テレビ朝日×ABEMAの共同制作による土曜ナイトドラマ『言霊荘』が10月9日よる11時よりテレビ朝日系にて放送スタート。本作は、女性限定マンション「レディスコート葉鳥」で放った言葉が現実となり、言霊という“人ならざるもの”に住人たちが次々と苛まれていくホラードラマで、主演は西野七瀬が務める。
脇を固めるキャストは、9月4日に開催された「第33回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2021 AUTUMN/WINTER(以下:TGC)」で発表された。三吉彩花が1号室に住むコトハの友人で作詞家の阿木紗香役、中村ゆりかが2号室の東京都議会議員の私設秘書・丸山栞役、堀田真由が3号室のフリーアナウンサー・小宮山綾子役、森田望智が4号室の医者・菊川麻美役、石井杏奈が5号室の小学校教師・林原早紀役、内田理央が6号室の編集者・渡邊瞳役を務める。
ABEMATIMESでは、「TGC」の舞台裏を直撃。7人にドラマに掛ける思いなどを聞いた。
内田理央「いつ呪われるのか、新しい台本が来るたびにドキドキ」
――「TGC」の舞台で「レディスコート葉鳥」の住人が明らかになりました。まずはそれぞれ『言霊荘』の台本を読んだ感想を教えてください。
西野:最初は振り切れたホラー作品だと思って読み始めたんですけど、台本を読み進めていたら、ほっこりするようなシーンもあったりして。ホラーのイメージで何となく暗めの物語を想像していたので、予想していない雰囲気を感じられて、撮影がより楽しみになりましたね。
三吉:今の時代はSNSなど、多種多様な情報発信ツールがあるので、そういう意味でもいろんな“言霊”があると思うんです。今回はその言霊によって、マンション住人が怪奇現象に悩まされる物語ですけど、1話からスリリングな展開が待っているので、みなさんには楽しみにしてて欲しいと思います。
中村:私自身は、ホラーがすごく苦手なんですけど、今回は撮影キャストの方々と、“心を合わせながら挑みたい”と思いました。なので、台本を読んでいる内に、ドラマを観てくださる方々に“スリリングさを楽しんで欲しい”という気持ちになれました。
森田:私もホラーは苦手なんです。けど、台本を読むと、呪いの怖さよりも、“人間の怖さ”のようなものが強く描かれていると思って、もっと怖くなってしまいました(笑)。その一方で、みなさんがどんなお芝居をするのか楽しみな気持ちも強くなりました。
石井:台本を読んでいく中で、この個性的なメンバーの中に不穏な空気が流れて、それが映像化されたらどうなるのだろうと、とても興味が湧いてきました。ワクワクしながら読み進めているので、最終話までどうなるのかがとても楽しみです。
堀田:私は「言霊」という言葉には良いイメージを持っていたんですけど、ホラーというジャンルとどう融合するのか気になっていました。今はなんだかその答えが知れてホッとしています(笑)。それと、私もホラーが苦手なので“現場の雰囲気は大丈夫かな”と恐る恐るクランクインしたんですけど、明るい日常も描かれていたので、そこも良かったなと思っています。
内田:ドラマは、個性豊かな登場人物で彩られていますけど、みんなそれぞれ闇を抱えていたり、なんとなく言動も怪しかったりします。ちょっと人間不信になるようなエッセンスも盛り込まれているので、謎解きミステリーのような感覚でも楽しめると思います。なにより私演じる瞳がいつ呪われるのか、新しい台本が来るたびにドキドキしています(笑)。
アナウンサー役の堀田真由、原稿読みにプレッシャー
――それぞれ演じる役への印象と、自分との差についてどう考えていますか?
西野:私が演じるコトハはこの7人の中だと1番明るくて、いろんなものに興味を持つ、好奇心と行動力のある子です。でも、マンションのみんなといる時と、永山絢斗さん演じる中目零至(レイシ)といる時では、言葉使いが若干違ったりして、普段の自分とは…近くはないかな(笑)。まだクランクインしたばかりなので、手探りの段階ではあるんですけど、撮影を通じてコトハの元気さを自分のものにできたらと思います。
三吉:紗香の職業は作詞家なんですけど、“表現する”という意味では似ている気がします。第1話で過去の恋人が登場しますけど、紗香はその人への思いを歌詞を通じて伝えたり…なのでやっぱり遠すぎず、近すぎずといった感じです(笑)。
――中村さん演じる栞は、東京都議会議員の私設秘書という比較的お堅いキャラクターですね。
中村:そうですね。顔合わせの時に、監督から役に関するメモをいただいて、そこには栞の生い立ちなどの経歴が書かれてあったんです。すごく役を作るにあたって助かったし、これから撮影を通じて、栞が抱えている葛藤や感情に寄り添えたらいいなと思いました。
堀田:私はアナウンサー役を演じているんですけど、アシスタントながらも、嘘を暴いて真実を貫き通し、いつかは報道キャスターとして自分の番組を持ちたいと思っている比較的勝気な性格です。これから原稿読みのシーンも控えているので、そこについては“大丈夫かな…”と今からドキドキしています。
――原稿読みにはプレッシャーがありますか?
堀田:はい。なので、ここでハードルを下げさせてください(笑)。とはいえ、言葉を扱う仕事という意味では女優も一緒なので、大事に演じていきたいなと思っています。
森田:私は勉強一筋で過ごしてきた外科医役を演じます。人とのコミュニケーションを絶って、これまで頑張って生きてきた中で、満を持して目の前に好きな人が現れるんですけど、そこからどんどん自分を解放していきます。そういう、“人が生まれ変わる瞬間”みたいなエモさを上手く表現できたらいいなと思っています。
――そんな麻美は森田さんと近しいキャラクターでしょうか?
森田:私はどちらかというと、人と仲良くしたいタイプなので、人と距離を置いている麻美とはちょっと違うかなって。けど、思い込みが強い部分は私も思い当たる節があるので、そこは共通点のように思います。
石井:私は小学校教師の役で、表の雰囲気は“理想高く”という感じなのですが、あることをきっかけに本性が出てきます。そこのギャップは丁寧に演じていきたいです。自分と似ているところはあまりないと思っています。台本を読んでいても、“なんでこんなことをするのだろう?”と疑問に思うことばかりでした。その中でも、小さな何かに共感してお芝居をしていきたいと思います。
――内田さんの役は、雑誌の編集者で、この中で最年長ですね。
内田:そうですね。人格者で、マンションに住むみんなのことをバランス良くフォローしたり、コミュニケーション能力も高いです。でもそれが逆に怪しくて、この中で1番ミステリアスで。自分と似ているかというと、全然一緒じゃないですね。私は……悪い人?(周りをキョロキョロ見渡す)
一同:(首を横に振る)
内田:悪い人じゃなかったです。良かった(笑)。
西野七瀬が2021年内に“達成したいこと“「スピッツを聴きながらドライブしたい」
――これまでの日常生活で“言霊”を感じたエピソードはありますか?
西野:言霊とはちょっと違うかもしれないですけど、普段から自分の趣味や好きなことの話はたくさん喋れるタイプなんです。ある時、好きな漫画の話をしたら、その作者さんと対談できる機会に恵まれました。口に出して言わないと、実現しないお仕事ではあったので、その時、“言葉にして良かったな”と思いました。
石井:私は、とてもとうもろこしが好きで、今年に入ってからよく「とうもろこしが好き」と口にしていました。そうしたら、各地の友達がとうもろこしをお家に送ってくれて、その時に”こんな形の言葉の力もあるのだな”と思いました(笑)。そのように時には、自分のことも話題にしながら、コミュニケーションをとることで、“物事は好転する”と発見できたように思います。
内田:私も言葉の力はかなり信じています。いつも、お腹空いた時に「空いてない…!」と言葉に出して、マインドコントロールしながらダイエットに励んでいます。
一同:(笑)
――その時に言葉の力は実感しますか?
内田:言葉の力は信じているんですけど、効果はあまりないですね(笑)。お腹は空いたままなので、困ったものです。
――先ほど「ホラーが苦手」という話がありましたが、自称で構わないので、この中でホラーが1番得意・そして苦手な人を教えてくれませんか?
三吉:私はホラー大好きです。
内田:私はホラー作品を1度も見たことがないんです。怖くて……。
――なるほど。ではまず、三吉さんが考えるホラーの魅力ってどんなところだと思います?
三吉:自分の予想を超えてくるスリル感が好きなんです。怖いもの見たさで見るんですけど、それを遥かに凌駕するものがあって。割と実話が元になっているホラー作品が好きなんですけど、日常では体験できないことを映像として楽しめるのは魅力なんじゃないかなって。
――お化け屋敷とかも好きなんですか?
三吉:それが、お化け屋敷は苦手なんです。お化け屋敷は物理的な怖さがあるじゃないですか? その点、ホラー作品は言っても画面越しのお話ではあるので。
――やはり、それぞれの感覚があるんですね(笑)。内田さんは「ホラー作品自体を見たことがない」と仰ってましたが、この作品からオファーが来た時、迷いはなかったですか?
内田:オファーをいただいた時はもちろんうれしかったですけど、正直悩みました(笑)。でもその後、覚悟して出演することに決めましたね。
――撮影現場の雰囲気は大丈夫そうでしたか?
内田:案外、といっては何ですけど(笑)、撮影現場は楽しい雰囲気でした。逆にホラー作品の裏側を見ることができたので、今後は見ることができそうです。
――なるほど(笑)。では最後に主演の西野さんに「言霊」にちなんだ質問を。2021年内に“達成したいこと”を現実にしてもらうべく、ここで発表くれませんか?
西野:ドライブに行きたいです。去年、免許を取ったんですけど全然行けてなくて。車もないんですけど、とりあえず自分の好きな曲をかけてドライブに出かけたいかな。
――ドライブでは、どんな音楽をかけますか?
西野:やっぱりアップテンポな曲が良いんですかね。でも、スピッツが好きなので、聴きながら運転したいですね。
――目的地は?
西野:うーん、どこだろ……じゃあ、海で!
――わかりました(笑)。皆さん今日はありがとうございました。ドラマ楽しみにしています。
一同:ありがとうございました!
テレビ朝日×ABEMA共同制作 土曜ナイトドラマ『言霊荘』は2021年10月9日(土)夜11時よりテレビ朝日系にて放送開始。(※ABEMAにて放送と全話独占配信のほか、本編連動オリジナルドラマも予定。)
取材・文:中山洋平