BACKSTAGE TALK #34 98jams（eyden / TOME / kiddy / 1ich paddy / DJ NAOYA / DJ Taiga）
ABEMAMIX出演の合間に、HIPHOPライター MINORI がアーティストにインタビューを実施！
ココでしか聞けないBACKSTAGE TALKをお届けします！
ー98jamsのみなさんが6人全員揃ったインタビューって中々ないと思うのですが、珍しいですか？
eyden：これが初めてですね。
【映像】98jams ABEMAMIXライブパフォーマンス
ーそもそも、この6人はどうやって出会ったのでしょうか。
eyden：出会いは千葉のLOOM LOUNGEっていうクラブで遊んでて、そこで普通に会ったっていう感じです。そのとき既に自分とtomeの二人はラップしてましたね。
kiddy：自分たちはラップを始めてまだ3年ぐらいです。結構最近ですね。
ーでは、みなさんがラップやDJを始めた、プレイヤーになったきっかけは、なんだったんでしょうか？
NAOYA：自分は地元の先輩に誘われて始めました。
TAIGA：自分はNAOYAから誘われて始めましたね。
NAOYA：もともとTAIGAとは知り合いだったんです。俺とTAIGAとMCのtomeは地元が同じで、中学校からずっと一緒で。
1inch paddy：自分はそのメンバーと大学の友達でした。
kiddy：で、自分は1inch paddyの高校の友達でした。
tome：その流れでこのメンバーが繋がって、LOOMに連れて来て。みたいな流れで6人が知り合いました。
eyden：俺とtomeはNAOYAと今のマネージャーが主催しているイベントで初めてライブしなよっていう話になって、ラップを書いてみようということになりましたね。
ーいきなりライブなんですね。
eyden：そうですね。いきなりライブですね。でも意外といけるな、っていう感覚でした。
ーちなみに、みなさんがラップやDJを始めたときに影響を受けたアーティストとかっていらっしゃったりするんですか？
eyden：沖縄出身のReversiさんっていうMCの方がいるんですけど、自分はその人に初めてLOOM LOUNGEに連れていってもらって、そこからすぐ通い始めて。
自分がプレイヤーとしての意識をし始めたのはそこぐらいからですね。
tome：自分はもともと遊びでフリースタイルとかしてました。影響を受けたのはAK-69さんとか般若さんとか。音楽を聴くうちに仲間内でもUSのラップを結構聴くようになって。
特に影響を受けたのは、Playboi Cartiの"Magnolia"。今でもめちゃくちゃ聴いてますね。
ー音楽ストリーミングサービスに「98jams」名義でリリースされた作品は、現状では新曲の1曲のみですが、それ以前にSound Cloudに数曲あげられてますよね。個人的にすごく好きな曲なんですが、あの曲たちはいつごろ制作されたものなのでしょうか？
NAOYA：あれはもう、ラップ始めて半年とかでできたやつだよね。曲が出来たらすぐ上げて、みたいな流れで。
eyden：そうですね。確かコロナが流行り始めたころだったと思います。最初の半年はそんな感じでやってたんですけど、途中から出さなくなったんですよね。
コロナでなにも出来なかったときに作ってましたね。
ーそう考えると、クルー結成してまもなくの時期と、コロナウイルスが流行り始めた時期がちょうど被っていると思うんですけど、活動が思うように行かなかったり、苦労したことはありましたか？
tome：LOOMも開いてなかったしライブももちろんできなかったので、本当にはじめの頃が一番つらかったよね。イベントも一切やってなかったし。千葉市自体がほぼロックダウンみたいな感じだったので、活動自体がどうしても難しいって感じでしたね。
eyden：いろんなところにライブに行かせてもらえるようになったのは、本当にここ最近です。
ー先日クルーとしてリリースされた新曲“LOYAL”を聴かせていただいたんですが、レイドバックした雰囲気の中に少し不穏な要素がある、西海岸っぽさを感じました。
98jamsの拠点である千葉県・袖ヶ浦は日本のカリフォルニアとも言われているそうですが、地元の雰囲気と楽曲の雰囲気でなにか関係してるんでしょうか。
eyden：それはもしかしたらたまたまかもしれないですね。（笑）
NAOYA：でも、もともとeydenは特に最近のウェッサイが好きなので、それも関係あると思います。
ーなるほど、ちょっと考えすぎましたね。（笑）では、千葉の現在のヒップホップ・シーンってどんな感じなんでしょうか？
NAOYA：最近若い子がめっちゃ増えてますね。自分らが始めたときは、お兄さんお姉さんくらいの世代の人たちしかいなくて。最近年下の子たちが増えてきた感じです。
eyden：同世代もいるけど、本当に数えるくらいですね。
ー同世代が少ないということは、LOOM以外で普通に遊んでるときも、基本はクルーで一緒に過ごすことが多いんですか？
eyden：本当にずっと一緒。毎日一緒にいるよね。クラブ行って、帰ってくるのも結局同じ場所だし。「次なんだっけ」って言って移動する先も結局だいたい同じなので。
何から何まで一緒ですねいつも。
ーそうなんですね。みなさんの家も近いんですか？それとも一緒に暮らされてる？
eyden：地元はバラバラなんですよ。だから基本はLOOMで集合って感じで。今は袖ヶ浦にある俺の仕事場の上がクルーの拠点になってます。いつもそこに集まってますね。
ー制作はいつもどのようにされてるんですか？
tome：その場でセッションして作るというよりは、作ったものを持っていって、「どうだった？」みたいに意見を聞く感じです。
NAOYA：ビートを探して、そのビートを元にリリックを考えてくる感じ。
eyden：前は普段からリリックを書き溜めてたんですけど、最近忙しくて書けてないですね。
tome：俺はその都度、やらなきゃってときに書き溜めておく感じですね。溜まったらスタジオに行って、録音して。昔のリリックも残してあるので、そこから引っ張ってくることもありますね。
eyden：でも基本、メンバーは各々自由に作ってます。
ーそうなんですね。クルーの中の大きな変化で言うと、eydenさんが「ラップスタア誕生」で優勝されたのが去年ですよね。その時点でラップを始めて2年くらいですかね？
eyden：そうですね。だいたい2年経たないぐらいですね。
ーラップスターのドキュメンタリーの中でもクルーのみなさんが感想を言い合ったりする場面が出てきましたが、eydenさんが優勝したことによって、クルーとしても大きく影響はありましたか？
eyden：ライブも増えたし、全体的にいい感じっすね。クルーみんなで出るライブ以外にも、俺とバックDJのNAOYAとかTAIGAで一緒に地方に行くことも増えました。
ーなるほど。ではクルーのみなさんはeydenさんが優勝されたことで、なにか心境や環境に変わった面はありますか？例えば、モチベーションに変化が生まれたり…。
tome：まず、ステージが変わったなって。eydenが優勝して、クルーの中の一人が、売れてるラッパーに名乗りを上げたというか。
メンバーがそういうフィールドに立ったってことは、自分もそのレベルまで一気に引き上げないといけないっていうプレッシャーもあるんですけど、やっぱりそこを通らないとクルーとして強くならない。
kiddy：見られることが圧倒的に多くなったんで、しっかりやらないとと思いますし、あまり下手なことはできないなと思ってます。
98jams「"ラップスタア誕生"でeydenが優勝して、自分もそのレベルまで一気に引き上げないといけないっていうプレッシャーもある。そこを通らないとクルーとして強くならない」
TAIGA：eydenと一緒に地方のライブにも行くんですけど、全然違いますね。箱によっても違います。でも一番の心境の変化は、eydenのバックDJとして堂々としていられるようになったことです。
NAOYA：ミスできないですよね。タイミングを間違えて曲掛けたり、簡単にはできないです。
ーそうなんですね。知名度がそれだけ急に変化すると、確かにメンバーの方のプレッシャーは生まれるかもしれませんね。クルーでこれから先、新しい曲やアルバムを出す予定などはあるんでしょうか？
eyden：俺はシングルを出しつつ、クルーのアルバムも出せたらいいなと思ってるっすね。tomeも今EPとか作ってるんで。
tome：そうですね。実は今ソロのEPを作ってます。クルーの作品も作りたいですね。今年中に出せたらいいなという感じです。
ークルー全体のこれからの目標みたいなものってありますか？
eyden：音楽だけで飯食いたいっすね。
tome：クルーのみんなとずっと一緒にいるためにも、まずはお金を稼ぎたいです。
