11月24日、テレビ朝日とABEMAが共同制作する「“ネオバズ”水曜日『2分59秒』」#8が放送。東京オリンピックの柔道男子100キロ級で金メダルを獲得したウルフ・アロンが、金メダルを獲った裏で、ある大失敗をしていたと明かした。
この番組は、「人間の集中力は3分しか持たない」という仮説のもと、制限時間2分59秒内で、各界のゲストたちがズバズバ世間に訴えかけるスピーチバラエティ。MCは千原ジュニア、日向坂46・佐々木久美。
ウルフのスピーチタイトルは「とある大失敗のおかげで金メダルが獲れた話」。ウルフはオリンピックの試合前日、夜8時の計量を99.9キロでクリア。安心しておにぎりを28個食べたという。
柔道には全選手からランダムでたった4人しか選ばれない「当日計量」がある。「自分は大丈夫だろう」とおにぎり28個を平らげていたウルフだが、当日会場に着くと、なんと自分がランダム計量の対象になっていた。
このランダム計量、各階級の5%までなら体重が増えても良いルール。だが、ウルフはおにぎり28個のせいで100キロ級6%オーバーの体重106キロに……。ウルフは「全選手が柔道着でアップをしている中、一人で減量着を着て、ガンガンにダッシュして、ガンガンにサーキットをして、バーバーに汗かいて」と、アップそっちのけで一人減量に励む羽目になった。ウルフは「1時間でなんとか1.2キロ落としました」「104.8キロでランダム計量をパスできました」と怒涛の1時間を振り返った。
これで思わぬことが起きたそう。減量で体が温まったおかげで、ウルフは試合と同時にかなり良いパフォーマンスを発揮できたという。ウルフは「それで金メダルを獲れたと言っても過言ではないです」と言い切った。
ウルフはこのことから、失敗も成功につながると学んだそう。「柔道人生でたくさん失敗してきました」というウルフだが、それを失敗だけで終わらせず、「成功のかけら」を拾い集めてきた結果、金メダルにつながったと語った。ウルフは「みなさんもそういう方法で栄光を掴んでほしいと思いました」と、失敗はチャンスにつなげられると前向きに訴えてスピーチを締めた。
もしランダム計量でオーバーしていたら失格になり、試合にすら出られなかったというウルフ。「オリンピック柔道で試合に立てないということは、たぶん日本にもいられなくなる(笑)」「柔道界から追放されるくらいの……」と、選手生命すら危なかったと冗談めかして説明した。しかしウルフは「それでパフォーマンスが良くなったから、これからはおにぎり28個絶対食べます」と宣言。スタジオが笑いに包まれていた。