極貧生活を送っていた芸人の「理不尽を飲み込む」という教訓に共感した菊地亜美が、「16年間、給料上げてほしいとか、車がつかないとか、一切言わなかった」と自身の過去を振り返った。
3月2日、テレビ朝日とABEMAが共同制作する「“ネオバズ”水曜日『2分59秒』」#21が放送。タレント・菊地亜美が、売れてきてからも事務所に待遇改善を求めたことが一切ないと明かした。
この番組は、「人間の集中力は3分しか持たない」という仮説のもと、制限時間2分59秒内で、各界のゲストたちがズバズバ世間に訴えかけるスピーチバラエティ。MCは千原ジュニア、日向坂46・佐々木久美。
この日は、「私たちとんでもない貧乏でしたSP」の第二弾。極貧時代を過ごしたきつね・大津広次は、自分の母親のたくましさから得た教訓をスピーチした。
大津の父親は、経営していた会社をつぶして約3億円の借金を残し失踪。しかし母親が借金取りに立ち向かうほどたくましく、「度胸のあるおばさん」と評価されて、次第に借金取りの人と仲良しに。大津が子供の頃には、黒塗りのベンツでキャンプに連れて行ってもらったこともあるという。大津はそんな母親から学んで、「理不尽を飲み込んだら、いい生活が待っている」と信じるようになったそう。
大津は「若手芸人は給料に不満があると思う」と安月給の若手に呼びかけ、楽屋の部屋割や新幹線の座席の取り方においてマネージャーの方が高待遇だとしても、「僕らは怒らない。仕事もらっているのはマネージャーからだから」「それを体現したのが母親。理不尽を飲み込んでこそ。大事なことです」と訴えた。ちなみに現在、母親は再婚して一気に超大金持ちに。大豪邸で優雅に暮らしているという。
大津のスピーチを聞いた菊地は、16年の芸歴を通じて感じたことに重ね合わせ、深く共感。「16年間、給料上げてほしいとか、車がつかないとか、一切言わなかった」と、待遇を嘆いたことがないと明かした。
自分にはない送迎車が後輩につき、「ん?」と思ったことはあるが、「30歳ぐらいになったら言おうかな、と思っていたら、周りがどんどん辞めていって、勝手に押し出されて、良い待遇になっていった」「耐え抜くというか、ストレス溜まっているってほどじゃないけど、言わないで待つことがいいんだなって」と、事務所にも悪い印象を与えず円満に大事にされるようになったと説明した。ちなみに周りのアイドルたちは、ちょっとブレイクすると「車つけてほしい」「給料上げてほしい」と言い合っていたという。
ジュニアは「アイドルの子ってそんなん言ってんねんな」とビックリ。そして「俺は現場から現場、マネージャー2人乗っけてくんねんで?」と明かした。大物タレントなのに自ら運転、しかもマネージャーを同乗させていると説明され、他の出演者はさらに驚き。菊地は「アイドルじゃなくても、全体的にね」と、業界に流れる空気に言及していた。