テレビCMCスコアランキングの概要 

 どのようなテレビCMが、視聴者からよく見られたのかを明らかにするため、2023年にコア視聴層(男女13〜49歳)が注視したテレビCMのランキングを15秒CMと30秒CMに分けて作成した。

テレビCM Cスコアランキング TOP3

【15秒編】 属性:コア視聴層 (男女13-49歳)

 本ランキングは、下記の条件で作成している。

・関東にて2023年1月以降に初回放送があり、かつ500GRP以上出稿の15秒CMを対象に、500GRP時点のCスコアでランキング
・タイム出稿比率が100%のCMを除外
・同一企業が複数ランクインした場合は、最もスコアが高いCMのみを掲載

 本ランキングに使われている「クリエイティブスコア(Cスコア)」は、放送枠の平均的なCMの視られ方に対して、どれくらいよく視られたかを評価する相対指標である。時間帯や放送局の影響を極力排除して、クリエイティブの横比較ができるREVISIO独自の指標だ。

 1位は、UHA味覚糖の『UHA グミサプリ「鉄の女」篇』だった。デヴィ夫人が起用され、「一度見たら忘れられない」等、SNSでも話題となった。

 ⼀⾒強そうに⾒える「鉄の⼥」(=国のリーダー)が、実は鉄分不足に悩むあまり、周囲が驚くような勢いで鉄分補給を試みる。そんなに大変な思いをしなくても、手軽に鉄分が摂取できる「UHAグミサプリ」の特徴を、デヴィ夫人の体を張った演技で印象付けているCMだ。

 2位は、QVCジャパンの『QVCジャパン「Qダンス」篇』だった。2人の女性が無表情で軽快なダンスを踊っている姿が印象的なCM。リズミカルな歌とダンスがクセになり、つい見てしまうCMだ。

 3位は、NIコンサルティングの『NI Collabo 360「戦国武将をDX 稟議デジタル化で機動力アップ」篇』だった。橋本環奈が出演している。敵方との戦に悪戦苦闘し、追い込まれる戦国武将のもとに突如現れる現代のDX軍師を橋本が演じた。「NI Collabo 360」を武器に、軍の機動力と団結力を高めるDXで勝利に導くというCM。

テレビCM Cスコアランキング TOP3

【30秒編】 属性:コア視聴層 (男女13-49歳)

 本ランキングは下記条件にて作成している。

・関東にて2023年1月以降に初回放送があり、かつ500GRP以上出稿の30秒CMを対象に、500GRP時点のCスコアでランキング
・タイム出稿比率が100%のCMを除外
・同一企業が複数ランクインした場合は、最もスコアが高いCMのみを掲載

 1位は日清食品の『完全メシ「完全なるバランス」篇』だった。大山のぶ代時代のドラえもんの声にそっくりと話題になっている木村佳代とサンシャイン池崎が出演するCM。木村佳代が淡々と商品を紹介していくCMだが、「完全めし~」というセリフがまさにドラえもんを彷彿とさせ、インパクトの強いCM。

 2位はポケモンの『帰ってきた 名探偵ピカチュウ「変装は探偵の基本だからな」篇』だった。人間とポケモンが共生する街「ライムシティ」を舞台に、自称「名探偵」のしゃべるおっさんピカチュウと青年・ティムの探偵コンビが、次々に発生する事件に挑んでいくゲームの一部を公開しているCM。

 3位は、新生フィナンシャルの『レイク「HOT LIMIT」篇』だった。お笑いコンビの千鳥 大悟、ノブが出演するCMで、シリーズの4作品目となる。大悟は「レ」だけで「HOT LIMIT」を口ずさみ南国を楽しむ男を、ノブさんは南国リゾートのウェイターを演じている。

クリエイティブスコア(Cスコア)について

  CスコアはCMクリエイティブを評価する指標。例えば、Cスコア:150のクリエイティブAと、Cスコア:100のクリエイティブBがあった時、放送局や時間帯の影響を極力排除すると、クリエイティブAはクリエイティブBの1.5倍注視されたと評価できる。