警察車両を襲い証拠品を奪還か 「キャーと女の人の悲鳴も」目撃者が語った犯行の一部始終 元刑事は「いわゆる大失態」と苦言
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 大阪市・阿倍野区の深夜の幹線道路で、押収した証拠車両を輸送する警察の車列を襲って証拠車両の中からある物を強奪し、現場から持ち去るという大胆不敵かつ信じ難い犯行が繰り広げられた。目撃者は「女の人が『キャー』と。ぶつけられて悲鳴も上がっていた。異様な光景だった。激しかった」と語っている。

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 さらに偶然現場に居合わせ、道路上で停車する一台の車に向かって、蛇行しながらバックしてくる一台の白い車が。この白い車はそのまま乗用車に衝突すると、運転手は車を乗り捨てて走り去った。じつはこの運転手が、衝突事故の直前に犯行に及んでいた。

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 狙われたのは警察が押収し、レッカー車で警察署に運んでいた車。運ばれていたのは車上荒らしに使われた証拠車両だった。このレッカー車に対して隣の車線から接近した一台の車が先頭を走るパトカーとレッカー車の間に入り込もうとする。その後、車列の速度が落ちたところで別の白い車が背後から接近。助手席から一人が下りてきて、レッカー車がけん引していた証拠車両の中から何かを強奪した。レッカー車が道路前方を塞いだため、白い車はバックしながら逃走。その途中、相次いで後続車に追突していった。

 白い車に追突された一部始終を車に搭載したドライブレコーダーで記録していた運転手は、当時の様子を「車を乗り捨てて、中央分離帯を跳んで(道路を)下って走って行った」と振り返った。犯行グループは少なくとも4人いるとみられており、現在も逃走中。大阪府警は車上荒らしに関与した人物が犯行に及んだ可能性を視野に入れ、強盗容疑で捜査をしている。

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 しかし、犯行グループは警察車両を襲ってまで一体何を持ち去ったのか…。盗難防止の専門家であるミラージュオートアラームの稲別毅さんは「それだけリスクを冒してわざわざ取りに戻るのであれば、窃盗団に使うような大事なツール。入手しにくく、かなり高額なものではないか」と推測する。

 大阪府内では先月もレッカー車で移送中の押収車両から荷物が盗まれる事件が発生しており、一連の出来事に対して「いわゆる大失態」と苦言と呈するのは元兵庫県警刑事の飛松五男氏だ。飛松氏は「証拠品を奪回されたというのはあり得ないこと。警察としては重大なミス。証拠品を盗まれているから犯罪が成立しない」と厳しい口調で語る一方「公正なしっかりした検証をして再発防止に努めたらこのような事件が無くなる」とも述べ、大阪府警の今後の対応に期待を寄せた。(ABEMAABEMA的ニュースショー』)

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