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 TOCCOこと旦那さん、長男ジュマ君、長女ララちゃんとの日常生活を、軽快なテンションでつづる松嶋尚美さんのブログ。2021年12月から、松嶋さんのお母さんである「おばあちゃん」が仲間入りしました。

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 脚の悪いおばあちゃんと同居するようになって起きた子どもたちの変化や、ご自身の気付きなど、介護が生活の一部になった松嶋家について聞きました。

■ケアマネさんに引き出してもらった”介護される側”の本音

ーー12月の、「おばあちゃん」との同居について書いたブログへの反響がとても大きかったんです。松嶋さんのお母さまはどんな方なのか、改めて教えてください。

 え!ほんと!?意外なところで話題になっていて嬉しいです!

 おばあちゃんは大阪の人らしくチャキチャキとした感じで、負けず嫌い。ちょっと口も悪い(笑)。母子家庭だったこともあって、厳しくも優しい人ですね。

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ーー同居するきっかけは何かあったんですか?

 大阪に住んでいる頃、変形性膝関節症が悪化して、脚の痛みを訴えることが多くなった時期があったんです。歩けるけど痛みがあるし、痛み止めを飲むと腎臓に負担もかかる……というので、手術をしました。

 術後、脚の痛みはなくなったものの、転ばないように細心の注意が必要だということになり妹の子どもが一緒に住み、お世話をしてくれてたんです。

 でも、一対一だとどうしてもフォローしきれない部分がでてきて……。悩んでいたら、旦那の一声。

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ーー え!旦那さんからの提案だったんですか?

 そうなの!子ども達も賛成してくれたんですが、最初はおばあちゃんが乗り気じゃなかった(笑)

 雰囲気を掴んでもらうために1週間くらい東京で一緒に生活してみても、やっぱり少ししたら大阪に戻ると言われてしまいました。

 でも戻ってみたら、今度は体調崩して入院ということになって……。

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 その後、大阪で担当してくれてるケアマネ(ケアマネージャー)さんの力を借りて、私たちと住むことについての本音を聞き出してもらったら、「大阪にいる孫や犬のことは気になるけど、東京にいるのも気楽で良かった」と言ってたそうで。

 嫌じゃないならぜひ!と同居に至りました。

ーー 同居が始まってすぐ引っ越しもされたようで。

 そうそう!最初の家はブログにもあった通り、階段のみのマンションで3階。

 最初は、心配になるくらい息も切れて、踊り場で一度休まないと進めなかったんです。

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 子どもたちが折りたたみ椅子や水を持って踊り場までいってケアしてくれて、やっと上がってこれるみたいな感じでした。

 その後は少しずつ慣れていったものの、やっぱり脚や心臓は心配で……。

 お医者さんにも「できればエレベーターつきか1階に」と言われていたので、引越しを決意しました。

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■知識がなくて困った!驚きの連続だったお金の問題

ーー同居して約3カ月がたったわけですが、苦労したことは?

 高齢者と暮らす上での知識がないことが一番困りましたね。

 突然「高齢者福祉制度」や「高齢者保険」って言われてもよくわからなかったし、保険料や医療費は想像以上にかかる!

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 住んでいる地区によってサポート内容が違うことも初めて知りました。

ーーそういう疑問はどうやって解消していったんですか?

 全部自分でやらなきゃいけないのかと思っていたんですが、担当のケアマネさんに救われました。

 「おばあちゃんにとって何がベストか」という軸をブラさずにアドバイスいただけるので本当に助かっています。

 デイケアに入るのも、ケアマネさんを通すんですよ。知ってました?

 私、私立の学校みたいにいろいろ見学しに行って決めるのかと思ってました(笑)。

「自然な距離感はあえて詰めない」同居で大切にしていること

ーーおばあちゃんは普段どんな風に過ごしています?

 今思うと、最初の頃はお互いぎこちない感じもありましたね。子どもたちもちょっと気を使って一緒に遊ぶ部分があったかなと。

 でも今では、子どもたちは自分たちの宿題をやったり旦那はケータイいじったり、私はキッチンにいたりする家族の風景の中に自然と入っています。

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 というのも、「何でもやってあげることは愛ではないんだよ」ってアドバイスをもらったことがあるからなんです。

 手先を動かすのも、箸を使うのも、魚の骨どうしようって考えることもおばあちゃんにとって大事なことだから。

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ーー適切な距離感って大事ですよね。おばあちゃんは、デイケアにも行っているんですよね?

 知らない土地で、知らない人に囲まれて、一日過ごすのは辛いかなと思って提案していなかったんですが、本人が「友達と喋るほうが気楽だし、あんたらの負担になる時間が減ると嬉しいから行きたい」って。

 最初は体調のことも考えて「MAXでも週4回くらいかな……」と想定していたんですが、いざ本人に頻度を相談してみたら「4回がいい!」って。(笑)

 おばあちゃん的にも、そのくらいのほうが生活のバランスが良いみたいです。ゲームや体操をしたり、ときにはカラオケもしたりしてるみたい。

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ーーお子さまはおばあちゃんと暮らし始めてどんな感じですか?

 これがすごくて、子どもたちが少し自立したんです!今までは、宿題やるときもトイレも一緒にという甘えたな部分があったんですが、同居が始まって私が手を離せない瞬間が出てくると、それぞれができることを自発的にしてくれるように。

 おばあちゃんが家にいる=誰かがトイレの介助をする必要があるということを認識していて、兄妹がトイレ同盟(?)を組んで積極的にお手伝いしてるんです。

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 デイケアというものがよくわかってないから「おばあちゃん保育所どうだった?」って話かけたりしてね(笑)。

 外食するときも、車から降りる時に一人は車椅子の準備、一人はレストランに車椅子で入れるか確認しに走っていってくれたり。

 おばあちゃんも、「あれ取ってきて」みたいな旦那には頼みにくいちょっとした用事が孫には言いやすいみたいで。頼りにしているみたい。

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ーー同居を提案した旦那さんはどうですか?

 自然体ながら、おばあちゃんを大切にしてくれているのが伝わってきます。私が食器を洗ってる時もリビングから「ばあちゃん調子どう?薬飲んだ?飲んでないなら飲もうか!」って話しかけてくれている声が聞こえてくるんです。

ーーご家族の連携が素晴らしいですね!

 本当に!家族が自発的にサポートしてくれるので、「私ばっかりやってる」みたいなケチンボ根性が生まれなくてすんでいます(笑)。

 「全部自分でやらなきゃ」っていうのは思い込みでした。

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■お互いのしんどさこそオープンに

ーーおばあちゃんとの関係性をよく保つ上で、気をつけていることなどあれば教えてください。

 介護職についている妹の子どもからも言われましたが、我慢しすぎないこと。

 例えば、デイケアにいきたくないと言われたとしても「ずっと一緒にいるより1日はデイケアに行って欲しい」とか「その時間で自分の用事を済まして他に一緒に過ごす時間を作りたい」って伝えることが大事だよと。

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 お互いのしんどさをオープンにして共有することが、良い関係を維持していける一つのポイントだと思います。

ーーでは、同じように介護に向き合っている読者に一言お願いします。

 介護は、ほとんどの人に訪れることだと思うんです。時には大変なこともあるだろうけど、1人より2人、2人より3人みたいな感じで、話できる相手や相談できる相手をみつけて、一緒にがんばりましょう

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松嶋尚美『2022/02/26』
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