12日のABEMA『NewsBAR橋下』の生出演した国民民主党の玉木雄一郎代表が、東京都の小池知事が顧問を務める「都民ファーストの会」との連携について語った。
【映像】橋下徹×国民民主・玉木代表 “都民ファ連携”野党タッグは成功する?
■「政策で一致できるんだったら、組織を一つにするということもありえる」
橋下徹氏に「小池さんとの関係はどうするのか」と尋ねられた玉木代表。「特措法改正の時から、知事の権限をどうするのかと。維新には吉村知事がいるが、うちには知事がいないので、やっぱり現場で執行している声を聞かないと、現実に即した制度が作れないということで、小池知事とも連携をして、“実際どうですか?”とかね。例えば東京の場合、昭和50年以降に保健所の機能が特別区に移っちゃって、実は都にはほとんど権限がないという話も聞いた。それを踏まえて、情報共有が上手くできるよう、特措法に盛り込んだりもした。だから知事、そして与党である都民ファーストの議員の皆さんと連携していくことは、都議会に1議席もない我々にとっては非常に役立つ」。
橋下氏は「東京都は保健所の問題で大混乱したが、やっぱり都と保健所、都と23区の関係があったと思う。ある自民党の議員が、“大阪で都構想なんてやってたら、えらいことになっていたぞ”と、東京と同じような構造になっていたら大変なことになっていたと言っていたが、逆だ。大阪都構想では、都と特別区の関係を整理し直し、保健所が病院の調整までできるようにしようとしていた。東京の場合、中核市が八王子市だけだが、大阪は地方分権の観点から、中核市をどんどん増やし、保健所を移譲しているので病院調整ができて、報告も府との関係でうまくできていて、23区のような脆弱さはない」とコメント。
玉木代表も「そういう地域独自の課題もあるので、まずは政策的な連携を深めていこうと。あくまでも、“政策ありき”だ。政策で一致できるんだったら、選挙協力や、場合によっては組織自体を一緒にするということも出てくるだろうが、政策が一致していないのに連携しようとすれば、それは選挙目的となるし、たくさんの失敗もしてきた。菅前総理が言ったように、オミクロン株対策も、はっきり言って半分以上は“東京問題”だ。これだけの人口が集中している東京をどうコントロールしていくのか。そのための制度改正をどうするのか。そういうことについて、きちんと一致した大義があれば、その後の選挙協力や色んな組織のことも含めて進んでいくと思う。14日には政策当事者同士で集まって、共通政策の中間報告的なものを出そうと思っている。我々は一緒に実現することを先にお示しするのが大事だ」。
■既存の与党・野党という枠組みを超えた組み合わせが起こってもいい
これに橋下氏は「政治評論家や僕らみたいな立場の人間は“政策の一致”と言うが、実際に野党をまとめていこうとしたときに、厳密な一致を求められたらまとまらないじゃないか。その点、自民党の場合、いろんな考えの人がいてものすごく幅が広い。自民党総裁選がまさに典型例で、河野さん、高市さん、岸田さん、野田さんと、誰が絵を描いたのかな?というぐらい、全てを引き込んでしまうような幅の広さを見せたし、幅は広いけれど最後は勝った人のところでやっていく。野党も一つの党になるのが難しいのであれば、各派閥みたいな感じで切磋琢磨しながら勢力を大きくしていき、最後は“くやしいけれど、ここの派閥がトップになるなら”と、多数決でトップを決めていけばいいと思うし、そこまで厳密な一致にこだわっていてはいけないんじゃないか」と指摘した。
玉木代表は「今は多元的・多党的な民主主義を追求する過渡期だと思っているし、2009年のような政権交代もすぐには難しいと思う。その意味では、与党も入れた多党主義、様々な組み合わせが政策トピックによって決まっていくという柔軟性も必要なのかなと思っている。例えば有事のようななことが起こった時に、国内で安全保障政策がバラバラに分かれていていいのかみたいな。もちろん、大政翼賛会的になってしまってダメだというのがあるが、何かを成し遂げるために、既存の与党・野党という枠組みを超えた組み合わせがその都度起こっても私はいいと思う」と話していた。(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)