CTV配信のCM注目度ランキングの概要
注目度ランキングでは、CTV配信での注目度の値とランキングに加えて、地上波放送での注目度とランキングも記載している。「注目度」とは、テレビスクリーンの前にいた人のうち、注視していた人の割合を示すREVISIO独自の指標だ。
1位は、モード学園(東京・大阪・名古屋)の『モード学園(東京・大阪・名古屋)「好きならば、言え。」篇』だった。象徴的な真っ赤なくちびるは、漆作家五月女晴佳の作品。楽曲はCHAIさんの「WeTheFemale!」で、夢をかなえる原動力となるような、ポジティブでパワフルな楽曲となっている。耳に残るCMソングとしても話題になっていた。
本CMはCTV注目度ランキングでは、ダントツの1位だった。一方、地上波ランキングでは、中盤以降の384位だった。比較的CTVに接触することが多い若年層を中心に支持されたと考えられる。
2位は、KDDIの『auマネ活プラン「鬼嫁との再会」篇』だった。松田翔太、桐谷健太、濱田岳、田中みな実が出演する。auマネ活プランの魅力を、au三太郎シリーズのキャラクターを用いて、コミカルに表現したもの。鬼の嫁・田中みな実さんの美貌と、三太郎たちの愉快な演技が、視聴者の注目を集めている。本CMはCTV配信では2位、地上波では5位と、どちらでも良く見られた。
3位は、コーセーの『DECORTE「AQアブソリュートエマルジョン・ツヤ出し先行乳液」篇』だった。美しい肌の外国人女性のアップが映し出され、機能説明のナレーションと共に、ツヤ出し先行乳液だということを示す機能訴求型のCM。本CMはCTV配信では3位、地上波では511位と、CTV配信と地上波の順位が大きく異なった。REVISIOのこれまでの調査では、地上波CMの注目度ランキング上位に機能訴求型のCMがランクインしにくい傾向があった。本CMはCTV注目度ランキング3位にランクインしており、地上波とCTVでのCMの見られ方の違いが現れている。
CTV配信と地上波のCMの見られ方に相関はあるのか?
次に、CTV配信と地上波のCMの見られ方に相関があるのかについて、今回調査対象となった609本のCMについて散布図を作成した。縦軸がCTVの注目度、横軸が地上波の注目度だ。地上波注目度とCTV注目度の相関係数は0.2と、相関関係はほぼ見られなかった。これは、地上波が見られたからといってCTV配信が見られる、またはその逆もないことを示している。この理由として、地上波とCTVでは見られやすいCMに違いがあることや、それぞれの媒体で接触している視聴者が異なることなどが考えられる。