「新しい顔を見せたい！」という意気込みと「エゴサーチしそう…(笑)」という不安が入り混じっている。ABEMAで10月21日から配信スタートするオリジナルドラマ『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』で、藤井夏恋が本格的演技に初挑戦する。ドラマ撮影ならではの専門用語が飛び交う現場に新鮮さを感じている。25歳にしての新たな挑戦と大きな一歩。藤井夏恋が開いた新しい扉の奥にあったものとは？
ドラマは起業に奮闘する若者たちの群像劇で、藤井は主人公・鶴田祐介（野村周平）の恋人であり、恋と仕事の狭間に揺れ動くヒロイン・常田智美を演じる。上昇志向の強い智美の性格は、ファッションブランド「NEROLI」を立ち上げるなど行動力のある藤井と似通ったものがある。「智美には共感できるところが多く、演じるというよりは一緒に成長していきたいという感覚に近いです。もしもこれが違う設定だったら、また違う感覚になっていたかもしれません。」と良き相性だった。
しかし女優としてはほぼ新人。「撮影現場では、初耳の専門用語も飛び交っていて、わからない言葉を聞いた時はコソッと近くのスタッフさんに聞いたりして。モニターも恥ずかしくて、最初はチラッとしか見ることができませんでした。(笑)どう映っているのか、まずは第1話を自分でしっかり確認したいですね。第1話配信後はエゴサーチするかもしれません…(笑)」と初々しい。
アーティストとして長いキャリアを持つが、歌、ダンスと演技はやはり別物だ。「ダンスの様に動きをつけたら不自然だし、かといって動かな過ぎるのも違和感。ロングショットで撮ったときに棒立ちに見えたりして、ただそこにいるだけなのにこんなにも難しいのか!?と驚きました」と別世界での表現に戸惑いもあった。
でもそんな感情も新鮮で嬉しかったりする。「私は新しく何かを始めることが好きで、挑戦は人生において大事なものだと思っています。挑戦時の緊張感は人生を豊かにしてくれるだろうし、学びや吸収が沢山あります。表現の幅も広がるだろうし、新しい顔を見せたい！という気持ちが強いです」と前向きだ。
本番を迎える際の緊張感は、かつて様々なステージに立った日々を思い出させてくれた。「これまで様々なステージに立たせていただきましたが、クランクイン前日に感じたドキドキはステージ袖に控えているときの気持ちとそっくり。いざステージでパフォーマンスをしてしまえば平気ですが、そこに立つまでの独特な緊張感とまったく同じでした」と笑みをこぼす。
本番に強いのはこれまでの活動で鍛えられたからこそ。「ドキドキしていながらも、撮影前日はグッスリ。撮影現場では周囲の慣れている感じを見て不必要にプレッシャーを感じることもなく、わりと落ち着いて対応することができました。強いメンタルはこれまでの活動経験があったからこそ」と自然体で挑むことができた。
両親や兄弟も藤井の新たな一歩を応援している。「『久々に映像で見ることができる！』と両親も喜んでいます。兄や姉とは仕事の話をすることはあまりありませんが、情報共有はしています」とちょっと恥ずかしそうだが誇らしそう。
共演者にも助けられている。「野村周平さんは優しくて、しっかり芝居もして現場も盛り上げる。そのオンオフの切り替えが素晴らしいです。バランスの取れた俳優さんで尊敬します。三浦翔平さんはキャリアも長いので、ひとつひとつの細かい動きも勉強になります。完成した映像だけではわからない、モノ作りの裏側には感心することばかり」。学びと吸収を期待して飛び込んだ新しい世界で、藤井は成長を促す洗礼をダイレクトに浴びている。
取材・文：石井隼人
写真：You Ishii
『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』 番組概要
放送開始日：2021年10月21日（木）夜10時～
初回放送URL：https://abema.tv/channels/abema-special/slots/DPtKhvc1QCF127
