テレビを毎日見ている若者は約6割
10代~20代の若者たちがどれくらいのペースでテレビを見ているのか調査したところ、最も多かったのが「ほぼ毎日」で、6割近い人が毎日テレビを見ていることがわかった。次いで「週に3,4日(10.5%)」と「週に1,2日(7.5%)」という結果に。若者のテレビ離れが話題となっているが、週に1回以上テレビを見る人が77.3%いることから、Z世代の間でもテレビ視聴が習慣化されているようだ。
一方で、「全く見ない」と「年に数回」を合わせると18.9%で、2割近くの人はテレビと無縁の生活を送っているのが現状といえる。
全く見ない理由1位は「家にテレビが無い(38.6%)」
「全く見ない」と回答した人を対象に理由を聞いたところ、回答にバラつきがあったが、最も多かったのは「家にテレビが無い(38.6%)」ということだった。次いで目立ったのが、「見たい番組が無い」と「そもそも興味が無い」がそれぞれ同率で35.0%となった。
この結果から、テレビ以外の媒体の普及や、地上波以外に魅力的な番組が増えたことがテレビ離れの要因として考えられるだろう。
視聴方法は「テレビ」が「ネット動画配信」を上回る結果に
テレビを年に1回以上見ていると回答した人を対象に、テレビとネット配信動画のどちらを見ているか調査したところ、「テレビの方が多い」と回答した人が、「ネット配信動画の方が多い」と回答した人を1.8%上回った。どちらかの視聴方法に回答が集まる傾向になかったことからスマホやタブレットなどが当たり前の若者世代においても、多くの人がテレビを併用している様子がうかがえる。
テレビを見る理由のトップは「好きな番組がある(42.1%)」
スマホ世代の若者が感じているテレビの魅力とは何なのか、テレビを見る理由についての質問では、4割以上の人が選んだ「好きな番組がある(42.1%)」のほか、「好きなタレントが出ている(28.0%)」や「自分がほしい情報を知る(19.2%)」のように、明確な目的を持ってテレビを見ている人が想像以上に多いことがわかった。
一方で、「なんとなく」や「習慣になっている」など、ルーティンのように流し見している人も半数以上という結果から、テレビを見る理由や活用方法は人それぞれでバラつきがあることが明らかになった。
新しい環境に変わるときテレビはいらないと答えた人は約2割
新しい環境に変わった際のテレビの必要性について、テレビは欲しいと思うかの質問に「とても思う」と「どちらかといえば思う」を合わせると、約78.1%の人がテレビは欲しいと回答。住環境が変わったらテレビを手放す人は約2割と少数派であることから、Z世代にもテレビの需要は十分にあるといえるだろう。
半数以上が答えたテレビが欲しい理由とは?
新しい環境でもテレビが欲しいと答えた人を対象に、テレビが欲しい理由を具体的に聞いたところ、ほぼ同率で「テレビを見るのが習慣になっている(50.7%)」と「見たい番組がある(50.2%)」が多くの票を集めた。注目なのが「災害時などの情報収集ができる」で、3割以上の人が有事の際の情報収集の手段として、テレビを活用している様子がうかがえた。速報性や、すぐに映像が見られる利便性といったテレビならではのメリットが、票数獲得の一助となったのかもしれない。
テレビが欲しくない理由とは
反対に、テレビが欲しくない理由についても、テレビが欲しいと「全く思わない」「あまり思わない」と回答した人に聞いたところ、半数近くがテレビの必要性を感じていないことがわかった。その他、「ネットで代用できる」「魅力的な番組がない」といったテレビ番組に関するものから、金銭面や設置場所といったテレビ本体に関するものまで意見が割れている。
調査概要
調査概要:若者のテレビの視聴状況に関する調査
調査期間:2024年1月29日~1月30日
調査方法:インターネット調査
調査対象:10~20代男女
調査人数:332名