“日本最大級”渋谷のハプニングバー摘発 “超厳戒態勢”だった店側、室内なのに公然わいせつとほう助の疑い? 背景を解説
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 8日、東京・渋谷区のビルで“日本最大級”をうたうハプニングバーが摘発され、経営者の男ら10人が逮捕された。

【映像】“日本最大級”渋谷ハプニングバー摘発の背景

 ハプニングバー「眠れる森の美女」の経営者・廣瀬理基容疑者(40)ら10人は7日深夜、客同士が他の客の前でわいせつな行為をする場所を提供した疑いなどが持たれている。警視庁によると、廣瀬容疑者は、表向きは飲食店として営業する一方で、「日本最大級のハプニングバー」をうたい、マジックミラーを設置した部屋などを提供していた。

 同店は“超厳戒態勢”を取っていたというが、なぜ摘発に至ったのか。背景や経緯について、テレビ朝日社会部・警視庁クラブの藤原妃奈子記者が解説する。

Q.「眠れる森の美女」はどのようなかたちで運営されていた?
 表向きは「深夜に酒類を提供する飲食店」の届け出で、バーを装って営業していた。ただ、実際には、建物の中はマジックミラー付きのプレイルーム、SM部屋などを備えていて、バーに集った客同士が、いわゆる“ハプニングでわいせつ行為をする”という形態になっている。

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 営業時間は、15時から19時が「デイタイム」、19時から翌朝までが「オールタイム」となっている。会員制で、入会金は男性が7000円、女性が2000円、カップルが9000円。入店料金は、女性はいつでも無料。男性はデイタイムが8000円、オールタイムが1万7000円。カップルはデイタイムが2000円、オールタイムは8000円となっている。

Q.摘発当時の様子は?
 7日の深夜に警視庁・保安課の捜査員が踏み込んだ際には、約70人の男女がいた。6割は男性で、20代~30代が9割。GW中は「ローション水鉄砲」のイベントが行われていた。

 ちなみに、この店は年中無休。店側は“日本最大級”をうたっていたが、地下1階から3階までビル1棟がハプニングバーとなっているのは「類を見ない」と話す捜査員もいた。廣瀬容疑者が2020年10月から経営しているとされていて、これまでに5億4450万円以上を売り上げたと警視庁はみている。

Q.捜査員は店舗の営業中に踏み込んだ? 店側のチェック体制は?
 店側は相当警戒して、厳しいチェック体制を敷いていたという。入り口は二重扉で、入る時にはインターホン。受付では健康保険証、免許証など顔写真付きの身分証、会員の場合は会員証の提示を求めていた。さらに、店外には複数の防犯カメラが付いていて、警察の摘発を警戒していた店だということだ。

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Q.それだけ“超厳戒態勢”だった中、なぜ摘発できた?
 1年前に警視庁に情報提供があり、捜査に乗り出した。コロナで客があまり入らない、捜査員の感染の危険などの情勢もある中、慎重に内偵捜査を行って、今回の摘発に至った。詳しい捜査の手法は明らかにされていない。

Q.今回の逮捕容疑は「公然わいせつ」と「ほう助」ということだが、野外ではなくて室内では?
 今回逮捕されたのが、公然わいせつの疑いで逮捕された客の男女と、店側の経営者と従業員ら計10人。現行犯逮捕された性行為中の男女は個室にいたが、なぜ公然わいせつなのか。実は部屋の周りにマジックミラーの小窓がついていて、そこから別の客が覗けるようになっていた。バーに客として訪れていたとしても、そこに集まっているのは「不特定多数」の客なので、店の中であっても公然わいせつが成立する。

Q.つまり、客側も逮捕される可能性があると。
 法的に「ハプニングバー」が定義されているわけではない。ハプニングバーに行ったとしても、わいせつな行為をしなければ問題はないが、一方で「ハプニングバーはそういうことをする場所」という考え方もあると思う。ハプニングバーをうたっていても公然わいせつが行われていなければ問題はないので、「摘発されなければよい」という考え方で営業を続けている店もあると思われる。

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 警察の捜査では、「証拠」というものが非常に重要になってくる。中の様子が録音・録画されていれば証拠になって摘発につながるが、この店はそれらを禁止にするなど警戒していた。そうなると、現行犯でないと逮捕できないということはあったと思う。

Q.今回を機に、ハプニングバーの摘発は今後増えていく?
 今回はハプニングバーだったが、違法風俗店などは摘発されても経営者と店の名前を変えてまた営業するケースも多く、警戒を続ける必要がある。警視庁は「眠れる森の美女」の営業停止の行政処分も検討しているという。ハプニングバーの情報はほかにもあるということで、違法店舗の取り締まりを強化するということだ。(ABEMA NEWSより)

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