テレビ朝日とABEMAの共同制作で送る、西野七瀬主演の連続ドラマ『言霊荘』。第5話の見どころは、『全裸監督』の演技派・森田望智と石井杏奈による、一人の男性を巡る三角関係の修羅場大熱演だ。中でも、目を見開き誇大妄想を問わず語りするかのような石井のホラー演技は一見の価値あり。修羅場の果てに二人がのたうち悶絶する姿に、視聴者も悶絶すること必至だ。
医師・菊川麻美(森田)と小学校教師・林原早紀(石井)が取り合うのは、難病で入院中のシングルファザー・鈴木。麻美の元恋人であり、身勝手な麻美から一方的な愛の生体間移植を受けている。麻美は婚姻届けも承諾なしに準備済だ。一方の早紀は、鈴木の息子のクラスの担任。早紀が「恋人と別れろ!」と口にした途端に言霊効果で二人は急接近しており、現在は早紀が一歩リードしている。
恋愛成就までの言霊ヒストリーをコトハ(西野)に説明する石井の演技が怖い。とくに麻美を恋敵として「絶対に鈴木を渡すつもりはない!麻美には消えてもらいたい!」と語気と同時に目力を強めてまくし立てる場面は、一人語りの一人芝居状態。感情むき出しの表情を一瞬だけ浮かべるのも、普段は清楚で真面目な女性が抱えていた闇をついチラ見せしてしまったかのような表し方で、妙にリアルだ。
しかし『全裸監督』でファムファタールを担った森田も負けてはいない。コトハたちに元カレ鈴木の奪還計画を淡々と無表情で語る様は、女医の抱える深すぎる闇の深度を想像させる。早紀から「消えろ!」の言霊攻撃によってのた打ち回り悶絶する真に迫った瀕死演技は119番通報ものだ。この瀕死場面には、なんと石井も参加。麻美からの反撃とばかりに「消えろ!」返しの言霊に首を掻きむしりながら悶絶。見事な悶絶コラボを見せてくれる。ストーリーラインを凌駕した森田と石井の修羅場演技&表現合戦。これが『言霊荘』第5話を面白くしたカンフル剤であることは間違いない。
『言霊荘』第5話はABEMAにて無料配信中。さらに「言霊荘」と人気TikTokクリエイター“コワゾー“がコラボ。ドラマ撮影現場で起きた恐怖体験を映像化したコラボ動画も続々配信中だ。