『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』で知られる藤井道人監督が、野村周平とタッグを組んで放つABEMAオリジナルの“下克上”連続ドラマ『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』。第3話では恋人であり競合ライバルである鶴田祐介(野村)と常田智美(藤井夏恋)の関係性が激しく動く。恋を取るのか、仕事を取るのか。太古の昔からある究極の選択に終止符が打たれる。野村周平の男泣き笑顔があまりにも切ない回だ。
祐介の右腕である佐藤健吾(佐野玲於)の顔つきが韓流スターに似ていることをきっかけに、天才ハッカー・エリ(平祐奈)を仲間に加えることに成功した祐介。さらに実家の会社が馴染みにしていた工場との取引も難なく決まり、祐介は起業家として船出の時を迎えようとしていた。
時を同じくして、恋人でありライバル社の社長・常田智美(藤井夏恋)も工場探しが大詰めとなり、教育係の松本尊(前田公輝)や親会社サイファークリ―ションの社長・藤村鉄平(三浦翔平)の意向から、とある工場との契約を進める。智美は祐介が契約を成立させた工場であることも知らずに。
工場の大宮社長は祐介の会社よりも売り上げが期待される智美の会社を選び、祐介に対して白紙撤回。取引先を奪われた祐介は、何も知らなかった智美から謝罪をされて「ビジネスだから」と理解を示そうとするも、ついつい感情的になってしまう。
そんな消沈の祐介に、エリがこう言う。「頼まれる側からしたら自分じゃないとだめな理由があったほうがいい。何で自分がいいのか理由もなければ断る側も金で判断する」。その言葉にハッとした祐介は、さっそく大宮社長の工場のデータを集め、オファーした理由は大宮社長の厳しい目と技術があってこそだと熱弁。祐介のプレゼンに胸を打たれた大宮社長は一転、智美からの依頼を断り、祐介との仕事を選択する。
ついに祐介の大逆転か!?ところが智美は鉄平の指示で、大宮社長に対して独占契約を持ちかける。この独占契約を受け入れない場合は、大宮社長の工場に卸していた鶴鞄の仕事をすべて引き上げるという強硬手段で。大宮社長には独占契約を結ぶ以外の選択肢は残されていなかった。
祐介の窮状を知りつつも、社長としてビジネスを優先させた智美。この奪還を心から喜べなかった。しかし祐介は智美を責めることなく、同棲している自宅では何事もなかったかのように振る舞う。葛藤の限界を迎えた智美は「なんで怒らないの?私は祐介より会社を取ったんだよ?」と訴える。それに祐介は笑いながら「仕方がないよ。俺の力不足だ」と明るくとりなそうとするも、抑えることのできない涙が次から次へと溢れてくる。
「智美は社長として当たり前のことをした。会社は学校じゃないんだから…」。そう語り掛けてくる祐介に、ついに智美は告げる。「もう無理だよ…。祐介より会社が大きい存在になっているの。別れよう。別れよう、祐介」と。二人で夢を追った結果、待ち受けていた悲しき別離。起業も上手く波の乗らず、恋人も失い、八方ふさがりの祐介。下克上を達成することなく、試合終了か。第4話の展開が気になる!