが、2016年9月にグループに加入した、乃木坂46 3期生メンバーだ。

序盤からオリジナル曲を畳み掛ける3期生

 久保史緒里、阪口珠美、中村麗乃の影ナレの後、「Overture」を経て「DANCE INST」でライブへの期待感を煽ると、大園桃子の「3期生、いっくぞー!」という掛け声から初のオリジナル曲「三番目の風」から勢いよくライブをスタートさせた。続けて、「未来の答え」「トキトキメキメキ」「自分じゃない感じ」「僕の衝動」、そして「毎日がBrand new day」と序盤から立て続けにオリジナル楽曲を披露した彼女たち。コメント欄には「飛ばすね~」「もうすでに最高」「泣きそうだ」など歓喜の声が続々と寄せられていた。

 最初のMCで梅澤美波は「今回の期別ライブは『BIRTHDAY LIVE』の一環として行ってきたんですけど、ラストは私たち3期生が盛り上げていきたいと思います! 1曲目から3期生楽曲をダダダっと披露してきましたけど、みんなすでに汗びっしょりね。すごくない? まだ序盤だよね。でもそれほど、私たちも気合十分ということなので、皆さんよろしくお願いします!」とファンに呼びかけた。

 それから26thシングル表題曲「僕は僕を好きになる」でフロントメンバーを務めた梅澤、久保、山下美月の3人がステージに残りトークを展開。梅澤が前回の3期生単独公演から4年という節目のライブだということを告げると、山下は「懐かしいね」としみじみ。加入当時、中学生だった久保は「もう20歳になっちゃうよ。大人になっちゃう。4年ってあっという間のようで、しっかりと歩んできたとも思うね」とコメントした。

グループの歴史を振り返る衣装コーナー

 続いてライブでは乃木坂46の衣装にフォーカスをあてた企画が展開された。それぞれ3期生メンバーが加入前に憧れていた先輩の衣装や、個人的に思い入れのある衣装などを着用。配信画面にはメンバーが着用している衣装の説明書きが掲載されるなど、オンラインライブならではの演出でファンを楽しませた。それから12人は「帰り道は遠回りしたくなる」「命は美しい」「My rule」「三角の空き地」といったナンバーを披露した。

 それから届けられたのは大園と与田祐希が初選抜にしてWセンターに大抜擢された18thシングル表題曲の「逃げ水」。息の合ったステージを繰り広げファンのボルテージを高めると、コメント欄には「すごい成長を感じる」「感動して泣いてる」「あの頃を思い出すな~」など歓喜の声が続々と寄せられていた。

 この後ステージにはそれぞれが選んだ歴代衣装に身を包んだ12人が登場。「不眠症」「サヨナラの意味」を連続で披露すると、配信画面には3期生が初めて「BIRTHDAY LIVE」のステージを踏んだ2017年2月の「乃木坂46 5th YEAR BIRTHDAY LIVE」の映像が流された。当時最年少で13歳だった岩本蓮加がこの頃の心境について振り返る映像が映し出された後は、4年前の「BIRTHDAY LIVE」でも着用したワンピースに身を包み、12人で「ハルジオンが咲く頃」を爽やかに歌い踊った。続く「白い雲にのって」では当時の映像と現在の映像が交互に映し出され、見る者の胸を熱くさせた。

 吉田綾乃クリスティーの「皆さん、3期生のことは好きですか!?」という煽りから、「ハウス!」をエネルギッシュにパフォーマンスしてファンを盛り上げると、ここからMCコーナーに突入。まず伊藤理々杏が「僕が着用したのは『帰り道は遠回りしたくなる』で個人的に『紅白歌合戦』に初出場した時の衣装です。回るとスカートがヒラっとなるのがすごく綺麗なんです」が衣装について紹介すると、加入する前から乃木坂46の熱狂的なファンだった久保は「そうなんだよね! 踊っていてどうなるのかを計算され尽くされているのが、乃木坂の衣装の素晴らしいところなんだよね!」と熱を込めていた。2014年に発表された9thシングル「夏のFree&Easy」の衣装を選んだ佐藤楓は「私あまり知られてないかもなんですけど、加入前から(西野)七瀬さんが大好きで、七瀬さんてかっこいい表情からかわいい表情までいろんな表情をするんですけど、その中でも笑顔で踊る七瀬さんが1番好きなので、笑顔な七瀬さんがセンターの衣装を選ばせていただきました。加入してから先輩方がこの衣装を着ているのを見たことがなかったから、すごくうれしかった」と笑顔を弾ませた。

与田祐希が涙「いろんなことあったけれど、12人みんなでライブが出来てよかった」

 岩本と向井葉月によるアコースティックギターの伴奏で披露されたのは「僕だけの光」。歌唱後にメンバーの多くは涙を流し、与田も「胸がいっぱいです。いろんなことあったけれど、12人みんなでライブが出来てよかったです。みんなありがとう!」と声を震わせながら伝えた。

 続けてはユニットコーナーに突入。伊藤、梅澤、佐藤、向井、吉田の5人で「僕が行かなきゃ誰が行くんだ」を披露すると、大園、久保、山下、与田による“いもうと坂”の4人で「言霊砲」をキュートに届けた。続けて岩本、大園、久保、阪口珠美、与田が「平行線」を爽やかにパフォーマンスすると、「ロマンスのスタート」ではステージを飛び出して客席に置かれたファンからのメッセージをうれしそうに掲げながら歌唱した。

 ここからライブは終盤戦へ。期別の楽曲を披露することが告げられると、まずは4期生楽曲「Out of the blue」をキュートにパフォーマンスした。2期生楽曲の「アナスターシャ」では“歌い継いでいく覚悟”を示すような迫力あるステージを展開しファンを魅了すると、1期生の生駒里奈が最後のセンターを務めた「Against」を力強くパフォーマンスした。その後は日本レコード大賞を2連覇したグループの代表曲「インフルエンサー」「シンクロニシティ」を連続で披露すると、続く「きっかけ」では久保が曲の終盤で歌いながら涙を流していた。そして大園が「3期生がとっても大好きな曲なので、観てくださっている皆さんにも3期生の大きな愛が伝わればいいなと思います」と語ってから、「思い出ファースト」をフレッシュにパフォーマンス。最後に梅澤が「4年ぶりの3期生ライブ、皆さん楽しんでいただけたでしょうか? 私たち3期生は乃木坂に加入して5年目を迎えました。振り返ってみると、本当にいろんなことがあったなと思います。そんな中でも、誰1人欠けることなく、12人で同じステージに立てている…ここにいる奇跡を改めて感じた、そんなライブでした。こんなにも愛おしくて、守りたいと思える人に出会えたことが幸せだなと感じています。皆さんにとって今日が特別な1日になっていたらうれしいです。次は皆さんに直接会えると思っています。本日はありがとうございました!」と伝え、感動的なムードの中でライブ本編は幕を閉じた。

梅澤美波「これからも3期生12人が手を取り合って」

 盛大な「アンコール!」の声に応えるように、再びステージに姿を現した12人は、6月9日に発売される最新シングル「ごめんねFingers crossed」収録の3期生楽曲「大人たちには指示されない」でアンコールをスタートさせた。攻撃的なリリックと激しい振り付けの同曲でセンターを務める岩本は、「こんなにガシガシ踊る3期生楽曲は久々だったから、リハからみんな真剣で、ライブで初披露する思いが伝わってきて、そこでセンターっていう重みは消えて、みんながいるから大丈夫だと思えた。12人でこの曲を届けられてよかった!」と息を切らしながら喜びを伝えていた。

 それから「空扉」を真っ直ぐに届けると、山下が「バースディライブ、ラスト騒げー!」と絶叫してからライブの定番曲「ガールズルール」でフィニッシュ。最後に梅澤が「今日の3期生ライブをもちまして、『乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY LIVE』はすべて終了となります! 2月の全体ライブに続き、2期生・1期生の先輩方と、昨日の4期生のみんなとバトンをつなげて、私たちも公演を終えることが出来ました。本当に楽しく幸せな時間でした。乃木坂46は10年目を迎えまして、こんなにも長く愛され続けるグループでいられるのは、ファンの方のおかげだと改めて感謝の気持ちでいっぱいです。これからも続いていく乃木坂46に、私たち3期生12人が手を取り合って、たっぷり愛を注いで、みんなでこの大切なグループを守っていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」とコメントすると、12人全員で深々とお辞儀して、「乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY」は終了した。

 2月の前夜祭に始まり、全体ライブ、2期生、1期生、4期生、そして3期生単独ライブと合計6日間にわたって開催された今年の「BIRTHDAY LIVE」。最終日の公演では3期生の12人がしっかりとその成長をファンに見せつけた。

 グループ加入から5年目に突入しても誰1人欠けることなく、切磋琢磨しながら成長を続けてきた3期生。最後に梅澤が「大切なグループを守っていきたい」と誓ったように、これからも12人は、共に笑い、時に涙しながら手を取り合って坂道を駆け上っていく。

■乃木坂46「9th YEAR BIRTHDAY LIVE ~3期生ライブ~」セットリスト

M00. Overture

M01. 三番目の風

M02. 未来の答え

M03. トキトキメキメキ

M04. 自分じゃない感じ

M05. 僕の衝動

M06. 毎日がBrand new day

M07. 帰り道は遠回りしたくなる

M08. 命は美しい

M09. My rule

M10. 三角の空き地

M11. 逃げ水

M12. 不眠症

M13. サヨナラの意味

M14. ハルジオンが咲く頃

M15. 白い雲にのって

M16. ハウス!

M17. 僕だけの光

M18. 僕が行かなきゃ誰が行くんだ

M19. 言霊砲

M20. 平行線

M21. ロマンスのスタート

M22. Out of the blue

M23. アナスターシャ

M24. Against

M25. インフルエンサー

M26. シンクロニシティ

M27. きっかけ

M28. 思い出ファースト

EN1. 大人たちには指示されない

EN2. 空扉

EN3. ガールズルール

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