12日深夜、『カンニング竹山の土曜The NIGHT』(ABEMA)が放送され、ウイグルの強制収容所でおこなわれている行為について、内部を見たという女性が告発をした。
この日は北京五輪の影で現在も続いているという中国共産党によるウイグル人弾圧問題を扱う特集の第4弾で、ゲストに事情を知るウイグル人関係者らを招き話を聞いた。
【動画】SNS動画で見るウイグル人弾圧の様子(1時間31分30秒頃~)
オランダからのリモート取材に応じたのはケリビヌル・シディクさん。もともとウイグル自治区で小学校の教師をしていたが、2017年から強制収容所で中国語を教えることを強制されたと語る。
シディクさんによれば強制収容所は電気柵と高い塀で囲まれてまるで刑務所のようで、武装警察と武器を持った軍人たちに厳重に守られており、ウイグル人たちは狭い部屋に30名~40名が押し込まれ、コンクリートの床の上で寝させられていたという。
1日の食事は「中華饅頭1個とお粥一杯のみ」で、手足は鉄の鎖でつながれて、教室へは鉄のチェーンのゲートをくぐる必要があった。教室には机がなく、低い椅子に手錠と足かせをされて下を向いて座っており、授業中には大人たちが泣いている声が聞こえたが、シディクさんは直視することができなかったという。
毎日中国共産党を称賛する歌と中国国歌を歌わせられる彼らを、警察官たちは常に拷問。授業中、昼休み、深夜に番号で呼ばれた収容者は連れていかれ、拷問に耐えきれなくなった彼らの叫び声が建物中に響いたという。
拷問の内容として「電流が流れる電気帽子」「電流が流れる電気手袋」「収容者を殴る電気棒」「電流が流れる電気椅子」といったものがあり、健康な者は工場で強制労働を強いられたり、臓器提供者として臓器を強制的に摘出されるといった話も聞いたことを告白した。
半年後には女性専用の収容所に移されて中国語の教師を務めたシディクさん。収容されている女性のほとんどが18歳から40歳で、全員髪の毛を切られ坊主頭で、灰色の囚人服を着させられていたそう。囚人番号が5桁まであったため、シディクさんは「1万人以上収容されていたと思います」と推察した。
また、彼女たちは毎週何かの注射を打たれ、生理を止める薬を飲まされていたそう。薬の影響 で逆に生理が止まらなくなってしまい、大量出血により死亡した20歳前後の女性の死体が運ばれるのも見たという。
シディクさんはほかにも収容者が筆舌に尽くしがたい行為を受けていたことを証言。スタジオにいたゲストの1人、レイハンさんは話を聞きながら何度も涙をぬぐっていた。
女性収容所に6か月いる予定だったというシディクさんだったが、あまりの残酷さに精神的なダメージを受け3か月で辞めることに。そのときも「収容所で見たことを誰にも言うな」という脅迫を受けたそう。
VTRが終わると竹山は「(シディクさんは)CNNに証言をなさっております。世界ウイグル会議というのがあるんですけれども、そちらでも証言をされた方ということで、我々も取材をさせてもらった」と、今回の取材に至った経緯を説明した。