先月31日、第94回春の全国高校野球センバツ大会は、大阪桐蔭が圧倒的な力を見せつけて4年ぶり4度目の優勝で幕を閉じた。その一方で“越境入学”の是非を巡る意見が一部で聞かれることについて、モデルでタレントのゆきぽよが「努力を叩きに変える風潮は良くない」と述べ、苦言を呈した。
大阪桐蔭の勝ちっぷりは見事だった。準々決勝の市立和歌山戦は17-0、準決勝の国学院久我山との対戦では13-4、決勝の近江戦でも勢いはとどまることを知らず、18-1の二桁得点で全国の頂点に駆け上がった。
大阪桐蔭のベンチ入りメンバー18人のうち、大阪出身選手はわずか4人。残りは全国から集まった実力者である。そうした実態にネットでは「全国からうまい選手を集めれば勝つのは当然」「もはや県代表が集まる甲子園ではない」「県外部員の数を制限すべき」などとする声が上がっていることも事実だ。
こうした声に高校野球に詳しいライターのチャッピー加藤さんは「越境の制限を使ったところで抜け道はいくらでもあるのであまり効果はない」と越境制限に懐疑的な見解を示す。さらに加藤さんは「育成システムが優れたところが勝つから結局同じことになる。大阪桐蔭が勝つことになる」とも続けた。
また加藤さんは大阪桐蔭に確立されている育成ノウハウについても言及。「入った子たちを全寮制でちゃんと育てている。他の学校と違うのは、3年生が普通いたら1年生ってずっとお世話するのが当たり前。でもそういうことは一切やらせず、自分でやらなきゃいけないということをやっている。ちゃんと勉強もやらせてから学校を終えて、3時から9時までみっちり練習する。だから彼らは勉強もできる。ちゃんと育てているというのが、今回の結果になっている。他所から強い子ばかり集めて勝ったということではない。枷を作るよりは大阪桐蔭はなぜ強いのかを分析して、メソッドがあるなら真似て、さらに上回るようなメソッドを考えるのが本当の形ではないか」と述べた。
この件についてスピードワゴンの井戸田潤は「大阪桐蔭の中でももちろん競争はある。選手たちはその中で勝ち上がっている。今の時代に越境入学がダメと言っている意味が分からない」と首をひねった。するとモデルでタレントのゆきぽよは「努力をすべて叩きに変える風潮は良くない流れ。早くこうした流れが無くなればいい」と苦言を呈した。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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