動画編集は外注、成果物の弁護士チェックも…Pornhubの動画経由で誘導、ファンクラブ収益が月2000万円に達する「えむゆみ」に聞く新時代の“同人AV”
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 今月、自主制作のアダルト動画を投稿していた男女が公然わいせつの疑いで逮捕された。

 近年、動画の撮影・編集が気軽に行え、かつ海外の動画投稿プラットフォームなどを通して収益が得やすい環境が整ってきたことから、いわば“アダルト版のYouTuber”たちによる“同人AV”が広がり、同様の罪で逮捕者が出る事件も相次いでいる。

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 りょーちんさん(23)とあゆみさん(21)のカップルも、「えむゆみ」というユニット名で自主制作のアダルト動画を『Pornhub』に投稿して1年半になる。週に1本のペースを保っていて、ファンクラブでの収益が1500万円~2000万円に達する月もあるのだという。

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 「“動画を探していたら先輩が出てきた”みたいな感じで、仕事の後輩にバレている(笑)。Pornhubに投稿しているのは、あくまでも誘導のための動画。その先のファンクラブの月額会員費が収益源だ。基本的に僕の口座に振り込まれたものを折半して彼女に渡している」(りょーちんさん)。

 「Twitterで私たちの投稿がバズったのきっかけで、皆が活動を知ることになった。否定的な声もあるが、仲良くしている友達は肯定的で、応援してくれている」(あゆみさん)。

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 “世界最大”ともいわれる『Pornhub』にはこれまで様々なアダルト動画が投稿され、中には違法アップロードされたものや犯罪まがいのものもあることが指摘されてきた。こうした事態を重く受け止めた運営会社が2020年、大量の動画を削除したこともある。

 2人にとってはスポーツのような趣味でもある一方、ビジネス、本業でもある活動。当初は撮影から編集やぼかしの処理まで自分たちでこなしていたが、今はそうした作業を外注し、成果物を弁護士に確認してもらうという念の入れようだ。もちろん、風営法に基づく「映像送信型性風俗特殊営業」としての届出もしているという。

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 りょーちんさんは「(違法動画が)規制され、素人が活動しやすくなった。穴場だ。TikTokは5回BANされたが…(笑)。最初は手探りで、Googleで“アダルト、法律”とかで調べて、片っ端からリスクになるものはやめるようにしてきた。

 今はお金もあるので弁護士さんに都度相談をして、法律が新しくなった時にもすぐ対応できるようにしている。 著作権については弁護士さんに任せてしまっているが、出演についての契約書も残っている」と説明した。

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 風俗営業やネットトラブルに詳しい若林翔弁護士は、アダルト動画が摘発されるケースについて「海外のサイトであっても、日本から買うことができる状況になっていれば日本の法律が適用されることになり、わいせつ物頒布等の罪やわいせつ電磁的記録媒体陳列罪に問われるケースが多い」と話す。

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 「端的に言えば、ほとんどの逮捕摘発事例はモザイクのない“無修正”の動画をアップロードしていたケースだ。逆に言えば、モザイクがあれば今のところは警察・検察が逮捕・摘発することはなかなかない。

 ただしモザイクそのものについては、どこまで必要かを法律で定めているわけではない。法律には“わいせつなものを公表したらダメ”と書いてあるだけだ。そして“わいせつ”とは何かというのは、最終的には裁判官たちが決めることになる。

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 また、プロとアマの違いが法律で定められているということもない。アダルトビデオに関しては自主規制の団体が細かく決めていたが、今はAV新法ができたので、アマだろうがなんだろうが契約はしないといけないことになった。

 加えて二人の場合は当てはまらないが、“有害業務”に当たるため、色々な人に出演してもらうために積極的な募集をしたり、スカウトマンから紹介してもらったりすれば職業安定法違反になってしまう可能性がある」。

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 YouTubeやSNSからユーザーを自身のオンラインサロン『田端大学』に誘導しているという田端信太郎氏は「YouTubeでも消されないくらいのギリギリのところまで見せておいて、“続きはこちら…”として課金へつなげている方もいる。“同人AV”がすごいのは、AV女優よりもはるかに手取りがいいことだと思うし、誰かに搾取されているという感覚もお二人には全くないだろう。

 AV新法の議論を受けて、今後は18、19歳の女の子が“雇われずに自分が稼いで何が悪い”と主体的にPornhubなどに動画をあげていく時代になるかもしれないし、既存のAV業界にとっては、それが一番怖いことなのではないか」と話していた。(『ABEMA Prime』より)

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