500万円で“身長10センチ”を買った男性「太もも、スネの骨を人工的に一回折って…」 驚きの手法も整形外科医「5カ月あれば運動能力を回復できる」
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「もっと身長があったらいい。パッと見でかっこいいし、女性と並んで歩くとき、(女性が)ヒールなどを履くと高くなる。自分の方が背が低いことを気にしていた」
    
 そのように自身が抱えていたコンプレックスを明かしてくれたのは小海元さん(30)。小海さんはイリザロフ法といわれる美容外科手術を行うことで、167センチだった自身の身長を177センチまで伸ばしてコンプレックスを克服することに成功した。その費用は500万円ほどだという。

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500万円で“身長10センチ”を買った男性「太もも、スネの骨を人工的に一回折って…」 驚きの手法も整形外科医「5カ月あれば運動能力を回復できる」

 イリザロフ手術とは、1951年に旧ソ連の医師であるイリザロフ氏が確立した身長を伸ばす手術法。その方法は人工的に骨を折り、自然治癒力のメカニズムを利用して骨を修復・延伸するというもの。日本国内では低身長や肩、ヒジの変形、外傷に伴う骨の変形や短縮などの治療が保険適用となるが、手術には熟練の腕が要求され、合併症など細心の注意も必要とされる。

 術後、身体へ及ぼす影響などについて疑問が生じるが、センター北ねかみクリニックの整形外科医、根上茂治院長は「5カ月あれば充分、運動能力を回復できる」と話すと「骨はいくらでも伸びます。神経も血管もある程度ついてきてくれます。日頃その手術をやり慣れている医師であれば、危険性はほとんどない」と言い切る一方、日本では美容目的では保険適用がないと指摘。

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 小海さんが手術を受けたのは日本からおよそ8000キロ離れたアルメニア共和国。具体的な手術内容について小海さんは「太ももの骨とスネの骨を一回折って、1日に1ミリずつ伸ばしていくと、数か月かけて完全に固まる」と説明する。

 つまり、左の太ももと右のスネを人工的に折り、外側にリング状の固定機をとりつけ固定。その後は筋肉を少しずつ伸ばしていき、できた隙間に自然に新しい骨ができるまで待つという手術法。スネだけの手術で5センチ伸ばすことが可能だというが、10センチの延伸を希望したことで太ももの骨も折る結果に。

 手術後から固定機のネジを0.25ミリ、1日4回まわして1ミリ伸ばす。その状態で小海さんは手術翌日には立ち上がり、2週間後には歩行器を頼らずに歩けるまでに回復。2カ月後には、杖を使って階段を上り、3カ月後には健常者とほぼ同じレベルまでに回復した。その後、右太ももと左のスネを同様に手術し、5カ月後に杖をついた状態で無事帰国となった。費用は手術費に加え、宿泊費、食費込みで日本円でおよそ500万円。リハビリを経て、今では痛みもなく、ごく自然に歩けるようになったという。

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 小海さんが一連の体験をYouTubeやツイッターなどで発信すると、同じ悩みを抱えた仲間が集まった。そのうちの一人であるヤマトさんは身長を168センチから176センチに伸ばすことに成功。「やっぱり周りの景色はだいぶ変わった。街中歩いていても、身長が伸びたおかげで優越感に浸れる。街を歩くのが楽しくなったので、毎日ランニングしています」と喜びを語る。さらに身長167センチから178センチに伸ばしたFukuさんは「服を買いに行ってズボンを切らなくていいっていうのは、自分の中では喜び。裾上げせずに買うっていうのが夢だった」と話した。

 先週アルメニアで手術を受け、現在リハビリ中のディップさんは身長157センチから169センチに伸ばすことに成功。リハビリ中に取材に応じると「(足は)腕と変わらないくらい細い」と現状を説明。ようやく歩行器を使った状態で立てるようになったディップさんは「170センチ無い男は恋愛対象じゃないという女性は結構多いように感じる。170センチ以上、またはそれくらい欲しいというのが希望だった」と手術を受けるに至った思いを語ってくれた。

 じつは小海さんは美容皮膚科の医師で、今月末に東京・銀座に自身のクリニックを開業する予定でもある。美容目的のこの手術のリスクはまだわからない点も多く、不安もつきまとう。今回手術を受けたことについて小海さんは「科学者としてはまず自分でやってみること」と話す。さらに10日にABEMAABEMA的ニュースショー』の取材に改めて応じた小海さんは「日本に帰国して半年くらい経ったら、普通に歩けるし、仕事にも復帰している。アルメニアでの手術、リハビリ生活を含めると1年ほど」と振り返ると、手術を受けてよかったかという問いに対しては「もちろん」と即答。続けて「他の人の役に立つことができたと少し泣きそうになりました。医師としてちゃんとした手術ということはわかっていたので、挑戦してみたいと思った」と述べた。

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【映像】イリザロフ手術の全容
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