乃木坂46山崎怜奈、センターと座長の大役で挑む「アンダーライブ 2021」 加入8周年で明かす本音とグループへの思い

「ウサギとカメ」の話だと、完全にカメタイプ

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――まず、21年3月に開催された配信ライブ「乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY LIVE ~2期生ライブ~」について聞かせてください。終わったときはどんな気持ちでしたか?

山崎:達成感でいっぱいでした。2期生ライブはメンバーからの希望というのももちろんありましたけど、それよりも、ファンの皆さんから「見たい」という声が強くて。しかし、なかなかその願いを叶えてあげられなかったことに申し訳なさを感じていたので、あのような形で実現できて本当にうれしかったです。

――20年3月に東京・国立代々木競技場第一体育館で開催予定だった2期生ライブがコロナの影響で中止になってしまった経緯もありました。

山崎:そうですね。およそ1年越しに開催することが出来ました。無観客とはいえ、感無量でしたね。配信ライブという形であそこまでのものが作れたのは、スタッフさんのお陰ですし、それを受け入れて見てくださるファンの皆さんがいてこそだなと思います。

――その後に放送された『乃木坂工事中』(テレビ東京系)の“堀未央奈卒業記念 2期生企画”も素晴らしい内容でした。

山崎:あれは最高でしたね(笑)。2期生みんなの素が出ていたというか、率先して料理を作りに行く子と、ふざけてくれる子と、周りの熱が高まったら、それに便乗する子などそれぞれがいて。そんな中、私は気付いたら率先してカメラを回していました。私は映らなくてもいいというか(笑)、それよりもみんなの良いシーンを撮りたかったし、実際に自分が持っていたハンディカメラで捉えていたものが、結構オンエアで使われていたんです。堀の後ろで新内眞衣が「あらかじめ語られるロマンス」を踊っていたやつとか、伊藤純奈が4期生楽曲「Out of the blue」の振りをノリノリで披露していたやつとかも使われていて、うれしかったですね。私のダンス覚えが悪いこともバレてしまいましたが(笑)、総じて楽しかったです。

――前回、新内さんとのペアで取材させていただいた時、「年々、振り覚えが悪くなってきている」と仰ってましたね。

山崎:本当にそうなんですよ。どちらかというと、私はじっくりと煮詰めるタイプなので、すぐに結果は出せないんです。でも2期生はヨーイドンですぐ出来ちゃうタイプの子が揃っている。私は「ウサギとカメ」の話だと、完全にカメタイプ。

――そういう意味でも短いVTRの中に、それぞれの個性がギュッと詰まっていたということなんですね。

山崎:そうですね。私がスタジオでダンスを失敗したのに対し、堀がキレ芸をして、笑いにしてくれましたけど、そこの連携も昔からなんですよ。前から、私のポンコツ具合を上手くネタにしてくれるのが2期生。ちゃんと落とし所を作ってくれて、優しさを感じました。

初のアンダーセンターに「葛藤」

――6月9日にリリースされるニューシングル「ごめんねFingers crossed」収録のカップリング曲、「錆びたコンパス」で初のアンダーセンターを務めます。決まった時はどんな気持ちでしたか?

山崎:アンダーセンターは、これまで先輩や同期、そして後輩が務めているのを見てきたんですが、アイドルとして成長するにはすごく恵まれたチャンスだと思うんです。それを今「私が務めていいのかな?」と思ったんです。例えば、ほかの誰かに経験を積ませた方が、乃木坂46というグループにとっても良いんじゃないかなって。でも、最終的にこのコロナ禍でアンダーライブを開催出来ること自体が奇跡のようなことだし、その中で“センターを山崎に任せてみよう”と思っていただけたのであれば、「頑張ります」と思うことが出来ました。

――そんな「錆びたコンパス」はイントロがハードな雰囲気ですが、サビになると一転キャッチーになり、聞き終えた後は、どこか爽快さを感じられる楽曲だと思いました。山崎さんにとってはどんな曲ですか?

山崎:すごく「生きてるな~!」と実感が出来る曲ですね。人それぞれ持っている感情だとか、抱えている暗闇ってあると思うんですけど、苦しみには笑顔だったり、情熱だったり、誠実さだったり、希望だったりで対抗しようぜという曲なんです。抗い方がいっぱいある中で、「錆びたコンパス」の持つ明るさは一つの生き方を示してくれているのかなと。

――振り付けも含めて、ライブパフォーマンスを見るのが楽しみな楽曲ですが、リハの手応えはいかがですか?

山崎:まず個人的なことを言うと、私、最近いろんな人に「頑張らなくていい」「肩の力を抜け」って言われるんですね。この間も寺田蘭世に「焦らなければ、ザキは出来るんだから」と言われて(笑)。頑張ると、肩に力が入っちゃって巻き肩になっちゃうんです。それじゃ格好がつかないので、鎖骨を張って、堂々としていようとリハ期間は意識していました。振り付けは曲を聴いて、皆さんが想像するものとあまりかけ離れてはいないと思います。アップテンポな曲調の、良い意味であのままの感じになるんじゃないかな。

――今回のアンダーライブで初披露ですよね?

山崎:はい、楽しみにしていてください。

――5月26日開催のアンダーライブでは今回、初の座長を務めます。それについてはどんな気持ちですか?

山崎:これまでアンダーライブというのは、座長を務めたメンバーの個性や特色が反映される内容でした。なので、今回は少なからず私の色が出るんじゃないかなと思うんですけど、せっかくやるなら、メンバーそれぞれに見せ場があって、全員が輝けたらいいなと考えています。卒業する2人だけが主役というわけではなく、座長の私が主役というわけでもなく、全員が主役になるアンダーライブになったらいいなって。

――先ほどの2期生の中での役割の話もありましたけど、山崎さんらしい考え方ですね。

山崎:私はずっと“じゃない方”の人間なんですよ。選抜に入っていない、フロントじゃない、特に目立つタイプではない。なので、じゃない方の人間からすると、ライブ映像やMVで「映ってない」悔しさはすごくわかるんです。そういう気持ちは、研究生の2年間だけじゃなく、アンダーメンバーとして活動する中で、感じてきた事でした。そんな中で、私が真ん中に立つんだったら、後輩にそんな感情は抱かせたくないじゃないですか。

――なるほど。そんな山崎さんにとってアンダーライブとはどんな存在ですか?

山崎:ずっと出させていただいているので、私にとっては基礎を身につける場所でしたし、自分の魅力を見つける場所でもありました。ファンの方にアンダーライブを通じて気付かせていただいたことは本当に多いんですよ。選抜が乃木坂の全てではなくて、アンダー楽曲にも良い曲がたくさんあるし、アンダーメンバーだって、みんな超可愛いですからね。

3期生の中村麗乃ちゃんとか、こないだリハで見ていて本当にスタイルが良くて、惚れ惚れしました。正直に言うと、「選抜」「アンダー」という分け方があるだけで、それぞれが乃木坂46のメンバーです。アンダーライブというのは、そういう意識を強く持てる場所でもあると思います。

――伊藤純奈さん、渡辺みり愛さんにとってラストライブになりますが、同期として長らく苦楽を共にしてきたメンバーの卒業を前に、今はどんな気持ちでしょうか?

山崎:うーん…なんだろ……もう、付き合いが長いので、何をいまさら言うことは特にないというか(笑)。とにかく2人が健康で幸せでいてくれればそれでいいです。

――簡潔な言葉ですが、絆が伝わってきますね。

山崎:2人はアイドルとして一旦区切りを付けるけど、その先の人生は長いですからね。今までは多かれ少なかれ、グループのために頑張ってきたと思うので、これからは自分の幸せを見つけて欲しいし、その上で心身ともに健康であれば、何も言うことはないと思っているんです。だからこそ、アンダーライブをやりますと言われた時、「純奈とみり愛を盛大に送りたい」と第一声で伝えました。

1番最初に思い浮かぶのが「メンバーの笑顔」であって欲しい

――山崎さんから見た後輩の3期生メンバーはどう映っていますか?

山崎:先日の3期生ライブも見ましたけど、5年間で培ってきたものは本当にすごいなと思いました。そして、今回のアンダーライブは3期ライブからの地続きなんですよ。ライブが終わって、アンダーメンバーはすぐリハが始まって、尚且つ一部のメンバーは舞台の稽古も重なっている。そういう状況の中でそれでもめちゃくちゃ頑張っていて、まぁなんと素晴らしいことかと。

――山崎さんもテレビやラジオ収録などで、忙しい日々なのでは?

山崎:私は、前回のアンダーライブのリハ期間は年末特番の収録やラジオの生放送など色々が重なって、大変だったんです。なので、必死な中で、リハをする苦しみはなんとなくわかっているつもりです。だけど、3期のみんなは根性があって、そんなみんながいてくれているお陰で、リハもちゃんとまとまってきているのかなと思います。

――山崎さんの中で「選抜」と「アンダー」とは?

山崎:私は不器用なので、あんまり多くの幸せを抱きしめられないんですよ。もちろん、私のファンの方が選抜入りを望んでくれているというのは、痛いほど伝わっているし、もちろん選抜に呼んでいただけたら「そこで頑張る」という意識はあります。でも呼ばれていない状況であれば、それはそれで私の居場所で頑張るしかないので、そのことで自分が大きく変わることはないのかなと思います。でも、人にはそれぞれの幸せの見つけ方、頑張り方があると思うんです。「必ずグループのために!」とまっしぐらにならなくても、何かを頑張っていればいつかグループのためになるんだということを、後輩が気付いてくれたらいいなと思っています。「選抜に入ってないから報われてない」という意見も目にすることはあるんですけど、個人的にはそういうことではなくて、誰にでも出来ることはあると思っています。

――山崎さんの中にある強さを感じる話ですね。

山崎:もちろん、昔は選抜に入りたくて必死に頑張っていた時期はありました。けど、私はもうそこを超えましたね(笑)。5年くらいもがいていましたけど、その期間は精神的に辛かったし、もうそこには戻りたくないんです。だからこそ、私は私で今、目の前にある幸せを抱きしめたいと思っているんです。その上でもし選抜に必要とされる機会があれば、頑張るし、そうでなければ、与えられた場所でこれまでと同じように努力をしていくだけだと思っています。

――では最後に、改めて今回のアンダーライブをどんな時間にしたいと考えていますか?

山崎:本当に有り余るぐらいの笑顔が溢れていればと良いなと思っています。私たちメンバーもそうだけど、画面越しに見てくださる方も笑ってくれていたらいいなって。卒業する2人もからっとした笑顔が印象的な子たちなので、そんな雰囲気の中で終わりたいですね。アンダーライブを見終わった時に、1番最初に思い浮かぶのが「メンバーの笑顔」であって欲しいですね

――ではそれも踏まえて、ライブ楽しみにしています。

山崎:でも、結局泣くとは思うんですけどね(笑)。リハで既に泣いているんで、本番もそうなるとは思うんですけど、1番は笑顔が印象的なライブになるようにしたいですね。

【視聴する】本日15時30分開場/16時30分開演
『乃木坂46 アンダーライブ2021』
【視聴する】本日15時30分開場/16時30分開演 『乃木坂46 アンダーライブ2021』
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