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 「まるで中学のダチみたいな感覚」。ここまでフィーリングがピタリと一致したことに一番驚いているのは本人たちだったりする。青春アウトロー映画『ツーアウトフルベース』(3月25日公開・藤澤浩和監督作)で初共演した阿部顕嵐板垣瑞生は、お世辞も冗談も抜きにして、出会った瞬間からビビビッ!と来るものがあったようだ。撮影から約半年経過した現在も2人で銭湯に行ったり、自宅に遊びに行ったり、その関係性は劇中で演じたイチ(阿部)とハチ(板垣)という腐れ縁的親友コンビとイコールか、それ以上のものがある。しかもお互いが青春時代に熱中していたモノも実は似ているという偶然の一致も!? 「お互いの“スタンド”になる!」という妄想まで飛び出した、阿部&板垣の仲の良さはどこから来ているのか。

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映画『ツーアウトフルベース』より

 阿部にとって『ツーアウトフルベース』は映画初主演作。しかも板垣とは初顔合わせ。当然緊張はあるはずだ。しかしクランクインの撮影ですべてが吹き飛んだという。阿部は「僕らがイチとハチの関係性を瞬時に作れたのは、藤澤監督をはじめとしたスタッフの方々が、自由に演じる僕らの姿を受け止めてくださったからです。現場には映画作りに対する熱が溢れていて、瑞生とはリハーサルの段階からどんどんお互いの芝居を重ねていって、すぐに歯車が合った気がする」と技術力と応用力の高いスタッフ・キャストに感謝する。

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 板垣も「僕らが思うまま感じるまま自由に演じると、藤澤監督も“それいいね!”と僕らのテンションに合わせてカット割りや画作りをフレキシブルに変えてくれるださいました。イチとハチは決められたことに従うような二人ではないので、それに見合うような自由度の高い現場を作ってくださった藤澤監督には感謝しかありません」と藤澤監督の懐の大きさに感激しきりだ。

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 手応えしかない現場を“親友”として駆け抜けた。カメラの外でもその関係性が続くのは想像に難くない。「この映画の撮影後に瑞生が7ORDERのライブに来てくれて、自宅にも遊びに来てくれました。最後は俺の革ジャンを着て帰ろうとしたりして!」と思い出し笑いの阿部に、板垣は「ただの泥棒だね!」と破顔しながら「ライブ後に一目会ってそのまま帰ればいいかなと思っていたのに、気づいたら顕嵐の自宅に長時間お邪魔していました」と肩をすぼめる。自宅で何をしていたのか気になるところだが、二人は示し合わせたように「それは…内緒!」とケラケラ笑いながら、板垣が「僕たちが揃うと話が尽きない。まるで中学のダチみたいな感覚」と無邪気な関係性を伺わせる。

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 必然的に距離が近づく「高校時代からの親友」という役柄上の設定が撮影中にあったとはいえども、固い絆を結んだ要素はほかにもありそうだ。同じエンタメ界にいながらも、少し境遇ジャンルの異なる二人を引き付けたものとは?

 阿部は「気さくに誰とでも喋れるし、根っこの部分が真面目というところは共通点。僕は真面目だけれどその真面目さが表面に出るのは嫌だと思うタイプで、それは瑞生にも当てはまると思う。すべてが一緒ではなく、似ている塩梅が絶妙というところもいい」と分析すると、板垣も「自分の意見や価値観を押し付けることも変に強要することもせず、否定的な言葉を相手に言わない。お互いがお互いを尊重してリスペクトしている」と表面的な好意ではないと説明する。

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 自堕落に生きるイチとハチの過去には、プロ入りを目指して白球を追いかけていた眩しい青春時代があった。阿部に学生時代に熱中していたものを聞くと「16歳の頃はチェスにハマっていました。チェスの馬の駒などのクールなビジュアルに惹かれて“これがプレイできたら超カッコいい!”と勉強していました。でもまったく強くなれず…。周囲にはチェスのことは内緒にしていました。なんだか恥ずかしくて」と照れ笑い。

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 すると板垣は「同じ思考だ!」と驚きの声をあげて「というのも僕が学生時代に熱中していたのは将棋だからです」と告白。阿部も「マジか!?日本と西洋の違いはあるけれど、ジャンル的には同じ!」とビックリ仰天。板垣は「将棋アプリで腕を磨いた結果、僕はすごく強くなりました。もはや勝つのが当たり前だったので『王手』も至極冷静に普通の事のように指していました。相手が誰であろうと礼儀として手加減はしません!」とかなりの腕前だと自負している。

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 まさかの青春時代からの似た者同士。ならば期待したい、阿部&板垣の再共演を。するとお互いがお互いを好き過ぎるのか、板垣が「敵同士とかは…嫌だなあ」とポツリというと、阿部も「対となるような性格や役割がいい。それでいてハートフルな物語で最後は二人仲良く暮らす」と提案。板垣は妄想をさらに広げ「ジョジョ的なコンビもいいかも!僕がスタンド使いで、そのスタンドが顕嵐。背後霊的に顕嵐がいるけれど、あるきっかけでそれが逆になったりして」と盛り上がると、阿部も乗り気で「ジョジョ的な設定でありながら、それでいてハートフルな物語がいいなあ」と新ジャンルでの再会に期待を込めていた。

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 なお、阿部顕嵐が出演する『ヒプノシスマイク≪2ndD.R.B≫』、板垣瑞生が出演するABEMAオリジナルドラマ『1ページの恋』『ブラックシンデレラ』はABEMAにて配信中。

取材・テキスト:石井隼人、撮影:You Ishii

映画『ツーアウトフルベース』

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 かつてはプロ入りが期待されるほどの高校球児だった「イチ」と「ハチ」。甲子園出場が決まり、明るい未来が待っているはずだったが、部内で起こった不祥事により出場が取り消されてしまい、そこからふたりの転落人生がはじまった…。10年後、薬物に溺れ堕落した生活を送っていたふたりは、ひょんなことから町のヤクザに因縁をつけられ、ヤクザと不良グループによる血みどろの抗争に巻き込まれていく。まさに絶体絶命な状況に追い込まれるふたり。思い出すのは10年前の甲子園が決まったあの日のマウンド。二死満塁。ふたりはこの状況を打開できるのか?そして止まってしまっている人生の歯車をもう一度動かすことができるのか…。

©2022「ツーアウトフルベース」製作委員会

2022年3月25日(金) 全国公開

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ヒプノシスマイク≪2ndD.R.B≫
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