2011年から2019年まで放送されていた「BAZOOKA!!!」がABEMAで復活!6月4日より放送がスタートしている。「BAZOOKA!!!」は、「高校生RAP選手権」「地下クイズ王決定戦」「放送NG演芸」といった斬新な企画を届けてきた“社会派ドキュメントバラエティ”。バンド「ジェニーハイ」誕生のきっかけにもなった伝説的な番組だ。
小籔千豊、野性爆弾・くっきー!、中嶋イッキュウ、平本蓮ら個性的なMC・レギュラーメンバー陣に名を連ねるのが、水原希子。モデル、女優としてはもちろん、クリエイターとして情報発信している水原が、MCとしてさらにスタジオを盛り上げる。番組の見どころや今後の展望など話を聞いた。
自由の象徴というか、多様性のある番組
――『BAZOOKA!!!』のMCに選ばれた際のお気持ちはどうでしたか?
収録した時に、「こんなにちゃんとしたMCの立ち位置だったんだ!」って驚きました(笑)。お話をいただいた時は、すごく楽しそうだなと思いました。以前の『BAZOOKA!!!』に、仲の良いモデルの子たちが出ていたので気になっていましたし、普通のテレビで出来ないことをやっていて面白い番組だなと思っていました。色々な方が登場しますが、自由の象徴というか、多様性がある番組なので、私に何が出来るか分からないけれど頑張りたいです。
――以前の『BAZOOKA!!!』をご存じだったのですね!印象に残っている方や企画はありますか?
アメリカで刑務所に入っていた方のお話(アメリカ極悪刑務所を生き抜いた日本人)です。見た目はカッコ良くてオシャレな方なのですが、FBIに拘束されて…とかそんな事あるんだ?!というお話ばかりで驚いたことを覚えています。
――本当にすごい方が続々と登場しますよね。
テレビでは観られないようなトピックがたくさん出てきますよね。もっと掘り下げていきたくなる、発見がたくさんある番組だと思います。
――実際に収録して楽しめましたか?
楽しかったです!今日は「地下クイズ王決定戦」の収録で、「絶対一問も当てられない…」と思っていたのですが、ダメもとで回答したのが当たって! みんなが間違えた後に当たったのが特に嬉しかったです。誰もが知らないようなクイズが出るので、勘でいくしか無かったり(笑)。そんな難題ぶりも楽しみにしていてください。あと、スタジオのセットもすごく可愛いです。
「女性の“選択肢”が増える」ロケで感じたこと
――ロケにも参加していただきましたね!
すごかったです。初回からアダルトな現場で…。「『BAZOOKA!!!』の洗礼を受けているな」という感じでした(笑)。
今回ロケに行った「女性用風俗」の話はずっと気になっていた分野で、女性がそういった場所に行くという選択がもっと広がって欲しいなと思います。性の話、性の問題というのは男性だけではなくて女性にもあるし、公に話せない分闇が深い部分もあると思うので、こうして番組でこのトピックを選んでもらって、女性のメンバーだからこそ体験出来たことなのですごく良かったです。勉強になりました。
――お友達や周りに話せないけど、悩んでいるという女性はたくさんいますよね。
「腹イキ」というテーマも興味深くて。腹イキの他にも「脳イキ」であったり、オーガズムを体験にするには色々な方法があるんですけど、挿入するのが苦手な人が楽しめる新たな発見だと思うんです。セックスにトラウマや、嫌な経験がある方も、克服するきっかけになるといいなとも思いました。
――楽しみ方、愛し合い方のバリエーションが増えますよね。
そう思います。今回ロケさせていただいた、女性用風俗のセラピストさんの姿勢も素晴らしくて。ちゃんとトレーニング、指導を受けていらっしゃるんですね。女性用風俗であっても「怖く無いかな?」「男性に嫌な行為をされたら…」と不安に思う部分もあると思うんです。でも、この方やお店は女性がちゃんと安心して満足出来るような取り組みをしていることをロケで知れたので、すごく「進んでいるな」と思いました。
――性に悩みを抱えている女性が、安心してサービスを受けられることは素敵ですよね。
ちゃんとお金をはらって受けるサービスとして時間を買うのは、男女ともに平等に取り扱われるべきですよね。セックスレスに悩んでいる方が多い中で、それって頑張ろうとしても解決できない問題だったりするし、だからこそ女性用風俗の様な場所が重宝されたら良いなと思います。番組をきっかけにこういう話も友達と出来ると良いなと感じます。
ポジティブで居心地の良いメンバーとの共演に感謝
――小籔さんにもお話を伺ったのですが、「水原さんは視点がすごく先進的なので助かる」といったお話をされていました。
そう言っていただけたら嬉しいです。今回共演して、皆さんとても良い方でありがたいです。小籔さんもくっきー。さんも、すごく優しいですし、しっかり目を見て話してくださるんです。このお仕事を好きでやっていらっしゃるんだろうなと感じましたし、愛にあふれている方です。
イッキュウさんもとても優しく話かけてくださって、れんれん(平本蓮)も可愛くて、皆さんポジティブで居心地の良いメンバーです。
――とても良い雰囲気で収録が行われているのですね。
皆さん良い意味で芸能人感が無いというか、器がひろくてフレキシブルで。色々な経験をされているからなんだろうなと。そんな番組ってなかなか出会えないので嬉しいです。
――小籔さんたち出演者の方に加えて、以前の番組から同じスタッフさんが集結していたりして、すごく愛のある番組作りをされていますよね。
皆が楽しんで挑戦的に作っている番組ですよね。クイズも難解で面白いのだけど、どこかでパッションを感じるというか…。力が抜けているけど、こだわっている。どのトピックも発見があるのに、肩に力が入っていないから見やすいですし、そのバランスが絶妙で、番組が愛される理由なのかなと感じました。いつか皆さんと海外ロケに行ってみたいです。
水原希子が興味津々「ディープでマニアックな東京の夜」
――今後番組でやってみたい企画はありますか?
まだまだ知らない東京の夜の街、シーンをもっと知りたいです。クラブが好きで、人気の音楽の移り変わりはもちろん、最近の若者たちの勢いをよく観察していて。音楽とファッションは切っても切れない関係があるし、クラブは色々なカルチャーが生まれる場所なので、私にとって目が離せない場所なんです。
ある日、銀座を歩いていたらクラブがあったので入ってみたんです。そしたら、年上の人が振り付けを合わせて踊っているんですよ。バブル世代の方が昔ディスコやクラブで遊んでいた名残で踊っているらしくて。こんなクラブシーンがあったんだ!とビックリしました。
――銀座にクラブってイメージがないですものね、面白いですね!
私も銀座に抱いていた、高級とか落ち着いているというイメージとは違う面白さがありました。バーとかクラブの魅力って、ビルに小さいお店がたくさん入っていて、ドアを開けるまでどんな場所なのか分からない所だと思うんです。
別のお店で、おじちゃんが1人でDJもバーテンダーもやっている所があるのですが、毎回かかっている音楽も良いし、店内やトイレとかに飾ってあるちょっとしたアートとか、手づくりなのかな?という置物とかがすごく面白くて。音楽やカルチャーのそういうオタクの人たちが「本当にやりたくてやっている店」が日本にはいっぱいあるから。一人では開拓しきれない、ディープなマニアックな、まだ知らない東京の夜を知りたいです。
――今お話を聞いているだけで、そちらの企画とても観たいです!
実現したら楽しいですし、嬉しいですね。この番組にはとにかく、見たことのない、聞いたことのない情報や世界が広がっているので、期待して、色々な発見をしてもらえたらと思います。
――今日は素敵なお話をどうもありがとうございました。
取材・文:中村梢
写真:You Ishii