榎木淳弥「東京24区」インタビュー「リアルに描かれているので、大人が見ても楽しめる」
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 2022年1月5日から放送がスタートしたオリジナルTVアニメ「東京24区」。通称「24区」と呼ばれる東京湾に浮かぶ人工島「極東法令外特別地区」が舞台となり、そこで生まれ育った蒼生シュウタ(CV:榎木淳弥)・朱城ラン(CV:内田雄馬)・翠堂コウキ(CV:石川界人)の3人を中心に物語が描かれる。

【動画】アニメ「東京24区」

 メインキャラクターの1人である蒼生シュウタは、パン屋の息子で抜群の運動神経の持ち主。かつて町を守るヒーロー「Mr.24」として活動をしていた過去を持つ。

 本記事では、シュウタ役の榎木淳弥にインタビューを実施。「東京24区」の見どころやアフレコ現場でのエピソードなどについて話を伺った。

「東京24区」のストーリーの印象や、蒼生シュウタを演じる上でのポイントは?

――本作はオリジナル作品となりますが、初めてストーリーや設定を見た時の印象からお聞かせください。

榎木:「24区」という、現代の東京とは異なる独立地区のような舞台があって、「トロッコ問題」のような究極の2択がキーポイントになっている作品なんです。2択なので、どちらの選択肢を選んでも、みんなが幸せになる結末にならない場合もありえます。その中で、2択がいったい誰から出されるのか、登場するキャラクターたちがどのように解決していくのかが気になりましたね。

※「トロッコ問題」とは:多くの人を救うために1人を犠牲にする選択肢を取るか取らないかという倫理的ジレンマを問う思考実験のこと。暴走したトロッコの先に分岐点があり、切り替えないままだと線路上に多くの人がいて轢かれてしまう。切り替えると1人だけが轢かれてしまう場合、どのような選択肢を取るのか問われるケースが基本となる。

――公式サイトのイントロダクションでも「“未来の選択” を迫る」というところが気になりました。そんな本作の世界観についてはいかがでしょうか?

榎木:世界観はリアリティがあるのですが、(通称RGBと呼ばれている)シュウタ・ラン・コウキのメインキャラクターの3人はそれぞれのカラーがありますし、ファンタジー感もあるんです。いろいろなものが混ざっているこの作品独特の空気感があるなと思いましたね。

※RGBとは:メインキャラクターである、シュウタ・ラン・コウキは通称・RGBと呼ばれており、それぞれ光の三原色であるRed(赤)、Green(緑)、Blue(青)がモチーフカラーになっている。

――ニトロプラスの下倉バイオさんが脚本に参加されていたり、豪華スタッフにも注目が集まっていますが、榎木さんが思う本作のアピールポイントはどんなところでしょうか?

榎木:すごく謎が多い作品というところですね。RGBにはチーム感があるわけではなくて、3人それぞれの視点から問題に立ち向かっていくので、単純な善悪では判断できなかったりもするんです。

――そんなメインキャラの1人である蒼生シュウタを演じる上で、こだわったところや気をつけたところは何でしょうか?

榎木:第1話の冒頭が(過去に起きた)火事のシーンから始まるのですが、そのときの経験から、シュウタはナイーブというか後ろ向きになっているので、特に序盤ではその点に気をつけて演じていました。その上で、シュウタは「24区」の中の下町育ちという一面もあるので、後ろ向きにはなっているものの、街のみんなと交流している時のオープンなマインドも意識していましたね。

――ちなみに、榎木さんご自身とシュウタの共通点や、逆に全然違う部分はどんなところですか?

榎木:シュウタは筋トレが好きなキャラクターなんですが、僕はあんまり……。運動が得意ではないので、体を追い込むようなことはしないですね(笑)。

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先の展開が見えないアフレコ現場のエピソードは?

――アフレコはメインの3人でそろって収録していたのでしょうか?

榎木:そうですね、(内田)雄馬くんや(石川)界人くんと3人で録ることが多かったです。

――掛け合いをしていく中で、印象的だったことはどんなことでしょうか?

榎木:けっこう会話のテンポ感が早い作品なので、そこを3人で作っていったことですかね。テンポに乗ってしゃべるには3人がそろっていかないと難しかったりするので。映像上でセリフが重なって進行する箇所もあって、そういう箇所はテストの時は一緒に演じてみて本番では別々に収録することになったりするんですが、テストでテンポ感を掴んでいきました。

――共演されているお2人の印象はいかがでしょうか?

榎木:第1話のアフレコの時、雄馬くんの演じるランはあまり丁寧に喋らないキャラなので、テストの時、口元をちょっと緩めてだらしなくしゃべることを強調して演じていたんです。そこで「ちょっと抑え目にしてみようか」と指示が入ったんですが、1回(個性を)大きく演じてみて調整していくということは大事なことなので、いいなと思いましたね。界人くんはコウキのような役どころは十八番の役だと思うので安心感がありました。

――原作がある作品とは異なり、オリジナル作品だとどのようにして役を掴んでいくものなのでしょうか?

榎木:先の展開の台本がもらえるわけではないので、その時々の展開を読み込んで変えていく感じですね。そこはある意味視聴者の方とも同じ目線でもあるので、楽しんで演じられました。

――最後にファンの方へ、「東京24区」の見どころとメッセージをお願いします。

榎木:カメラワークもアニメではあまり見ないような独特な演出になっていて面白いですし、作風はけっこう生々しいところもあるので、大人の方が見ても楽しめる作品になっていると思います。オリジナル作品ということもあって、誰も先の展開を知らない毎週の放送を新鮮に楽しんでいただけるのではないかなと。謎解きだけではなく、アクションシーンもすごく力が入っていて疾走感もありますので、ぜひよろしくお願いします。

――ありがとうございました!

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衣装/SMACK ENGINEER、COOKMAN
スタイリスト/高橋結
取材・写真・テキスト/kato

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TVアニメ「東京24区」概要

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【CAST】
蒼生シュウタ:榎木淳弥
朱城ラン:内田雄馬
翠堂コウキ:石川界人
翠堂アスミ:石見舞菜香
櫻木まり:牧野由依
きなこ:兎丸七海
黒葛川早紀子:生天目仁美
翠堂豪理:楠 大典
翠堂香苗:大原さやか
クナイ:斉藤壮馬
ヤマモリ:伊丸岡 篤
ラッキー:喜多村英梨
白樺広樹:上田燿司
白樺 梢:日高里菜
筑紫 渉:中村悠一
宍戸花奈:花守ゆみり
進藤 薫:江頭宏哉

【STAFF】
原作:Team 24
監督:津田尚克
ストーリー構成・脚本:下倉バイオ(ニトロプラス)
キャラクター原案:FiFS(曽我部修司・ののかなこ)
キャラクターデザイン:岸田隆宏
総作画監督:高田 晃、伊藤公規、まじろ
副監督:高橋英俊
プロップデザイン:高田 晃
グラフィティデザイン:河原秀樹、添野 恵
美術設定:塩澤良憲
美術監督:春日美波
色彩設計:中島和子
2Dデザイン:久保田 彩
特殊効果:清水彩香
CGディレクター:宮地克明
撮影監督:佐久間悠也
編集:三嶋章紀
音響監督:岩浪美和
音楽:深澤秀行
制作:CloverWorks
※高田 晃、高橋英俊の「高」は、正式にははしごだかの字

【公式HP】https://tokyo24project.com/
【Twitter】https://twitter.com/tokyo24_project

(C)Team24/東京24区プロジェクト

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