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 28歳になった野村周平が、良い顔をしている。『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』で知られる藤井道人監督とタッグを組んで放つ、ABEMAオリジナルの“下克上”連続ドラマ『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』に主演。野村は情熱的な若き起業家・鶴田祐介として、巨大企業の社長・藤村鉄平(三浦翔平)に戦いを挑んでいく。

【本編映像】野村周平主演『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』

 向上心の塊のような祐介のアグレッシブさは、物おじしない野村のアグレッシブさとも合致。野村の熱演も相まって、ドラマの決め台詞である「会社は学校じゃねぇんだよ!」という啖呵も様になっている。しかし野村曰く、アラサー突入目前の現在は「20代前半に比べたら、今の僕はかなり冷静で全然尖っていません。祐介を演じるにあたっても“こういう時期ってあるよなあ”と俯瞰している自分がいました」と分析する。

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 かつての野村にあった“尖り”イメージ。それも今では影を潜めている。「確かに僕には尖っているイメージがあったようで、共演した年下の俳優から『マジで怖い人だと思っていた』と言われることもあります(笑)。でもみんな実際の僕に触れて『優しい人で安心した』と驚く。自分で言うのもなんですが、僕は芸能界一Happyな男のつもりです(笑)。年齢関係なくすべてに感謝するし、年下であろうが態度は変わらない。僕なんかよりも技術的にも知識的にも秀でた年下の方もいるわけですから、リスペクトの念は変わりません。上下関係に厳しくした方がいいという人もいるけれど、僕は誰に対してもフラット。もちろんTPOはわきまえますが、現場は明るい方がいいし、仕事は楽しい方がいい」。

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 20代前半に比べて懐が広くなった理由に、多趣味からくる多種多様な人たちとの出会いがある。「趣味があるのはいい事だと思います。釣りやスケボー、BMXなどの趣味の世界で色々な人に出会うので、考えが偏らないというか、色々なジャンルの人から刺激を貰う。俳優としても新しい監督、新しいスタッフ、新しい共演者との出会いもあるし」と実感を込めながら「俳優は自分に向いていないのではないか?今の演技は本当にOKだったのか?など常に思い悩むけれど、俳優業も好きの延長でやっているから真剣に打ち込むことができるのかもしれません」と好きこそものの上手なれを地で行っている。

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 久々の共演となった三浦翔平とは、お互いに「大人になった」との感慨を抱いたという。「お会いするのは4年ぶりくらいです。兄貴肌なところは変わりませんが『パパの顔になったなあ』と思った。会話内容も結婚の話や子供の話などで、月日とはこうやって経っていくのかと実感しました」としみじみ。祐介の右腕的存在の健吾を演じた佐野玲於とは初共演ながらも「実は関口メンディーさんの紹介で3年くらい前に会いました。一緒に仕事をするのは初めてでしたが、プライベート時とあまり変わることがなかったのですごく楽しかった。玲於自身からも撮影を楽しんでいる様子が伝わってきたので、自分のやりやすい位置を見つけたんだろうと思いました」と充実を報告する。

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 ドラマで見せる生き生きとした表情同様に、28歳の野村も生き生きとした表情を見せる。言葉の端々からも順調ぶりが伺える。「自分的には、もしかしたら今が一番いいかもしれないと思っています。冷凍保存で20年後くらいに目覚めて、歳を重ねた玲於とかに『老けたね~!』とか言いたい(笑)」とリップサービスを挟みながらも、野村自身も堅調ぶりを体感している。
 

取材・文:石井隼人
写真:You Ishii

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